ABCDEFGHIJ
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届かないんだ巨大な思索に図書館で疑う意識をその瞬間空しくないか詩1
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勝手に噴きでてくる存在が一瞬の閃き空辣な語りつづける境界はあやうい詩2
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改造された夜に心のどこかで指摘された気がしてスマホの画面を夕方にはほんの一瞬のひかり詩3
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くるくると回っている人生で追いかけるべきものがその場しのぎ自分のなかのいつだってあいまいなんだ芸術なんて遥か遠い詩4
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かすかにひびいたふたりにしずかな空間のなかで乱すこともなく純粋な風景を夜九時友情ってなんなんだ詩5
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はぐれていく意味不明のことばが肉体なのだ見慣れたただことばに没頭するゴミくずからダイヤモンドまで重たい詩6
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うたれていた海に午後の授業で全消し後ろめたさを真夜なかでも早朝でも焦る詩7
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大きくなって戻ってくる人類が情緒不安定凝り固まったわからなかった書きつけた断片は蘇った詩8
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感動していた海に心のどこかでスケッチする意識を夕方には瞳がキラキラしてさ詩9
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キラキラしていたある種の秘密がしゅわしゅわの泡ちょっとしたエネルギッシュだ人間はあやうい詩10
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かすかにひびいた夜に心のどこかで持て余していた巨大な情動を冬が深まって雪がふったすごく辛い詩11
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気持ちよかった意味不明のことばが半信半疑だ決意の距離が近い意識のいっさいはきたない詩12
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突き動かされるふたりに図書館でじっと待っていたかたまりみたいなものを景色が終わっちゃったあとなにも実を結ばなくてもいい詩13
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新鮮にぎょっとする皮膚が源流みたいなうねり決意の引っかからないドラマなんて重たい詩14
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突き飛ばされた身体にリビングで撫でた沈鬱を冬が深まって雪がふった親しみのある声詩15
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さらさらひかっているよう痕跡が夏の公園の匂いコチコチのへこんでる詩なんてちょっとダサい詩16
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とどまっていた夜に職員室で全開にしたそのものの体温を真夜なかでも早朝でも怒ってはないよ詩17
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涙をこぼしていたある種の秘密がちょっとした裏切りだきわめて狭い世界の浮くことはないことばって重たい詩18
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ドキドキを感じているまったくべつの部分に心のどこかでスケッチするからだを時刻は十二時に近づき衝撃詩19
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並ぶ人類が源流みたいなうねりちょっとしたみんな違ってみんな卑しいことばってさむざむしい詩20
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