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1 | 1979年9月 | グイン・サーガ 1 豹頭の仮面 | 「グイン・サーガ」シリーズ | ハヤカワ文庫 | 栗本薫、他 | 最長のライトノベルシリーズとして金字塔。 | ||||||||||||||||||||
2 | 1980年5月 | ダーティペアの大冒険 | 「ダーティペア」シリーズ | ハヤカワ文庫 | 高千穂遥 | 「テレビアニメ化」という意味では原点に近い。 | ||||||||||||||||||||
3 | 1981年3月 | 星へ行く船 | 「星へ行く船」シリーズ | コバルト文庫 | 新井素子 | ライトノベル的小説、少女小説、ジュブナイルの境界が曖昧だった時期のSF名作。 | ||||||||||||||||||||
4 | 1981年12月 | 吸血鬼はお年ごろ | 「吸血鬼はお年ごろ」シリーズ | コバルト文庫 | 赤川次郎 | 「コバルト文庫で一番売れた作品」という時点で載せるべきか毎回悩む。 | ||||||||||||||||||||
5 | 1984年1月 | リーンの翼 1: バイストン・ウェル物語より | 「リーンの翼」シリーズ | カドカワノベルズ | 富野由悠季 | 「富野 由悠季」をガンダム関連小説以外で語るならこの辺になるかなぁ。 | ||||||||||||||||||||
6 | 1984年5月 | なんて素敵にジャパネスク | 「なんて素敵にジャパネスク」シリーズ | コバルト文庫 | 氷室冴子 | ラノベ前史における少女小説の重要作品。 | ||||||||||||||||||||
7 | 1986年8月 | アルスラーン戦記 | 「アルスラーン戦記」シリーズ | 角川文庫 | 田中芳樹 | 数々の戦記物を書いている田中芳樹によるファンタジー戦記不朽の名作。「ライトノベル」ジャンルが形成される前の時期に角川映画として2回劇場用アニメ映画化した。 | ||||||||||||||||||||
8 | 1987年7月 | 創竜伝 超能力四兄弟 | 「創竜伝」シリーズ | 講談社ノベルス | 田中芳樹 | CLAMPがイラストを担当した文庫版が一般書を含むランキングでも上位に入るくらい売れていた記憶。 | ||||||||||||||||||||
9 | 1988年10月 | 風の大陸 第一部 邂逅編 | 「風の大陸」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 竹河聖 | 富士見ファンタジア文庫創刊タイトルのファンタジー大作。富士見ファンタジア文庫初のアニメ化はこの作品の劇場用アニメ。 | ||||||||||||||||||||
10 | 1989年12月 | 後宮小説 | 単行本 | 酒見賢一 | 第1回日本ファンタジーノベル大賞。後の「後宮もの」に与えた影響。 | |||||||||||||||||||||
11 | 1990年1月 | ソード・ワールド短編集 レプラコーンの涙 | 「ソード・ワールドノベル」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 水野良、他 | ライトノベル領域において、最も最初期に成功したシェアードワールド作品として。 | ||||||||||||||||||||
12 | 1990年10月 | 炎の蜃気楼 | 「炎の蜃気楼」シリーズ | コバルト文庫 | 桑原水菜 | 現代を舞台にしたサイキックアクションでありながら、過去編を描きつつ長大な因縁を描き続けた歴史大作。 | ||||||||||||||||||||
13 | 1991年6月 | ゴクドーくん漫遊記 | 「ゴクドーくん漫遊記」シリーズ | 角川スニーカー文庫 | 中村うさぎ | この時期のスニーカー文庫有数の人気作品でありながら、電撃文庫では外伝を展開して二つのレーベルを支えた。 | ||||||||||||||||||||
14 | 1992年6月 | 十二国記 月の影 影の海(上) | 「十二国記」シリーズ | 講談社X文庫 | 小野不由美 | 今となっては「異世界転移」の文脈でも語れる、異世界ファンタジー大作。「中華風世界観」「後宮もの」の文脈でも語れる。 | ||||||||||||||||||||
15 | 1992年7月 | 卵王子カイルロッドの苦難 旅立ちは突然に | 「卵王子カイルロッドの苦難」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 冴木忍 | この時期の冴木忍作品から選ばない選択肢はないけどカイルロッドだけにするか、「メルヴィ&カシム」「天高く、雲は流れ 」辺りを入れるかという話になる気がする。 | ||||||||||||||||||||
16 | 1993年6月 | 漂流伝説クリスタニア 1 | 「クリスタニア」シリーズ | 電撃文庫 | 水野良、他 | フォーセリア世界におけるソードワールドに続くシェアードワールドものの成功例。 | ||||||||||||||||||||
17 | 1993年7月 | 小説 ドラゴンクエストV | 「小説 ドラゴンクエストV」シリーズ | 単行本 | 久美沙織 | ゲームRPGノベライズにおける不朽の名作。近年ではドラゴンクエスト実写映画と裁判沙汰になったことで話題に。そういう理由で注目が集まることは不本意ではあると思います。 | ||||||||||||||||||||
18 | 1993年10月 | デルフィニア戦記 放浪の戦士 | 「デルフィニア戦記」シリーズ | C★NOVELSファンタジア | 茅田砂胡 | 原型がキャプテン翼の2次創作であったこと、最初に商業化した出版社が倒産したことなど、特殊な経緯を辿ったファンタジー戦記の傑作。 | ||||||||||||||||||||
19 | 1994年9月 | 金田一少年の事件簿 オペラ座館・新たなる殺人 | 「金田一少年の事件簿」シリーズ | 単行本 | 天樹征丸 | 当時の大人気漫画のオリジナルストーリーノベライズ。ここからミステリ小説に入っていった中高生も多かっただろうノベライズシリーズ。当初のラノベミステリが目指すべきだった場所はここだった。 | ||||||||||||||||||||
20 | 1994年9月 | おいしいコーヒーのいれ方 | 「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ | ジャンプ ジェイ ブックス | 村山由佳 | ジャンプ系レーベルでありながらも少女漫画のようなラブストーリーの傑作。後の直木賞作家のライトノベルレーベル作品。 | ||||||||||||||||||||
21 | 1994年11月 | クリス・クロス 混沌の魔王 | 電撃文庫 | 高畑京一郎 | 「ゲームオーバーが死に繋がるデスゲームと化したVRゲーム」というアイディア、虚構と現実が曖昧になるラストは秀逸だった。当時においては「クラインの壺」との類似性を指摘されていましたが、後にSAOが発売された時には逆にクリス・クロスと比較する人を見掛けました。 | |||||||||||||||||||||
22 | 1994年12月 | 同級生 もうひとつの夏休み | 「同級生」シリーズ | Carrot NOVELS | 中山文十郎 | エロゲノベライズの金字塔。新書として単なるノベライズを超える売り上げを記録。作者は後に漫画原作でヒットを飛ばし、原画家と違う本文イラストレーター担当の珠梨やすゆきさんは「聖女の魔力は万能です」「おかしな転生」などがアニメ化する人気イラストレーターに。 | ||||||||||||||||||||
23 | 1995年4月 | SMガールズ セイバーマリオネットJ 1. これが噂の乙女回路 | 「SMガールズ セイバーマリオネット」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | あかほりさとる、他 | 結局この辺のあかほりさとる発メディアミックス作品「爆れつハンター」「セイバー」「MAZE」辺りからどれを選ぶか、全て入れるか、みたいな話になるよな。 | ||||||||||||||||||||
24 | 1995年6月 | タイムリープ | 電撃文庫 | 高畑京一郎 | 今なお「タイムスリップもの」の話になると名前が出る傑作。完成度が高過ぎるほど高い。文庫版に入るクリス・クロスとのクロスオーバーについては蛇足と思う人もいれば、その作品を読みたいと思う人もいる。とにかく新作を書いて欲しい。 | |||||||||||||||||||||
25 | 1995年8月 | 封仙娘娘追宝録 天を騒がす落とし物 | 「封仙娘娘追宝録」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | ろくごまるに | 女性向けに比べると、男性向けレーベルにおける「中華風世界」作品は少なく、その中でもかなり早い時期に支持を受けた作品。 | ||||||||||||||||||||
26 | 1996年2月 | ブラックロッド | 電撃文庫 | 古橋秀之 | 後世に強い影響を与えたオカルトサイバーパンクの傑作。最近復刊されました。単価は高い。 | |||||||||||||||||||||
27 | 1996年4月 | 星界の紋章 帝国の王女 | 「星界」シリーズ | ハヤカワ文庫 | 森岡浩之 | 独自言語を作りあがるなどの世界観設定が秀逸な傑作ボーイミーツガールSF。後に数々のライトノベルアニメが放送されることになるWOWOWアニメにおける最初期のライトノベルアニメ。「ハヤカワはラノベじゃない」という反論は面倒くさいのでスルーします。 | ||||||||||||||||||||
28 | 1996年12月 | パンツァーポリス1935 | 「都市」シリーズ | 電撃文庫 | 川上稔 | 「パンツァーポリス1935」が都市シリーズかどうかの議論はしない。 | ||||||||||||||||||||
29 | 1997年9月 | 西の善き魔女1 セラフィールドの少女 | 「西の善き魔女」シリーズ | C★NOVELSファンタジア | 荻原規子 | ジュブナイルの香りがするファンタジー作品。アニメ・漫画・ゲームの影響が強く出始めたライトノベル業界において、C★NOVELSファンタジアはこういう作品を出せるレーベルでした。 | ||||||||||||||||||||
30 | 1998年2月 | ブギーポップは笑わない | 「ブギーポップ」シリーズ | 電撃文庫 | 上遠野浩平 | 後進に与えた影響が大きすぎる現代異能もの。 | ||||||||||||||||||||
31 | 1998年4月 | マリア様がみてる | 「マリア様がみてる」シリーズ | コバルト文庫 | 今野 緒雪 | 直接的な同性愛表現はないものの、男性オタク(ラノベ読み)の多くを「百合(風)」の沼へ叩きこんだ作品。少女向けレーベルながらも、男性に広く広まったムーブメントだった。 | ||||||||||||||||||||
32 | 1998年6月 | E.G.コンバット | 「E.G.コンバット」シリーズ | 電撃文庫 | 秋山瑞人 | 過酷な現実に立ち向かう女兵士の苦しさや情念を描いた、未だに続きを待ち続ける亡霊を生み出した傑作シリーズ。元々イラストレーター(原作者)による漫画が下敷きにあって、原作者によるリブート宣言が出てから長くなりましたね。続きは結局どうなるんでしょう。 | ||||||||||||||||||||
33 | 1998年7月 | 皇国の守護者1 反逆の戦場 | 「皇国の守護者」シリーズ | C★NOVELSファンタジア | 佐藤大輔 | 旧大日本帝国・帝国軍をモデルにしたような架空世界を舞台にした架空戦記。未完シリーズが多い作者らしくやはり未完。漫画も好評を博したが諸事情により終了。傑作を生みだし続けた作者だけに亡くなったことには哀悼の意を示すけど、傑作だったからこそ割り切れないものを抱えて僕らは生きていく。 | ||||||||||||||||||||
34 | 1998年7月 | ONE 〜輝く季節へ〜 | 「ONE 〜輝く季節へ〜」シリーズ | ムービックゲームコレクション | 館山緑 | 趣味。当時の「泣きゲー」のエッセンスを生かしきり、効果的な追加シーンを入れた名ノベライズ。ただ、泣きゲーの要素が一般化した今の時代においてどういうポジションになるかは難しい。 | ||||||||||||||||||||
35 | 1998年10月 | 鉄コミュニケイション | 「鉄コミュニケイション」シリーズ | 電撃ゲーム文庫 | 秋山瑞人 | 「終末世界」でのロボットと人間の少女との交流もの。ノベライズながらも秋山節にあふれており、小説シリーズとしての評価が高い。 | ||||||||||||||||||||
36 | 1999年3月 | 火魅子伝 1 | 「火魅子伝」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 舞阪洸 | 博報堂と組んだメディアミックスプロジェクトの中のノベライズ。アニメなどが振るわない結果に終わる中、ライトノベル畑でファンタジー戦記を書き続けてきた作者が手腕を発揮してオリジナル展開によって独特なファンタジー戦記として長期シリーズとなる。ただ風呂敷を広げ過ぎたせいかシリーズは途中で止まり未完。 | ||||||||||||||||||||
37 | 1999年7月 | スカーレット・ウィザード | 「スカーレット・ウィザード」シリーズ | C★NOVELSファンタジア | 茅田砂胡 | デルフィニア戦記で人気を集めた作者の新作らしく、一般書に交じって書籍ランキングに入るくらい売れたシリーズ。権威があるかはわからないが第一回センス・オブ・ジェンダー賞受賞作である。 | ||||||||||||||||||||
38 | 1999年7月 | 流血女神伝 帝国の娘 前編 | 「流血女神伝」シリーズ | コバルト文庫 | 須賀しのぶ | 男性向けライトノベルと少女小説が分化し始めた時期の作品だが、男性にも読まれて評価されていた作品。 | ||||||||||||||||||||
39 | 1999年3月 | スクラップド・プリンセス 捨て猫王女の前奏曲 | 「スクラップド・プリンセス」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 榊一郎 | 「初代龍皇」からのアニメ化。90年代におけるスレイヤーズ辺りのラノベブームの時代と、ハルヒ辺りに至るまでの端境期の作品をどういう文脈で語るかは難しい。 | ||||||||||||||||||||
40 | 2000年2月 | 若草野球部狂想曲 サブマリンガール | 「若草野球部狂想曲」シリーズ | 電撃文庫 | 一色銀河 | 主要ライトノベルレーベルにおいて、リアリティラインの高いスポーツ小説を描いた最初期の作品。 | ||||||||||||||||||||
41 | 2000年7月 | R.O.D READ OR DIE YOMIKO READMAN "THE PAPER" | 「R.O.D」シリーズ | スーパーダッシュ文庫 | 倉田英之・スタジオオルフェ | 新設レーベルのローンチタイトルとしてレーベルの初期を支え続け、アニメスタジオ所属の作者によって映像化されたアニメも好評だった。 | ||||||||||||||||||||
42 | 2000年12月 | 今日からマのつく自由業! | 「まるマ」シリーズ | 角川ティーンズルビー文庫 | 喬林知 | 累計部数で数字を残し、NHKで3期100話以上のアニメ化など、新興レーベルだった角川ビーンズ文庫の普及に一役も二役も買ったシリーズ。 | ||||||||||||||||||||
43 | 2000年11月 | Dクラッカーズ 接触 -touch- | 「Dクラッカーズ」シリーズ | 富士見ミステリー文庫 | あざの耕平 | この作品や「東京タブロイド」が初期の富士見ミステリー文庫を支えたが、最初期以外はほぼミステリ要素がなかったこの作品が看板になったことが富士ミスの運命を決定づけた。 | ||||||||||||||||||||
44 | 2000年12月 | 高機動幻想ガンパレード・マーチ | 「ガンパレード・マーチ」シリーズ | 電撃ゲーム文庫 | 広崎悠意、榊涼介、 芝村庸吏 | ゲームノベライズから巨大ロボット戦記小説として独立した地位を確保して、一つのレーベルを支え続けた。 | ||||||||||||||||||||
45 | 2001年5月 | Hyper Hybrid Organization 01-01 運命の日 | 「Hyper Hybrid Organization」シリーズ | 電撃文庫 | 高畑京一郎 | 「正義の味方」と悪の組織の戦いに巻き込まれて、「正義の味方」に恨みを持つことになった主人公が悪の組織に入る、という舞台設定が素晴らしい。ようは「ショッカーの戦闘員」になってライダーに復讐しようとする話なんだけど、「ライダーの物語」を別な視点で物語を観るだけで全く違った面白さがあることがわかる。欠点は続きが出ないこと。 | ||||||||||||||||||||
46 | 2001年10月 | イリヤの空、UFOの夏 | 「イリヤの空、UFOの夏」シリーズ | 電撃文庫 | 秋山瑞人 | 「セカイ系」でもある青春小説の傑作。ライトノベルにおける「セカイ系」文脈では外せないトピックス。 | ||||||||||||||||||||
47 | 2001年10月 | まぶらほ ノー・ガール・ノー・クライ | 「まぶらほ」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 築地俊彦 | 美少女ゲーム(エロゲ)文化がライトノベルに与えた影響は大きすぎるが、ライターの流入以外の部分、例えば「美少女イラストの流入」「複数ヒロインによるフラットな立ち位置でのヒロインレース」という部分での美少女ゲームからの影響が語る際には、この作品が基準点になると思う。 | ||||||||||||||||||||
48 | 2001年10月 | 氷菓 | 「古典部」シリーズ | スニーカー・ミステリ倶楽部 | 米澤穂信 | ライトノベルミステリレーベルの失敗と共に語られるシリーズ。東京創元社の作品によって復活し、テレビアニメ化によって多くの人が知るライトノベルミステリのシリーズに。 | ||||||||||||||||||||
49 | 2001年11月 | ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ | 単行本 | 滝本竜彦 | ラノベ新人賞組ながらも一般単行本デビュー。 | |||||||||||||||||||||
50 | 2001年11月 | 戦略拠点32098 楽園 | 角川スニーカー文庫 | 長谷敏司 | 2chやライトノベル系サイトで話題にはなったし、作品としては好きだけど、あえてここで入れるべきか……? | |||||||||||||||||||||
51 | 2001年11月 | A君 (17) の戦争 まもるべきもの | 「A君 (17) の戦争」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 豪屋大介 | 異世界召喚の文脈として。最初期とは言わないけど、「イコノクラスト!」辺りよりも早い時期に出て売れた作品ではある。 | ||||||||||||||||||||
52 | 2001年12月 | 少年陰陽師 異邦の影を探しだせ | 「少年陰陽師」シリーズ | 角川ビーンズ文庫 | 結城光流 | このくらいの時期になると、少年陰陽師くらい売れても男性の「ライトノベル読み」には届かなくなっていた気がするので、少女小説を含むライトノベル史を男性目線で語る難しさを感じる。 | ||||||||||||||||||||
53 | 2002年1月 | 導きの星 1 | 「導きの星」シリーズ | ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ | 小川一水 | 元リスクにあった「疾走!千マイル急行」の他、「強救戦艦メデューシン」「復活の地」や「第六大陸」でもいい。この時期の小川一水作品は充実してましたね。 | ||||||||||||||||||||
54 | 2002年1月 | NHKにようこそ! | 単行本 | 滝本竜彦 | コミカライズのヒットもあっても、一部のライトノベル読み以外のところに正しく届いた気がする。 | |||||||||||||||||||||
55 | 2002年2月 | クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い | 「戯言」シリーズ | 講談社ノベルス | 西尾維新 | メフィスト賞とライトノベル読みの悪くないと思うものの、同時にライトノベルの文脈でメフィスト賞を語る難しさはある。ただ、このラノの影響もあり、戯言シリーズ及び西尾維新をライトノベルの文脈で語ることの違和感はない。イラストや作風からしてラノベだろ、と言われたらそりゃそうなんだけど。 | ||||||||||||||||||||
56 | 2002年2月 | 伝説の勇者の伝説 昼寝王国の野望 | 「伝説の勇者の伝説」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 鏡貴也 | 短編や中編を含めて富士見ファンタジアの中でも有数の巻数を誇るシリーズながら未完。完結待ってます。 | ||||||||||||||||||||
57 | 2002年2月 | 悪魔のミカタ 魔法カメラ | 「悪魔のミカタ」シリーズ | 電撃文庫 | うえお久光 | 後の傑作SFを生みだした作者の原点。高い評価を得た異能バトル・頭脳戦作品。一時期は年間5冊に達するようなハイペースで刊行するシリーズだったけど、未完のまま刊行停止中。 | ||||||||||||||||||||
58 | 2002年7月 | GOTH | 単行本 | 乙一 | 「ザ・スニーカー」で連載されながらも一般文芸として発売。 | |||||||||||||||||||||
59 | 2003年2月 | カオス レギオン 聖戦魔軍篇 | 「カオス レギオン」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 冲方丁 | ゲームのメディアミックスノベライズとして刊行されたが、独自のストーリーで描かれた作品はノベライズの域を超えた快作。一部ライトノベル読みの中で「冲方丁」の名前が広まった。「軍隊が行軍しているだけなのに面白い」と言われた描写力が白眉。 | ||||||||||||||||||||
60 | 2003年2月 | バッカーノ! The Rolling Bootlegs | 「バッカーノ!」シリーズ | 電撃文庫 | 成田良悟 | デュラララとどっちを取るかと言われたら、アニメが売れたデュラララの方を取るのはわかる。 | ||||||||||||||||||||
61 | 2003年2月 | 七姫物語 | 「七姫物語」シリーズ | 電撃文庫 | 高野和 | どこかジュブナイルの香りも感じる「少女の目から観た」国盗り物語。透明感が凄い。 | ||||||||||||||||||||
62 | 2003年5月 | マルドゥック・スクランブル The First Compression 圧縮 | 「マルドゥック」シリーズ | ハヤカワ文庫 | 冲方丁 | 冲方丁さんのSF作家として、ライトノベル作家としての評価を決定付ける。後の本屋大賞作家である。残りは直木賞だけだ。 | ||||||||||||||||||||
63 | 2003年6月 | 神様家族 | 「神様家族」シリーズ | MF文庫J | 桑島由一 | ヤマグチノボルと共に「エロゲライターがライトノベルを書いて売れた」という最初期の作品。 | ||||||||||||||||||||
64 | 2003年6月 | しにがみのバラッド。momo the girl god of death "ballad" | 「しにがみのバラッド。」シリーズ | 電撃文庫 | ハセガワケイスケ | 当時は発売時期が近い半月とセットで語られることもあった気がする。 | ||||||||||||||||||||
65 | 2003年7月 | 陰からマモル! | 「陰からマモル!」シリーズ | MF文庫J | 阿智太郎 | 初期のMF文庫を支えたオリジナル作品の一つとして。 | ||||||||||||||||||||
66 | 2003年9月 | ROOM NO.1301 おとなりさんはアーティスティック!? | 「ROOM NO.1301」シリーズ | 富士見ミステリー文庫 | 新井輝 | 「肉体関係を伴う恋愛関係」を描いている点が当時としては先進性があった。 | ||||||||||||||||||||
67 | 2003年10月 | 半分の月がのぼる空 looking up at the half-moon | 「半分の月がのぼる空」シリーズ | 電撃文庫 | 橋本紡 | ファンタジーでも、コメディ(ギャグ)でもない、現実的な「病気の少女」と出会って恋をするボーイミーツガール。これが電撃文庫で書かれて、しっかりと売れて、評価を得たことの意義は大きい。 | ||||||||||||||||||||
68 | 2003年11月 | 彩雲国物語 はじまりの風は紅く | 「彩雲国物語」シリーズ | 角川ビーンズ文庫 | 雪乃紗衣 | 男性にも届いていた中華風ファンタジーのヒット作。男性作品においては中国風世界作品が少ないから、中国風「官吏」に対する解像度が高まる一種の教本ですらあった。 | ||||||||||||||||||||
69 | 2003年9月 | 9S<ナインエス> | 「9S<ナインエス>」シリーズ | 電撃文庫 | 良い意味でスタイリッシュアクションとSFの融合。発売当時「月姫」との類似を指摘されることがあった記憶。 | |||||||||||||||||||||
70 | 2004年1月 | 吉永さん家のガーゴイル | 「吉永さん家のガーゴイル」シリーズ | ファミ通文庫 | 田口仙年堂 | ファミ通文庫の新人賞受賞作の中でレーベルの看板になった最初の作品。 | ||||||||||||||||||||
71 | 2004年2月 | 塩の街 wish on my precious | 「自衛隊三部作」シリーズ | 電撃文庫 | 有川浩 | 自衛隊三部作、判型の変更もあって語り辛さがあるから結局図書館戦争からでいい気もする。 | ||||||||||||||||||||
72 | 2003年3月 | 伯爵と妖精 | 「伯爵と妖精」シリーズ | コバルト文庫 | 谷瑞恵 | コバルト文庫作品としては最後発のアニメ化作品。 | ||||||||||||||||||||
73 | 2004年4月 | 薔薇のマリア | 「薔薇のマリア」シリーズ | 角川スニーカー文庫 | 十文字青 | この作品をどのような文脈で語るべきかが難しい。 | ||||||||||||||||||||
74 | 2004年4月 | 左巻キ式ラストリゾート: ぷに・ふご~EX | パンプキンノベルズ | 海猫沢 めろん | アダルトレーベルから出た奇書として話題に。 | |||||||||||||||||||||
75 | 2004年10月 | 乃木坂春香の秘密 | 「乃木坂春香の秘密」シリーズ | 電撃文庫 | 五十嵐雄策 | 当時はそういう認識はされていなかったけど、かなり早い時期での「超常的要素のないラブコメ(財力はあるけど)」であり「オタク文化もの」。後者としてはげんしけんの後で、俺妹よりも早い。 | ||||||||||||||||||||
76 | 2004年11月 | 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない | 富士見ミステリー文庫 | 桜庭一樹 | 後に一般文芸に越境していく作者の力量をまざまざと見せつけた暗黒青春小説。 | |||||||||||||||||||||
77 | 2004年12月 | 春期限定いちごタルト事件 | 「小市民」シリーズ | 創元推理文庫 | 米澤穂信 | ライトノベル括りだと「さよなら妖精」は中々挙げづらいから東京創元社作品だとこちらになりがち。 | ||||||||||||||||||||
78 | 2005年6月 | 狂乱家族日記 | 「狂乱家族日記」シリーズ | ファミ通文庫 | 日日日 | 新人賞複数受賞者としての日日日には触れないといけない気はする。どこ作品で語るかと言われたらアニメ化作品にしておいくか、みたいな。 | ||||||||||||||||||||
79 | 2005年6月 | わたしたちの田村くん | 「わたしたちの田村くん」シリーズ | 電撃文庫 | 竹宮ゆゆこ | 発売当時ライトノベル読み界隈では非常に高く評価されたが、とらドラがあるならそっちだけでいい気もする。 | ||||||||||||||||||||
80 | 2005年9月 | 戦う司書 The Book of Bantorra | 「戦う司書」シリーズ | スーパーダッシュ文庫 | 山形石雄 | 「六花の勇者」とどっちかでいい気はしている。話題性があったのは六花だけど、六花は未完で、こちらは完結。悩ましい。 | ||||||||||||||||||||
81 | 2005年10月 | レイン 雨の日に生まれた戦士 | 「レイン」シリーズ | 単行本(アルファポリス) | 吉野匠 | Web発無双小説の走り。 | ||||||||||||||||||||
82 | 2005年10月 | ある日、爆弾がおちてきて | 電撃文庫 | 古橋秀之 | 古橋作品を入れるとして何を入れるかで、ブラックロッドではなくこちらを選ぶ人もいる気がする。かなり時間が経ってから何故か「世にも奇妙な物語」でドラマ化してましたね。 | |||||||||||||||||||||
83 | 2005年12月 | 紅 | 「紅」シリーズ | スーパーダッシュ文庫 | 片山憲太郎 | この時期に現れたロリコン小説の一角としてだけではなく、現代異能バトルとしても快作だが、寡作ゆえのレーベルの看板になり切れなかった作品。 | ||||||||||||||||||||
84 | 2006年1月 | 学校の階段 | 「学校の階段」シリーズ | ファミ通文庫 | 櫂末高彰 | 変則スポコンものの文脈として、この後にくる「ファミ通文庫青春小説」時代に繋がるものとして置いておきたい気持ちが無くも無い。 | ||||||||||||||||||||
85 | 2006年1月 | 神曲奏界ポリフォニカ ウェイワード・クリムゾン | 「神曲奏界ポリフォニカ」シリーズ | GA文庫 | 榊一郎 | ライトノベルのシェアードノベルとしての成功例の一つ。 | ||||||||||||||||||||
86 | 2006年2月 | 図書館戦争 | 「図書館戦争」シリーズ | 単行本 | 有川浩 | ライトノベルの文脈で有川浩を取り上げるなら、電撃文庫発の「塩の町」か図書館戦争辺りのどっちかになるだろうな、と。 | ||||||||||||||||||||
87 | 2006年12月 | Fate/Zero Vol.1 第四次聖杯戦争秘話 | 「Fate/Zero」シリーズ | TYPE-MOON BOOKS | 虚淵玄 | 「奈須きのこ以外が書いたFate作品の大ヒット」という意義は大きい。 | ||||||||||||||||||||
88 | 2007年1月 | DDD 1 | 「DDD」シリーズ | 講談社BOX | 奈須きのこ | 奈須きのこの商業小説。続きはまだですか。 | ||||||||||||||||||||
89 | 2007年1月 | 神様のメモ帳 | 「神様のメモ帳」シリーズ | 電撃文庫 | 杉井光 | 杉井光を取り上げる際、アニメ化した「神様のメモ帳」になるか、音楽小説としての「さよならピアノソナタ」とするかは判断が難しいところである。 | ||||||||||||||||||||
90 | 2007年1月 | 黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで | 「黄昏色の詠使い」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 細音啓 | ルビの使い方がネットミームに。このラノ上位で、後の売れっ子作家を生み出した作品ではある。 | ||||||||||||||||||||
91 | 2007年2月 | ミミズクと夜の王 | 電撃文庫 | 紅玉いづき | イラストが無く、児童文学のような作風の作品を出して各所で高い評価を得る。この時期、こういう作品をレーベル内で出せていた電撃文庫の充実を感じる | |||||||||||||||||||||
92 | 2007年5月 | 人類は衰退しました 1 | 「人類は衰退しました」シリーズ | ガガガ文庫 | 田中ロミオ | エロゲライターのラノベへの流入を語るなら普通にデビュー作でいい気もする。 | ||||||||||||||||||||
93 | 2007年6月 | 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん | 「みーまー」シリーズ | 電撃文庫 | 入間人間 | 入間人間作品から選ぶとき、「百合」という取っ掛かりがある「安達としまむら」を選ぶのは理解できる。 | ||||||||||||||||||||
94 | 2007年6月 | 虐殺器官 | 単行本 | 伊藤計劃 | 「伊藤計劃」作品をどのように語るか、ライトノベルに繋がる文脈で語るべきかという命題。語るんなら「ハーモニー」とセットになるんだろうけど。 | |||||||||||||||||||||
95 | 2007年11月 | さよならピアノソナタ | 「さよならピアノソナタ」シリーズ | 電撃文庫 | 杉井光 | ライトノベル全体でも絶対数は多くない音楽小説の傑作。「音楽を文章にすること」の到達点の一つ。後の音楽ネタの小説と世界観が繋がることも多く、現行作「楽園ノイズ」にも繋がる作品である。 | ||||||||||||||||||||
96 | 2008年1月 | 生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1 | 「生徒会」シリーズ | 富士見ファンタジア文庫 | 葵せきな | はがないとまとめられて語られがちな、当時「日常系」「雑談系」とされていたジャンルである。はがないと生徒会のどちらかだけでも語れそうだけど、一つだけ選ぶと何か片手落ち感が出るので難しい。 | ||||||||||||||||||||
97 | 2008年2月 | ほうかご百物語 | 「ほうかご百物語」シリーズ | 電撃文庫 | 峰守ひろかず | 趣味に近い。後の妖怪小説家を生み出した、という意義はあるようにも思えるが。 | ||||||||||||||||||||
98 | 2008年9月 | ラノベ部 | 「ラノベ部」シリーズ | MF文庫J | 平坂読 | 当時「日常系」と呼ばれる作風がここで確立して、その後のはがない等に繋がる。 | ||||||||||||||||||||
99 | 2008年9月 | GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンI<上> | 「境界線上のホライゾン」シリーズ | 電撃文庫 | 川上稔 | 「終わりのクロニクル」とどっちかでいい気がするからあえて入れなくてもいい気はする。 | ||||||||||||||||||||
100 | 2008年11月 | 迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル? | 「迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル?」 | GA文庫 | 林亮介 | 日本京都を舞台にしたウィザードリィ風Web小説からの書籍化という変わり種。 |