1 | ※チェッカーは現在開発中のため、開発が完了し次第提供される。 ※「⇒LV2」「⇒LV3」とあるのは、基本仕様では対応しないが、発注者の要望に応じてオプションで対応する項目。 ※各項目についての詳細な解説は、電書ラボWebページにて後日公開予定。 ※JIS X 0213:2000は「2000JIS」と略称する。 ※JIS X 0213:2004は「2004JIS」と略称する。なお電書協ガイドにおいて文字セットとして規定しているのは2004JISである。 | |||||
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2 | ID | 分類 | 項目 | 詳細説明 | 注釈 | |
3 | 1-1-1 | ■基本的な要素・方針(LV1) | 基本仕様 | 対象とするEPUBのタイプ | このEPUB制作仕様は、電書協EPUB 3 制作ガイド ver.1.1.3(以下電書協ガイドと呼称する)で規定されたリフロー型EPUB3コンテンツの作成を目的とする。(電書協ガイドのサブセット) ただし、いくつかの項目で電書協ガイドの定義を踏襲せず、独自の定義を採用した。 | |
4 | 1-2-1 | ターゲット配信ストア | このEPUB制作仕様は、可能な限り多くの配信ストアに対して1ファイルで配信することを目的としている。 ただし、この制作仕様自体は検証が可能だった以下の配信ストアの表示結果を参照して策定を行った。 ・Kindle(Amazon) ・iBookStore(Apple) ・楽天Kobo(楽天) ・Kinoppy(紀伊國屋書店) ・honto(トゥ・ディファクト) | |||
5 | ||||||
6 | 2-1-1 | 文字・字形 | 文字・字形に関する基本方針 | ・画像外字はできるだけ減らし、数式などやむを得ない場合に限って使用する*。 ・電書協ガイドで規定されている2004JISの範囲にとどまらず、UnicodeにマッピングのあるAdobe-Japan 1固有の文字も使用するものとする**。 ・コンテンツ内で使用不可の文字が利用されていないかどうかをチェックできるチェッカーを別途提供する。 | * アクセシビリティを阻害し、作業負荷を増やす側面が強いため。 ** 各Reading System(以下RS)にはAdobe-Japan 1基準のフォントが搭載されているため、実質的に使用可能。ただし、漢字の異体字などOpenTypeのGSUBを通してしか呼び出せない字形はその限りでない。 | |
7 | 2-2-1 | 使用できる文字種 | 基本的にAdobe-Japan1のうち、Unicodeに対応づけられたCID字形のみを使用する。 | |||
8 | 2-3-1 | CJK統合漢字拡張B及びCJK互換漢字補助領域の文字(サロゲートペア文字)の使用 | 各ビューアが安定して表示できる状態になっているように見受けられるため、普通に使用して問題ないものと考える。(「𠮷」(20BB7)、「𠮟」(20B9F)など) | |||
9 | 2-4-1 | 微細な字形変化の対応 | DTPデータから電子書籍データ化する際に生じる字形変化のうち、2000JISから2004JISへの例示字体の変更に伴う微細な字形の変化*、およびAdobe-Japan1の「符号位置に紐付いていないグリフ」が「符号位置に紐付いているグリフ」に変わることで発生する字形変化については、近似の場合これを許容するものとする。人名対応などで特定の文字のみ厳密な字形の再現が必要な場合、発注者はこれを明示する。⇒LV2 | * Pr6→Pr6Nへの置き換えに伴うしんにょうの点の数の変化など(参考:http://www.adobe.com/jp/support/winvista/pdfs/JIS2004_Comparison.pdf) | ||
10 | 2-5-1 | Unicode IVS文字の使用 | Unicode IVSの異体字表記文字は使用しないこととする※1。 ⇒LV3 | |||
11 | 2-6-1 | Unicodeの符号位置に紐付いていないグリフの再現 | DTPデータから電子書籍データ化する際に生じる字形変化のうち、Adobe-Japan1の「符号位置に紐付いていないグリフ」は、「符号位置に紐付いているグリフ」に代替できない場合、外字画像として処理する。*。 | * 合字類および1文字での組数字など | ||
12 | 2-7-1 | 特殊幅スペースの使用 | U+2004〜200A、U+205Fにマッピングされている3分スペース、4分スペースなどの特殊幅スペース文字は、全て半角スペース(u+0020)に置換するものとする*。 U+2002のEN SPACE、U+2003のEN SPACEはそのまま使用してよい。 U+2000のEN QUAD、Uu+2001のEM QUADはそれぞれEN SPACE、EN SPACEに置換する。 U+200BのZERO WIDTH SPACE、U+200CのZERO WIDTH NON-JOINER、U+200DのZERO WIDTH JOINERについては、削除するものとする。 | * 一般的な日本語フォントにグリフ割り当てが無く、JISX0213にない文字のため | ||
13 | 2-8-1 | 2倍ダーシの表記 | 2倍ダーシについては、U+2014のEM DASHもしくはU+2500の罫線素片を2文字連続で入力し、表記するものとする。U+2015のHORIZONTAL BARは繋がって表示されないRSが存在するため使用しないこと。 | |||
14 | 2-9-1 | ダブルミニュートの置換 | 底本で縦組みのテキストを電子化に際して横組みに変更した場合、テキスト内にダブルミニュート(u+301D/u+301F)が含まれていた場合は、ダブルクォーテーションマーク(u+201C/u+201D)に置き換える。また、必ず横組みとなる論理目次でも同様の処理を行う。 | *Amazon Kindleの挙動 | ||
15 | 2-10-1 | 半角バックスラッシュ(U+005c)の表記 | U+005Cはバックスラッシュ「\」として用い、円記号「¥」にはU+00A5もしくはU+FFE5を使用する*。 | * U+005CはWindows環境で円記号のグリフを割り当てられてきた歴史的な経緯があり、MSゴシックなど一部のフォントではU+005Cに「¥」のグリフが割り当てられている。 | ||
16 | 2-11-1 | アポストロフィの表記 | アポストロフィにはU+0027、U+2019のいずれかを使用する*。U+2019を用いた場合、RSによって全角幅になってしまうケースがあるが、許容する。 | * 縦書きでU+2019を使用する場合は、class="sideways"(text-orientation:sideways)の指定を行うこと | ||
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18 | 3-1-1 | 組版表現(文字) | 縦中横の処理 | 縦中横は数字3文字/英字2文字までとする。やむを得ずそれ以上の桁数を縦中横で記述する必要がある場合は外字画像を用いる。 | ||
19 | 3-2-1 | 文字の正立/横転の処理 | 文字の正立表示のための指定に関しては「<span class=”tcy”>」のタグを用いて明示的に正立の指示を入れることとする*。 文字の横転表示のための指定「<span class=”sideways”>」に関しては、一部RSで指定が反映されない記号類などの文字があるため、資料**を参照して各文字の対応状況を確認し、横転指定が反映されない文字に関しては外字画像にすることとする。 | * 一部の記号類が縦組み時にRSによって横転してしまう問題を防ぐため(対象となる文字についてはKADOKAWA EPUB PORTALでダウンロードできる文字の向き確認用資料を参照のこと(http://kadokawa-epub.bookwalker.co.jp/download))。 本来はuprightタグで対処するべき文字もあるが、一部RS(Kindleなど)でCSSの「text-orientation」指定の対応が不十分なため、問題が解決されるまでの間は全てtcyタグを用いるものとする。 ** 当面は上記文字の向き確認用資料を参照し、そちらの指示に従う。将来的にはチェッカーでのチェックを期待。 | ||
20 | 3-3-1 | 縦書き時和欧混植でのダブルクォーテーションマークの記述 | 縦書き時、和欧混植などでダブルクォーテーションマーク(u+201C/u+201D)を使用していた場合、一部RSでダブルミニュート(u+301D/u+301F)に自動置換されて表示されてしまう問題が存在するが、コンテンツ側では対処しなくてよい*。 ⇒LV2 | * Amazon Kindleの挙動。将来的にRSのアップデートで解決されることを期待する。 | ||
21 | 3-4-1 | 文字の歪み(シアー)処理の対応 | 文字の歪み(シアー)処理は、該当する文字が欧文・半角数字の場合には<span class=“italic”>●●●</span>のタグを付加して対応する。和文文字のシアー処理には対応しない。⇒LV2 | |||
22 | 3-5-1 | 文字の回転の対応 | 文字の回転は、<span class=“upright”>●</span>および<span class=“sideways”>●</span>で指定可能な場合はそちらで対応する。180度回転など、特殊な回転に関しては外字化処理を行う。 | |||
23 | 3-6-1 | 文字のベースラインシフトの対応 | 文字のベースラインシフトは、化学式などで用いられる数字の上付き・下付きは<span class=“valign-super”>●</span>および<span class=“valign-sub”>●</span>で指定する*。 欧文のベースラインは、<span class=“valign-baseline>abc</span><span class=“valign-middle>abc</span>といった形で指定する**。 それ以外の装飾目的等の文字位置調整はどうしても必要と思われる場合のみ外字にて対応する。 | * 数字の微細なサイズ調整・位置調整には対応しない。 ** valign-baseline、valign-super、valign-sub以外の指定は反映されないRSがあるため使用しないこと。 | ||
24 | 3-7-1 | 上付き/下付き文字の対応 | 化学式などで用いられる添え字は、単純なものは上付き/下付き文字指定で対応できるが*、1つの親字に複数付くような複雑なものは外字画像にして対処する。上付き・下付き文字のサイズ変更については対応せず、RS側の表現にまかせる。 | * 上付き:<span class=“super”>対象文字</span>/下付き:<span class="sub">対象文字</span> | ||
25 | 3-8-1 | 文字サイズ指定の制限(絶対値指定の禁止) | 文字のサイズは電書協ガイドCSSで定義された相対値での指定を用い、「○○ポイント」といったような絶対値での指定は行わない*。 | * RS側で文字サイズを変更した場合に組版が破綻するため。電書協ガイドの既定のCSS指定は全て相対値となっているため、追加指定時のみ注意のこと | ||
26 | 3-9-1 | 書体の指定 | フォントはゴシック/明朝および、それぞれの太字書体から選択する。丸文字書体、筆文字などは表現出来ないため、ゴシック/明朝いずれかを選択する*。 また、埋め込みフォントによる個別書体指定は、当面は使用を禁止する**。⇒LV3 | *ノーマルか太字かの2択となる ** 現在使用できるRSが限られ、またユーザ側がフォント指定を切り替えると違ったフォントで表示されるなどリスクが大きい。また、ライセンス的にもまだクリアとは言えないため、使用しないものとする | ||
27 | 3-10-1 | 長体・平体の表現 | 底本での長体、平体処理は基本的に全て正体とする*。 | * CSSに対応するプロパティがなく、再現できない | ||
28 | 3-11-1 | ルビの表記 | ルビはモノルビ* とグループルビ** を選択できる。熟語ルビは使用しない。あまりに長い(6文字以上が目安)グループルビはスマートフォンなど画面サイズの小さいデバイスでの閲覧時に組版を破綻させる怖れがあるので、適宜分割を考える。 | * モノルビのマークアップ例:<ruby>親<rt>おや</rt></ruby><ruby>文<rt>も</rt></ruby><ruby>字<rt>じ</rt></ruby> ** グループルビのマークアップ例:<ruby>親文字<rt>おやもじ</rt></ruby> | ||
29 | 3-12-1 | ルビ対象外文字へのルビ処理の対応 | DTPデータでルビ対象文字とは異なる前後の文字にルビ文字がかかっている場合がある。電子書籍では、正しくルビ対象文字にルビがかかっている必要があるため、適宜修正する*。 | * 電子書籍では行の折り返し位置を特定できないため | ||
30 | 3-13-1 | ルビ付加位置の指定 | 底本ではルビが肩付き・中付きなどさまざまなルールで付加されているが、電子化に際しては特別な指定は行わず、RSの処理に任せる。 | |||
31 | 3-14-1 | 返り点の対応 | 電書協ガイド内の「<span class="kunten">レ</span>」を用いる。組版が元の版面とは変わるが、許容する。⇒LV2 | |||
32 | 3-15-1 | カギ括弧内小カギ対応の制限 | カギ括弧内のカギを小さくする処理(小カギ)には対応しない。 | |||
33 | 3-16-1 | 特定の言語に依存する字形の再現 | コンテンツ自体は日本語コンテンツとして制作し、特定の字形の再現が必要なケースについては外字画像にて対応する。* ⇒LV3 | * CJK統合漢字の簡体字・繁体字の中国語字形や、アポストロフィとして用いられているU+2019の字形の再現など | ||
34 | ||||||
35 | 4-1-1 | 組版表現(段落) | 行折返し位置指定の表現 | 底本での折返し位置は電子書籍では考慮せず、RS側の処理に任せる。 | ||
36 | 4-2-1 | 改行(段落先頭行)字下げの表現 | 改行(段落先頭行)字下げは全角スペース文字で行う*。 | * 段落先頭行冒頭の全角カギ・パーレン類を天付きで表示するRSが存在するため、元データに全角スペースが挿入されていない場合にも必ず全角スペース文字を挿入する(底本で段落先頭行字下げが行われていない場合は例外) | ||
37 | 4-3-1 | 字間ツメ・アキ指定 | 字間ツメ指定、アキ指定ともに使用できるが*、版面を整える目的でのツメ・アキ指定はリフロー型EPUBではほぼ意味を持たないため指定しないものとする。 | * 一部ツメ指定を反映しないRSがあるが、許容するものとする。また、ツメ指定は電書協ガイドのCSSには規定がないため、独自にCSSのletter-spacingを定義する | ||
38 | 4-4-1 | 行間指定 | 通常の本文パートの行間指定(line-height)は基本的に記述せず、電書協ガイドCSSのデフォルト指定および、RS側の処理に任せる*。見出しなど詳細な指定が必要な個々の箇所では随時指定を行う ⇒LV3 | * 行間を指定して変えられるビューアも存在するため、特定の行間に依存した表現は控える | ||
39 | 4-5-1 | 見出し表現 | 発注者は、各見出しを画像とするのか、テキスト化してリフローとするのか指定をする。指定が無かった場合、シンプル化してテキストとする。 見出しのCSSによる装飾は、あらかじめ「電書ラボ制作仕様見出しテンプレート」*などを用いて発注者より指定されたものがあればそれに従う。指定がなければ電書ラボEPUB制作仕様の既定値を用いて進行する。 見出し部分のテキストには<h1>〜<h6>のタグのいずれかを底本の見出しの重み付けに従って付与する**。 また、複数行取りの見出し(2行取り中央など)にも対応しない。 | * 参考:http://densholab.jp/page-29/page-1185 ** 電書協ガイド参照。大見出し(<h2 class=“oo-midashi”>見出し文字</h2>)、中見出し(<h3 class=“naka-midashi”>見出し文字</h3>)、小見出し(<h4 class=“ko-midashi”>見出し文字</h4>)などを中心に用いる | ||
40 | 4-6-1 | 見出しの文字サイズ/フォント指定 | 見出しの文字サイズ/フォント指定は発注者の指定に従って行う。初校時に指定が無い場合は、電書ラボEPUB制作仕様の既定値を用いて進行する。 | |||
41 | 4-7-1 | 本文/見出しの文字色指定の表現 | 本文/見出しの文字カラーは変更して良いが、電子ペーパー等のモノクロデバイスや、ユーザーが背景色を変更した際の可読性に留意すること。薄い色は用いない。 | |||
42 | 4-8-1 | 分割禁止処理 | 2倍ダーシ、連続3点リーダ、連続2点リーダの泣き別れ防止のためにxhtmlに特別な処置を行わなず、RS側の処理に任せる。 | |||
43 | 4-9-1 | 空行の表現 | 段落間のアキ挿入は基本的に空行(<p><br /></p>)の挿入によって行い、margin、padding指定は使用しない。 | |||
44 | 4-10-1 | リストの表現 | リストには<li>タグを使用せず、全て<p>タグで記述する*。 | * 電書協ガイドでの制限。navigation-document.xhtml内の表記は例外 | ||
45 | 4-11-1 | 縦組み時漢数字の位取り用読点/少数点用中点のツメ処理 | 縦組み時漢数字の位取り用の読点/小数点用の中点のツメ処理には対応しない。 概数(「二、三人」など)に用いられる読点の処理もこれに準じる。⇒LV2 | |||
46 | 4-12-1 | 両端揃えの対応 | 単行の両端揃えには対応しない。発注者の指示をもとに、レイアウトを適宜変更する。 | |||
47 | 4-13-1 | タブ等を用いた位置合わせの対応 | タブ等を用いた厳密な文字の位置合わせには対応できないため、適宜ぶら下がりインデント等に変更するか、ブロックごと画像にするかを選択する*。⇒LV3 | * 欧文(プロポーショナルフォント)を含む文字列などの理由で厳密な位置合わせが期待出来ない場合は、項目の後で改行して1字下げなどの形にレイアウトを変更する | ||
48 | 4-14-1 | 表組みの対応 | 画像化して対応する。Table要素を用いた表組みは行わない。⇒LV3 | |||
49 | ||||||
50 | 5-1-1 | 組版表現(ページ) | 柱/ノンブルの表現 | 底本での柱/ノンブル表記は省略し、記述しない*。 | * 柱文字の規定がEPUB3には存在しないため対応できない(多くのビューアでは書誌情報に記述した書名が各ページの上部に表示される)。また、リフロー型EPUBでは、ビューア側で表示する際にページを生成し、フォントサイズや画面サイズによってページ数が変化するため、コンテンツ内にノンブルを表記する意味がない | |
51 | 5-2-1 | 改ページの指定 | 改ページはファイル分割によって行い、CSSのpage-break指定は使用しない*。 ⇒LV3 | * 指定を反映しないビューアがあるため | ||
52 | 5-3-1 | 改丁/見開きの指定 | 改丁及びページ見開き始まり指定はOPFのSPINE要素へpage-spreadを指定することによって行う。指定を反映しないビューアがあっても、許容するものとする*。 | * iBooksなど(2016年7月現在) | ||
53 | 5-4-1 | 段組の表現 | 段組表現には対応しない*。 | * RS側での対応 | ||
54 | 5-5-1 | 縦組み時扉文字の右寄せ表現 | 扉などで多く見られる縦組み時のページ中央への文字表記は、右寄せ表記に変更する。 ⇒LV2 | |||
55 | 5-6-1 | 背景色の表現 | 底本に背景色が用いられていた場合、基本的に省略する※1。 ⇒LV2 | ※1 背景色をRS側で切り替えた場合に可読性を損なう可能性があるため | ||
56 | 5-7-1 | 囲み罫の表現 | 囲み罫は複雑な装飾がなされたものであっても、シンプルなものに置き換えて表現する。また、薄い色のケイなどに依存する表現は避ける*。 囲み罫内への画像の配置は、レイアウトが崩れるRSが存在するため行わないこととし、前後への罫線の配置などで代替する**。 | * 一部RSでページ末尾に囲み要素が存在し、その後に描画要素が存在しない場合にケイが表示されないことがあるが、過渡期の問題と思われるので可読性に問題が出ない限り許容するものとする(iOS版Kindle/2016年7月現在) ** iOS版Kindle/2016年7月現在 | ||
57 | 5-8-1 | 角丸表現 | 使用可能だが、角丸は電書協ガイドに規定がないため、各ビューア環境で表示チェックの上、自己責任で使用すること。独自にCSSでborder-radiusを定義する。 | |||
58 | 5-9-1 | 綴じ方向の混在(逆丁)表現 | 逆丁索引などで用いられる綴じ方向の混在には対応しない。EPUBでは1冊を通して綴じ方向を統一する必要がある。 | |||
59 | ||||||
60 | 6-1-1 | 組版表現(注・索引・コラム) | 章末コラムの対応 | 1頁コラム等は、可読性を考慮して底本のレイアウトにこだわらず、複数頁のリフロー表現に変更する*。 | * 本文縦組、コラムのみ横組などの場合に組み方向の変更を伴うかどうかは発注者の判断にまかせる。特に指示がない場合は底本の組み方向に従うものとする | |
61 | 6-2-1 | 注の表現 | 脚注/頭注は全て近傍の段落間にテキストを移し、傍注として処理する*。 注のリンク処理は行わない。⇒LV2 ⇒LV3 割注は電子書籍では再現が難しいため、本文より文字サイズを10%落とし、字間注として処理する。 | * 電子書籍ではレイアウトをそのまま再現することが不可能なため | ||
62 | 6-3-1 | 索引の表現 | 底本の索引ページは電子書籍では再現しない*。 ⇒LV2 | * 索引に表記されているページ番号が意味をなさないため。また、電子書籍ではRS側に全文検索機能があるケースが多く、必ずしも索引を必要としない場合が多い | ||
63 | 6-4-1 | ページ番号に依存する表現 | 底本にページ番号に依存する表現が含まれていた場合*、発注者の指示に従って内容を修正する。指示が無かった場合は制作者は発注者に連絡をし、修正指示をもらう。 | * 「○○ページ参照」など | ||
64 | 6-5-1 | コラムの枠に重なる文字・画像のレイアウト | 対応しない。コラムの内側もしくは外側に重なり要素を配置する形をとる。* ⇒LV3 | * CSSのz-indexによる重なり順指定に未対応のRSが存在するため | ||
65 | ||||||
66 | 7-1-1 | 画像 | 使用できる画像形式 | 本文中のイラスト・写真・図版、表組などは、基本的にビットマップ画像(JPEG/PNG/GIF)として挿入する。 | ||
67 | 7-2-1 | 画像形式の使い分け | 写真などの連続階調画像にはJPEG形式を使用し、表組などの単色塗りつぶし画像にはPNG形式を使用するものとする。 背景を透明にする画像にはPNGもしくはGIFを使用する* | * 現状一部のRS(Kindle/2016年7月現在)が透過PNG形式非対応のため、透過表現必須の場合にはGIFを利用する | ||
68 | 7-3-1 | SVG画像の使用 | SVG形式のベクター画像は使用しない。 ⇒LV3 | |||
69 | 7-4-1 | カバー画像のサイズ | カバー画像のサイズは長辺2000ピクセル/短辺なりゆきとする。ただし、画像の縦×横の合計画素数が400万画素(2000×2000px)を上回る場合は、そのサイズを下回るまで縮小するものとする*。 | * iBookstoreの制限対策 | ||
70 | 7-5-1 | 本文内画像のサイズ | 本文内画像のサイズは長辺最大2000ピクセルの画像とし、ページ内サイズに応じて縮小するものとする(ページ長辺2000pxで切り出してトリミング)。 元データに使用されていた画像のサイズがこのサイズの50%に満たない場合、発注者に連絡をし、大きなサイズの画像と差し替える等の処置を取る*。 ⇒LV2 また、画像の縦×横の合計画素数が400万画素(2000×2000px)を上回る場合は、そのサイズを下回るまで縮小するものとする**。 | * サイズが50%以上100%未満の場合は、リサイズ(拡大)処理を行わず、そのままのサイズで挿入する ** iBookstore/Koboの制限対策 | ||
71 | 7-6-1 | ワンポイント画像の扱い | ワンポイント的に画像を用いる場合は、背景余白エリアを含めて画像化し、フルサイズ画像としてフィットさせることで、画面に対して必ず同じ比率で表示させるようにする*。 | * 例:縦書きの場合に画面の縦に対して必ず10%の大きさで画像を表示させたい場合は、ワンポイント画像の縦サイズを200pxとし、1800pxの余白を足して縦2000pxの画像として作成する。この場合、ユーザが背景を黒に設定した場合、余白エリアが白く表示されてしまうが、これは許容するものとする。また、回り込みも不可能だが、それも許容する。 | ||
72 | 7-7-1 | 画像の配置方法(通常画像) | 発注者より具体的な挿入位置の指定があった場合は指定のあった位置に挿入する。 指定のなかった場合は、文章に追随するようにサイズを調整して近傍の段落の間へ挿入する。 | |||
73 | 7-8-1 | 画像の配置方法(大画像) | 大画像は、サイズを調整して、単独1ページで表示する。電書協ガイドの方法とKADOKAWA制作仕様の方法(Fixedハイブリッド指定)が存在するが、当制作仕様としては双方を許容するものとする。どちらを採用するかは発注者の指示に従う*。 また、底本で見開き配置された図版は、1ページの図版にレタッチして配置することとする。ページの切れ目を塗り足す必要があるようなケースでは、塗り足しを行うか、あるいは切れ目ができているのを許容するかは発注者が判断し、指示する。初校で指示がなかった場合は加工を行わず、そのまま出校するものとする。 | * KADOKAWA制作仕様に規定されている「めがイラスト」に関しては、ACCESSのビューアに依存するため、使用しないものとする。 | ||
74 | 7-9-1 | 画像のサイズ指定 | imgタグにwidth、heightを指定する形でサイズ指定をする。一部RSで%でのサイズ指定が反映されないが、これは許容するものとする*。 ⇒LV2 | * iOS版Kindleなど(2016年7月現在)。 現状、アスペクト比4:3の長方形(iPadの画面比率)と比較して縦長の画像は高さ方向、横長の画像は横幅方向に、imageタグにem値で指定を行った場合のみサイズ指定が共通して反映される | ||
75 | 7-10-1 | キャプションの画像化 | 図表のキャプションやクレジット文字などは画像と一緒にビットマップ化する。画像化する場合の背景色は白とする*。 | * RS側で背景色を変更した場合には画像の境界が可視化されてしまうが、許容するものとする | ||
76 | 7-11-1 | 背景画像の省略 | 底本で背景に画像を配置しているページについては、テキストのみを表示するものとする*。 イメージを見せる意味合いの強いページの場合は、テキストごと画像化して1頁画像ページとする。 | * 背景画像(background-image)の表現に対応しないRSが存在するため | ||
77 | 7-12-1 | テキスト回り込みの省略 | 画像に対してのテキストの回り込みは行わない*。⇒LV3 | * RS側で文字サイズを大きくした場合などにレイアウトが破綻するため | ||
78 | 7-13-1 | 画像への代替テキストの付与 | 挿入した画像には適切な代替テキストを付加する。イメージイラストなどで、適切な代替文字がない場合は、alt=""として挿入する*。キャプションが1〜2行であれば、そのまま代替テキストとして挿入する**。また、底本にないテキストは発注者からの指示が無い限り挿入しない。 | * iBookStoreに規定がある ** 外字画像・サロゲートペア文字・IVS文字などはalt文として挿入するとエラーになるため、適宜プレーンなテキストに置換する(読み上げられれば良いと考えるため、最後はカナ等でもよいものとする) | ||
79 | ||||||
80 | 8-1-1 | 外字画像 | 外字画像の使用 | 人名や特殊な符号など、どうしても必要な場合のみに絞って使用する*。 | * 正字など本文中の字形の些細な差異の問題に対しては、外字画像を使用せず基本字形で表示させる。また、一部RSで背景を黒に設定した場合に透過PNG形式の外字画像が可視できなくなる状況が存在するが、許容するものとする | |
81 | 8-2-1 | 外字画像の形式/命名方法 | 外字画像は2色、128×128ピクセル、8bitインデックスカラーもしくは24bitRGBの透過PNG画像とし、Adobe-Japan 1で符号位置が与えられている文字についてはファイル名を「cid-00000.png」の形で命名する。それ以外の文字・記号は「gaiji-0000.png」の形で命名する。縦長/横長の外字については、短辺128ピクセル(長辺なりゆき)の画像として画像化する。 | |||
82 | 8-3-1 | 外字画像へのclass名付与 | 外字画像にはクラス名「gaiji」を指定する。縦長外字/横長外字*についてはそれぞれ「gaiji-line」「gaiji-wide」を指定する。 | * 厳密には「横方向のサイズを固定したい場合にはgaiji-line」、「縦方向のサイズを固定したい場合にはgaiji-wide」を使用する。例えばプロポーショナル欧文の約物のように、横幅が1emに満たない文字を外字画像として縦組みの文章中に挿入するような場合には、画像自体は横長であっても「gaiji-wide」ではなく「gaiji-line」を用いることになる | ||
83 | ||||||
84 | 9-1-1 | 目次 | XHTML目次の作成 | 目次は底本に合わせてXHTML目次を制作する。その際、底本の装飾要素は無視し、シンプルなテキストとする。発注者から指定がない限り、各項目はコンテンツ内の適切な箇所への片リンクとする。⇒LV2 目次の並び順や項目などは基本的に底本の目次に準拠する。 目次タイトルはp-toc.htmlの先頭に記述し、底本で別ページとなっていた場合でも同一ページ内への記述とする 目次タイトルを含む各項目の体裁(CSS指定)は、発注者からの個別指定がない限り底本のレイアウトや使用されているフォントに関わりなくデフォルトのものをそのまま用いる。 底本の目次内で2行に分かれて記述されている場合でも、1行にまとめて記述する*。 各目次項目のインデント量は トップレベル項目→インデントなし セカンドレベル項目→1文字インデント サードレベル項目→2文字インデント とする**。 | * レイアウト上改行が必須の場合は、<p>タグ内の<br />タグで対応 ** スマートフォン等画面サイズの小さなデバイスでの閲覧を配慮 | |
85 | 9-2-1 | 論理目次の記述 | 論理目次では外字や太字などの表現には対応せず、シンプルなテキストでの表現に留める。 各RS内目次メニュー内に表示される論理目次は、「navigation-documents.xhtml」内に記述する。「表紙」「目次」「電子化クレジット」に加えて それぞれの本のトップレベルの項目(章/節/項で構成された本なら章のみ)を navigation-documents.xhtml 内に記述する。各トップレベル項目は「目次」と「電子化 クレジット」の間に記述するものとする。 リストの階層化は行わず、各項目頭に全角スペースの挿入なども行わない。 ⇒LV3 全ての項目テキストは本文内の適切な箇所にリンクを設定する。リンクを設定していないテキストを論理目次内に配置しないこと。 各章タイトルなどが2行になっていた場合でも、論理目次では1行に直して記述する。太字・ゴシック・ルビ等の修飾タグも除去すること*。⇒LV2 章タイトル内で外字になっている文字が存在する場合、適切に置換可能な近似の文字が存在するようならそれに置換する。特殊記号などで置換出来る文字が存在しないと思われる場合は、最初のデータは該当箇所に「〓」(ゲタ記号)を挿入する形で作成し、発注者に連絡して該当箇所の対処を確認する。 | * 各RSのシステム内で表示される目次のため、底本の表記を忠実に再現することには拘らず、RSが無理なく処理できる通常のテキストに留める。 | ||
86 | 9-3-1 | LandMarkの簡易記述 | navigation-documents.xhtml内にLandmarksを記述する。記述内容は表紙(epub:type="cover")/目次(epub:type="toc")/最初に開くページ(epub:type="bodymatter")。最初に開くページは、発注者から特に指定が無い限り、表紙の次のページを指定する。 * | * OPFのspine指定でcoverのすぐ下に指定されているファイルを指定する。 | ||
87 | 9-4-1 | toc.ncxの省略 | toc.ncx*には対応しない。⇒LV3 | * epub2との後方互換のために存在する旧規格の目次記述ファイル。電書協ガイドでは非対応なのでこれに準ずる | ||
88 | ||||||
89 | 10-1-1 | 検証・校正 | epubcheckの実施 | 納品前に必ず最新版のepubcheckをかけ、エラーの出ない状態のものを納品する。epubcheckを内包したチェックシステムが使用可能な場合はそちらで代替可能*。 | * 電書ラボチェッカー(http://densholab.jp/page-29/page-738)など | |
90 | 10-2-1 | さまざまな状態での可読性チェック | 校正時には通常の文字サイズ・白バックでのチェックだけではなく、文字サイズを大きくした場合および、背景色を黒などに変更した状態でも可読性が保持されているかどうかのチェックも行う。 | |||
91 | 10-3-1 | 書誌情報 | OPFファイルにメタデータとして以下の項目を記入する。 ・電書協ガイド(2016年7月現在1.1.3)で既定されている項目(作品名/作品名カナ(整列用)、著作者名/分類(著者、訳者など)/著作者名カナ(整列用) 、発注者名/発注者名カナ、ファイルID(JP-eコード/uuid)*、更新日(通常は自動生成)、言語(通常は「jp」のまま変えない)・・・) ・Fixed-Layout Documents指定** ・ibooks対応指定項目*** | * 発注者から特にIDの指定がなければuuidを用いる。その場合は自動生成。 ** カバー画像などにフィックスドハイブリッド指定を用いる場合に必要となる。指定例は以下。 <!-- Fixed-Layout Documents指定 --> <meta property="rendition:layout">reflowable</meta> <meta property="rendition:spread">auto</meta> <meta property="rendition:orientation">auto</meta> *** iBooksStore対応のための項目。指定例は以下。ibooks:scroll-axisはiBooks側でスクロール表示モードに設定した場合のスクロール方向指定。 <meta property="ibooks:specified-fonts">true</meta> <meta property="ibooks:binding">true</meta> <meta property="ibooks:scroll-axis">horizontal</meta> | ||
92 | 10-4-1 | CSSの記述方針 | 基本的に電書協ガイドをベースとした支給テンプレートのものをそのまま使用する。追記が必要な場合も電書協ガイドの規定に則り、book-style.cssの作品別カスタマイズ領域に記述するか、多量に及ぶ場合は別ファイルに記述してインポートするものとする。* | *電書協ガイドそのものの改訂を考慮し、容易に入れ替えられる状態を保つ | ||
93 | 10-5-1 | 納品データの仕様 | 納品データのフォルダ及びファイル名 | 納品データのフォルダ構成・ファイルの名称は以下のようにする。 ■=フォルダ □=ファイル ■12345678000000000000(JP-eコード) ─■銀河鉄道の夜(署名を日本語か英数字(記号は利用しない)で記入した空のフォルダ) ─■cover ──□cover.tif(保存用の350ppiの折り返しを含むカバー全体の画像/tiffもしくはpng形式) ─■h1 ──□cover_1.jpg(350ppiの表1部分だけの画像) ─■epub3 ──□12345678000000000000.epub(JP-eコードをファイル名にしたEPUBファイル) ──□sample_12345678000000000000.epub(サンプルファイル。「sample_」とJP-eコードをファイル名にしたEPUBファイル) ─■workfiles ──■image(保存用 タイトルのなかの画像/図版などの高解像度のもの/350ppi以上で制作可能なもの) ⇒LV2 | ||
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95 | 2-4-2 | ■技術的には対応可能だが、追加コストが発生するためオプション対応とする要素・方針(LV2) | 微細な漢字字形差の対応 | 発注者が漢字の字形の統一を望む場合は、発注者の提供する置換表を元に、Unicodeの基本多言語面(BMP)内で対応できる範囲内で置換対応するものとする*。 | * 元データがInDesignの場合、本文全体に「印刷標準字体」「エキスパート字形」等の指定が入っているかどうかを確認し、「剥」→「剝」等の置換テーブルを当てることで一定レベルの正字対応は可能。ただしUnicodeに独自コードポイントの割り当てがない字形もAdobe-Japan 1には存在するため、完璧ではない。これ以上の対応はUnicode IVSの普及待ち。 | |
96 | 3-3-2 | 縦書き時和欧混植でのダブルクォーテーションマークの記述 | 縦組み中にダブルクォートが挿入される場合に、これがダブルミニュートに変換されて表示されることを防ぐために外字画像とする。 | |||
97 | 3-4-2 | 文字の歪み(シアー)処理の対応 | 元データで和文文字にシアー処理がされていた場合には、発注者との事前の取り決めをもとに、EPUBで使用可能な他の文字強調手法に置き換えて表現する。 | |||
98 | 3-14-2 | 返り点の外字対応 | 元の組版を厳密に再現したい場合はブロックごと画像とする。 | |||
99 | 4-11-2 | 縦組み時漢数字の位取り用読点/少数点用中点のツメ処理 | 発注者から指示があった箇所に限って使用する。ツメ処理は電書協会ガイドに規定がないため、独自にCSSを定義すること。 | |||
100 | 5-5-2 | 縦組み時扉文字のページ中央表示 | 文字数が多い場合はあふれて表示できないケースがあるため、底本で1行程度のテキストに限って使用する*。 | * コードはKADOKAWA-EPUB制作仕様(http://kadokawa-epub.bookwalker.co.jp/)を参照 | ||
101 | 5-6-2 | 背景色の表現 | 現在、Body要素への背景色指定は周囲に余白ができる、反映されないなど実装が不安定なため、用いる場合はBody要素の内側に設定したDiv要素などに指定する。いずれにしてもページ全体への地色の指定はできない。 また、背景色を用いる場合は、RS側で切り替えた場合に可読性を損なう可能性があるため、薄い色に留める*。濃い色に白抜きといったパターンは避ける。 対象RSで条件を変えて複数回の表示チェックが必須。コラムなどの場合はインデント、フォント変更、上下ケイなどの方法で差別化を図る方法もある。 | * 目安としてはCMYK値で20%以下程度 | ||
102 | 6-2-2 | 脚注/傍注/頭注のリンク処理 | 発注者と話し合いの上、片リンクとするか相互リンクにするかを決定する。 合印を底本と同じサイズにしてリンクを設定した場合、タップ操作が困難になるため、本文と同じサイズにするか、あるいは合印を含む本文エリアにリンク設定するかいずれかの方針を取る。 | |||
103 | 6-3-2 | 索引の作成 | 索引をリンクを用いて電子書籍で再現する。該当ページへのリンクを片リンクとするか相互リンクとするか*、索引ページのページ番号に代わる表記をどうするか、本文内へのアンカーの指定位置、紙の書籍と同一の項目数を抽出するかなど、事前に発注者との話し合いが必要。 | * タップ誤操作を考慮し、基本的には片リンクにとどめた方が良い | ||
104 | 7-9-2 | 画像のサイズ指定 | 背景余白エリアを含めて画像化し、フルサイズ画像としてフィットさせることで、画面に対して必ず同じ比率で表示させるようにする。 | * 例:縦書きの場合に画面の縦に対して必ず60%の大きさで画像を表示させたい場合は、ワンポイント画像の縦サイズを1200pxとし、800pxの余白を足して縦2000pxの画像として作成する。この場合、ユーザが背景を黒に設定した場合、余白エリアが白く表示されてしまうが、これは許容するものとする。また、回り込みも不可能だが、許容する。 この方法を取るとRSを問わず、画像を一定のサイズで表示することが可能。 | ||
105 | 7-10-2 | キャプションをテキストとして挿入 | 図表のキャプションやクレジット文字などは、写真の直後に、行頭に矢印をつけてテキストとして挿入する。画像とテキストの泣き別れが起きてしまう可能性があるが、許容する*。 キャプションの文字サイズは本文の90%とし、キャプションの文字列と本文の間に空行を挿入する。底本で本文とキャプションの書字方向が異なっている場合でも、本文と同一の書字方向で挿入するものとする**。 | * キャプションと図版が同一の画像データになっている、配置データ内で文字のアウトライン化が行われているなど、テキストが容易に取り出せない場合は例外とする。そういった場合は初校ではキャプションごと画像化して配置し、発注者に連絡をとって指示を仰ぐこと ** 句読点などは書字方向の変更に準じて適宜置き換えを行う(横組みでのカンマ→縦組み句点の変換など) | ||
106 | 9-1-2 | XHTML目次の相互リンク | XHTML目次と本文見出し項目を相互リンク設定する。 | |||
107 | 9-2-2 | 論理目次の詳細記述 | 特定のRSで論理目次を詳細に表示させたい場合に、navigation-documents.xhtmlを詳細に記述する。表示項目は基本的にxhtml目次に準じるものとする。外字・ルビなどは表現出来ないRSが多いため、簡略化してシンプルなテキストとする。 | |||
108 | 10-5-2 | 納品データのフォルダ及びファイル名 | 試し読みepubデータ*、マーケティングカバーデータ**を併せて納品する | * 各RSでの試し読み用に、納品時に追加でファイルを作成する。元コンテンツの先頭(カバーページ)から10%程度を残し、奥付を含めて残りを削除。 「試し読みはここまでとなります。この続きは製品版でお楽しみください」というテキストを最終ページに入れる。 ** 長辺4000px程度のカバー画像データを想定する。背景が白の場合は、グレーの4px程度のフチを付ける | ||
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110 | 2-5-3 | ■特定のRSでのみ対応可能なため、リスクを理解した上で利用すべき要素・方針(LV3) | Unicode IVS文字の使用 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。 | ||
111 | 3-9-3 | 埋め込みフォントの使用 | 埋め込みフォントを表示できる特定のRS向けのコンテンツに限り、ライセンス条件を確認した上で使用する*。 また、ユーザ側の操作によって表示フォントを切り替えられるRSが多く存在するため、グリフの符号位置マッピングがUnicodeの本来のコードポイントズレているフォントを使用しないこと。(pに①がマッピングされているetc) | *サイドロードで表示できていても、配信時の変換でNGとなるケースがあるため、各ストアに表示確認を依頼した方が良い。また、印刷前提での「フリーフォント」は、電子書籍内に埋め込んだ場合ライセンス規約に抵触するケースがあるため注意(ソフトウェアのバンドル扱いとなるため)。 | ||
112 | 3-16-3 | 特定言語に依存する字形の対応 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って部分言語指定にて対応する。 | |||
113 | 4-4-3 | 行間指定 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。あるいは一部RSで行間指定が効かなくても許容できる場合のみ使用する。 | |||
114 | 4-13-3 | タブ等を用いた位置合わせの対応 | CSSのdisplay:table/display:table-cellを使用して擬似的な表組みとしてレイアウトを再現する。問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用すること。 | |||
115 | 4-14-3 | <table>タグを用いた表の表現 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する*。 | * テーブル部分を強制的に画像に変換してしまうRSや、セル幅の%指定を反映しないRSが存在するため注意 | ||
116 | 5-2-3 | CSSのpage-break指定を用いた改ページの処理 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。 | |||
117 | 6-2-3 | 注のポップアップ表示 | 特定のRS向けのコンテンツに限って使用する*。 | * 現状、iBooksおよびiOS版Koboのみ作動する。また、脚注内はCSSが効かないことに注意のこと。 | ||
118 | 6-5-3 | コラムの枠に重なる文字・画像のレイアウト | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。 | |||
119 | 7-3-3 | SVG画像の使用 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。 | |||
120 | 7-9-3 | 画像のサイズ指定 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。 | * 現状、アスペクト比4:3の長方形(iPadの画面比率)と比較して縦長の画像は高さ方向、横長の画像は横幅方向に、imageタグにem値で指定を行った場合のみサイズ指定が共通して反映される | ||
121 | 7-12-3 | テキストの回り込み | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。 | |||
122 | 9-2-3 | 論理目次の階層化 | 問題が発生しないことが判明している特定のRS向けのコンテンツに限って使用する。リストの書き方はKindle Publishing Guidelineなどを参照。 | |||
123 | 9-4-3 | toc.ncxの記述 | 一部RSで論理目次の表示が必要な場合のみtoc.ncxファイルを記述する(要確認)。 |