2015/11/30 Web担当者向けアクセシビリティセミナー:質疑応答
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カテゴリ質問回答参考リンク1参考リンク2参考リンク3参考リンク4
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1一般の認知Web制作会社、各一般企業、それぞれにアクセシビリティ方針を設け、実施しているが、それらが一般ユーザー(Webを仕事にしてない人、特に関心のない人など)に対して、どこまで届くのか、疑問があります(おそらく読まない)。結局、一部の制作会社、企業のひとりよがりになってしまうような…。もっと啓蒙していくため、認知してもらうため、実際にどのような取り組みが必要だと思いますか?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分
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2一般の認知質問ではないかもですが… 駅のプラットホームに視覚障害者用の黄色いパネルが敷いてあります。それを駅員の方は、電車が入ってくる際に「黄色い線の内側をお歩きください」と案内しています。これは、視覚障害者用のパネルを間違って使っているなあと感じたことがあり、これについて社会全体が少しズレた「アクセシビリティ」に傾いている気がしました。これについての意見をお聞かせください。太田: 元々は障害者のためを意識したものであっても、それが他の用途にも役立つのであれば、本来の用途を阻害しない範囲で他の用途に使っても良いと思います。障害者を想定したアクセシビリティ機能が障害者以外にも役に立つ、というのはよくあることで、たとえば、iPhoneのアクセシビリティ機能を「見やすくなる」「酔いにくくなる」というテクニックとして紹介している記事なども良く見かけます。
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3障害者差別解消法障害者差別解消法のことについてももう少し触れてください!!当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分参考資料:障害者差別解消法の概要とWebアクセシビリティ
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4障害者差別解消法障害者差別解消法施行前にWeb担当者が予め検討しておくべきことはありますか?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分参考資料:障害者差別解消法の概要とWebアクセシビリティ
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5障害者差別解消法障害者差別解消法に対して、最低限、何からはじめればよいか?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分参考資料:障害者差別解消法の概要とWebアクセシビリティ
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6障害者差別解消法障害者差別解消法について。Webアクセシビリティ対応についてはどう関連付けて具体的に今語られているのでしょうか?
・不当な差別的取扱いの禁止
・合理的配慮の努力義務
当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分参考資料:障害者差別解消法の概要とWebアクセシビリティ
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7障害者差別解消法「合理的配慮」ってつまりどういうこと?太田: 障害当事者から配慮を求められたとき、合理的配慮の範囲内であれば対応が求められるというのが基本的な考え方です。逆に言うと、過度な負担になるような配慮まではしなくて良いということになります。具体的にどこまでが合理的配慮なのか、という点については、各省庁が指針を出していますが、基本的な原則を述べているにとどまるレベルで、具体的な個別の事例には踏み込めていない印象です。今後の社会の状況によって求められるものも変化するでしょうし、これをやっておけば未来永劫大丈夫、という固定的な施策があるわけではないと思います。日本のWebにおいては、当面はWCAG2.0のAレベルまでの対応が「合理的配慮」と考えられるのではないかと思います。
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8障害者差別解消法民間業者の場合、「合理的配慮は努力義務」とのことでしたが、やらなくてもよいのではなく、努力することが求められると理解しています。クレームがあった場合、どの程度の努力をユーザーに示せばよいのでしょうか。中野:パネルディスカッションでは否定的な言い方をしてしまいましたが同じ認識です。お問い合わせに対してはすぐ対応できるのであればすぐ行い、できないのであればその理由を示すという一般的な対応で問題ないと考えております。

木達:企業の規模に応じて、Webアクセシビリティにかけることのできる予算というのも違いますから、「どの程度」という点に一律の解はないと思っています。大企業であれば大企業なりに相応の努力を求められるのが合理的であると解釈しています(が、私はあくまで法律の専門家ではありませんので、それが正とは限りません)。
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9JISの行方5年おきに改定されるJIS8341の現状は?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分
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10JISの行方JIS2010→2015のまえにWeb担当者が予め検討しておくべきことはありますか?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分
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11事例紹介・業界動向良い対応をしているサイトの事例を教えて下さい(特にIRグラフの表現など)当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)

伊原:アクセシビリティの書籍の執筆中に事例を探した際のプロセスをメモしておきました。ご参考になれば幸いです(参考リンク2)。

嘉久:IR系は、外部ASPを使用している企業様が多いので、なかなか対応は難しいですよね。自前で対応されている例としてニコン様は、グラフ等のビジュアルに留まらず、テキスト情報を主として構成されているのが良い対応だなと思います。(IRグラフのalt情報も適切に入っているように見受けられます。)
録画アーカイブの該当部分a11yの良い例/悪い例を見つけるコツ株式会社ニコン 財務・業績情報
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12事例紹介・業界動向アクセシビリティ対応はムズいので老眼対応としてやりたいが、何ができるのか?たとえば「ガイドラインの◯◯に対応すればよい」とか…。要は、お年を召した人の対応にアクセシビリティ対応で流用できるものがあれば知りたい。太田: アクセシビリティ対応の多くは障害者専用というわけではありません。スクリーンリーダーや支援技術を使わない一般のユーザーにとっても有益なものが多く含まれ、もちろん高齢者にとっても有益です。たとえば、カラーコントラストの基準、文字サイズの変更についての基準、一貫性についての基準、わかりやすい言葉についての基準など、さまざまなガイドラインがあります。

木達:高齢者の場合、単一の障害ではなく複数の障害を併せ持っている可能性に注意したほうが良いと思います。たとえば、目がよく見えないと同時に耳も遠いとか、手でマウスをしっかりホールドできないとか。
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13事例紹介・業界動向Webアクセシビリティ界隈で「2〜3年前までは◯◯だったけど、ここ1〜2年くらいは◯◯だね」という直近動向で気づくことを教えてください。太田: 「2〜3年前までは『まずはこれを読んでおけ』という本が無かったけど、ここ最近は『デザイニングWebアクセシビリティ』がお勧めだね」と言っていただけることがあって大変ありがたく思っております。

木達:2〜3年前、でもないのですけど、アクセシビリティ・サポーテッドという考え方の誕生以降、JavaScriptが利用できない環境に対する考え方というのは変わってきたように思います。DOMを動的にJavaScriptで操作することが極めて一般的になりましたし。
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14事例紹介・業界動向ウェブサイトのアクセシビリティは割と対応へのハードルが下がってきましたが、(ウェブ)アプリやサービスへの対応がなかなかハードル高いと思っています。いかがでしょう?中野:アプリに限って言うと、OSベンダーでガイドラインを用意しているのと支援技術が揃っているため、試験に着手する事はそれほど難しくありません。ただしドキュメントがほぼ英語なので完遂するにはハードルが高いと思われます。

伊原:逆にファンを増やすチャンスだと考えてみてはどうでしょうか。
WebアプリやWebサービスにおいては、ブラウザの進化に応じてUIが複雑化していることから、対応のハードルが高くなっているのは事実です。しかし、ユーザーが特定の問題解決を必要としているときに使うのはアプリやサービスのほうであり、日々繰り返し利用しているのもアプリやサービスのほうです。より接点が大きいところに注力するほうが、効果も高いはずです。
また、アクセシブルなものががほとんど無いなかで、利用可能なものがあったなら、そのアクセス性を必要とするユーザーに取っての唯一解となるため、アプリやサービスに対する評価は大きく向上します。さらに、同じような困難を抱えている人同士で口コミが広がる可能性もあります。このように、むしろ差別化のポイントと捉えて投資してみるという考え方もあるのではないでしょうか。
日本初の視覚障害がい者向け 住まい探しアプリ誕生から読み解く、ユーザー視点の本質。
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15事例紹介・業界動向【質問:太田さん、伊原さん】デザイニングWebアクセシビリティ、発売まで日数がかかったと思うのですが執筆途中に世の中の動向から鑑みて加筆・修正が必要になったりしたことはありましたか?それとも基本は同じで伝えるための手法に時間を注力したのでしょうか?伊原:執筆期間中にハッキリしてきたこととしては、以下が挙げられます。
・スマートフォンやタブレットの一般化
・アプリ経由によるWeb利用の増大
・レスポンシブWebデザインの普及
・ウェアラブルデバイスの出現
・視覚以外の入出力の一般化
こういった動向により、ユーザーのコンテキストや入出力パターンはより多様化しており、そこへの根本的なアプローチはアクセシビリティの確保である、という話がしやすくなったという点はあります。実際に書籍のNG例/OK例にも、上記に関わるような話を多く盛り込むようにしました。
もうひとつは、UI/UXのバズワード化が挙げられます。これにより「多様化していくコンテキスト」を限定していく流れ(ユーザーがタスクを思い描いたうえで使う存在としてのスマホアプリの台頭に対して、いわゆるUCD、HCDなどの手法を適用する流れ)が進む状況があるため、そこに対するカウンターとしての「Webの土台はアクセシビリティ」「多様な使い方ができることが前提」ということは、より強調するように筆致を傾けたという記憶があります。
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16カルチャー「金にならないじゃん」と言われた時にいい感じのビンタ的な返しはありますか?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分
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17カルチャー「アクセシビリティを特にやりたいと思っていない」人達が納得する意見や考えを聞きたい太田: 「やりたいと思っていない」理由によると思います。よく見かけるのは、「自社の扱う製品は障害者には扱えないものだから対応しても意味が無い」といった意見で、この場合は「本当にその製品は障害者に扱えないのか?」「自ら製品を扱わない人はこのサイトに来ないのか?」といったところを突き詰めると納得してもらえることもあるでしょう。まずは説得したい相手の考えを良く聞いてみるのが良いと思います。

木達:「やりたいと思っていない」理由には、お金がかかる、手間がかかるといった一方的な思い込みが少なくないのでは、と思います。確かにそういうものもありますが、特別お金も手間もかからない(にもかかわらず確保できている)アクセシビリティもあります。そういうアクセシビリティへの気づきを与えることが、前向きに捉え直していただく機会になるかもしれません。あとは、やはり障害者や高齢者が実際にWebサイトを使っているところを見て(知って)いただく、というのが有効ではないかなぁと。
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18カルチャーコーダーやフロントエンドエンジニアの知識が、そもそも「動けば良い」感で来てしまっていたため、「基本」さえも理解されないことが多いです。勉強会を開いたりしてもなかなか他人事のように思われ「基本のコーディングルール」も守れない状況です。これを打破するためにはどうしたら良いでしょうか。太田: 言い続ける、やり続けることが大事だと思っています。1回の勉強会でカルチャーが大きく変わることは無いでしょう。しかし、それを10回、50回、100回と続けていけば、何かしらの影響はあるはずです。1度や2度で効果が出ないからといってあきらめるのは早いと思います。

木達:アクセシビリティに限った話ではありませんが、何かルールを徹底するうえでは飴と鞭の両方をどう使うか、そのバランスが問われると思います。極論、守らなければ人事評価が下がるようにすれば誰もが必死で守るようになるでしょう。とはいえ、そこまでするのは難しいと思いますから、何かゲーミフィケーションの要素を取り入れるなどしたほうが良いかもしれません。あとは太田さんが書いているように、旗振り役が粘り強く活動を継続することが大事です。
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19カルチャーエンジニアのほうがデザイナーより声が大きい会社なのですが、エンジニアがあまりアクセシビリティに明るくなく、また必要さの認識も低いです。エンジニアがアクセシビリティの重要さを把握するにはどうしたらいいでしょう?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分
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20カルチャーアクセシビリティを理解しているマークアップエンジニアがいない場合どう進めていくのが良いでしょうか?興味を持ってもらうにはどうすればいいでしょうか?当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)

中野:「マークアップエンジニアに勉強してもらう」「知っている人をアサインする」「自分が勉強する」のいずれかになると思いますが、ウェブアクセシビリティはマークアップに限らずコンテンツ全般に関わる話なので、まずはご自身で見られるのがよいかと思います。

木達:各人の興味の対象を聞き出してみてはどうでしょう。必ず、何かしらその対象とアクセシビリティをつなぐ文脈はあるはずですから、それを掘り起こして少しずつでもアクセシビリティに目を向け、興味をもってもらうのが良いかなと思います。
録画アーカイブの該当部分
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21カルチャービジネスサイドに理解してもらいリソースを確保するのに良い方法はありますか?嘉久:競合他社がアクセシビリティ対応をされているのであれば、それが良い事例になると思います。ヤフー、グリー等の大手でも対応しているというのも良い事例ですね。
また、イベント内で太田さんが回答されていた、対応していない事によるリスク、セキュリティリスクと近しいなどはいかがでしょうか。ビジネスサイドの方も、お客様に満足してもらいたい、売り上げを上げたいなど、ビジネスゴールをもたれているでしょうから、何に興味を持たれているかを知り、それに近しい話題に置き換え、そのゴール達成を手助けする一要因としてアクセシビリティ向上施策もあると提案していくのも良いかもしれません。

木達:経営理念を引っ張り出してみる……というのはいかがでしょうか。どの企業でも大抵は立派な、素晴らしい経営理念を掲げているはずです(社会に貢献する etc.)。ややこじつけになるかもしれませんが、アクセシビリティ対応のためのリソースを捻出するということは、その種の経営理念にまず反しないはずです。
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22カルチャー中野さん
社内体制づくりとして「企画職などには彼らに刺さるストーリーを考えて働きかける」という話があったが、具体的に刺さる(刺さった)ストーリーがあれば。
中野:会社概要や採用ページであればCSRの一環としてすべきである、という説明で進めることができます。また、UIのルールやレギュレーションにさりげなく混ぜてしまう事で品質基準の一つにしてしまうという進め方もあります。
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23他要素との衝突弊社では「SEOを考える」のが第一にされていて、そのためにアクセシビリティをないがしろ、またパフォーマンス優先になってアクセシビリティをないがしろにされます。そのあたりをどう説得したらよいでしょうか。当日のイベントのなかで回答済みですので、お急ぎの方は録画アーカイブをご覧ください(後日、追記予定)録画アーカイブの該当部分
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24他要素との衝突ビジュアルデザインと意見が衝突したとき、どうしたらよいですか?コントラストなど、わざと見分けにくくしているなど。太田: ビジュアルデザインの側の意図を聞くようにしています。文字を薄くしたことに明確な意味と意図があり、客観的に見て合理的な理由があるなら、それはそれで良いと思います。もし、デザインした人の個人の感性で「このくらい薄くても読める」と言われているのであれば、モニターの差や視力の差などで読みやすさは千差万別であること、WCAG2.0には明確な数値の基準があるのでそれを採用したほうが説得力があること、などを伝えましょう。「デザイニングWebアクセシビリティ」にもコントラストの話題がありますので、よろしければ参考にしてください。デザイニングWebアクセシビリティ
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25リソース・体制嘉久さん
チェックリストでの評価などで増えたリソース、その増えたリソースに対する社内の反応..→対応
嘉久:リソースというのは、チェック工数という事でしょうか。その前提で回答しますね。
自社のアクセシビリティのチェックは、試験実施機関を見て頂くと3ヶ月弱の長期にわたっています。アクセシビリティのチェックは、一日30分でも必ず時間をとってやると決めたからです。
本制作に携わっているメンバーは、アクセシビリティに対して理解があり、サイト自体もアクセシビリティ対応を意識して制作してました。講演でも触れましたが、それを社内外にアピールするために、チェックを施行しましたので、モチベーションコントロールにはそれほど労力はかからなかったです。ビジネスサイドも、それほど時間もかけなく、自社の取り組みをアピールできるのであれば、工数に対しては、特に異論はありませんでした。(ただ、公開することによる、社会的責任の増加、継続性をとても心配されたりしました。)
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26リソース・体制Yahooさん、GREEさんへ
社内のリソースだけで対応できましたか?ミツエーさんみたいな制作会社さんの支援はありましたか?
中野:会社概要についてはパートナー会社にご協力いただきました。

嘉久:グリー本社のコーポレートサイトのアクセシビリティ対応に関しては、完全内製です。子会社のグリービジネスオペレーションズ株式会社は、制作会社様に、アクセシビリティ対応を明確にお伝えして制作して頂きました。
グリービジネスオペレーションズ株式会社
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27リソース・体制中野さん
Yahoo!内でできる条件が既に揃っていた要因としてこれまでどのように推進してきたのでしょうか?たまたまアクセシビリティ対応ができる環境だったから対応したのか、元々対応をしようと動いていたのか。
中野:アクセシビリティ対応を進めやすい環境が整っていたのは社内の標準的なサービス開発フローが運用コスト削減や市場優位性保持するために品質を確保するフローになっていたためです。また、社内の開発フローの状況に関わらずアクセシビリティ対応を進めようと考えておりましたが、フロー次第では今よりスムーズに推進できなかった可能性もあります。
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28プロセスアクセシビリティ対応を進める中で、最も苦労したこと、最も大変だったことは何ですか?木達:意識変革、の一点に尽きます。とはいえ、今ほどWebの利用状況(ユーザー、デバイス、コンテキスト)が多様化した状況というのは無かったと思いますし、その多様化は今後ますます拍車がかかるはずですから、昔よりも遥かに労せずしてアクセシビリティの必要性、重要性に理解を得ていただきやすくなっているとも思います。
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29プロセス今から振り返って考えると、別のやり方をしたほうが良かったと思う点はありますか?あれば具体的に教えて下さい太田: HTML4で採用されたtableのsummary属性を思い出します。当時は素晴らしい機能だと思っていましたが、実際に運用してみると、目に見えない情報を入れたりチェックしたり更新したりすることはかなり困難で、結局固定の文字列を入れておくような運用になってしまい、あまりうまく機能しませんでした。
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30プロセスユーザーの指摘を受けてからアクセシビリティ対応をしたページや箇所はありますか?太田: 私がメインで関わっていた案件ではないのですが、ナビゲーションをいわゆる「画像置換」で実装していた案件があり、ハイコントラストモードで全く読めないいう指摘を受けてテンプレートを全面改修したことがあります。

伊原: 公開後にユーザーから画像化文字のコントラストが足りないことに指摘を受け、サイト内に大量に存在していた画像化文字(見出し、ボタンなど)を差し替えたことがあります。瑕疵にはあたりませんでしたが、はじめから方針を立て、プロジェクト内でのコントラストの基準を示しておけば回避できた事案ではありました。
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31方針・試験・チェックツール準拠しない/できない場合の理由はどのように書いたらいいですか。中村:どのように書かなければならない、という決まりはありません。
富士通さんやキヤノンさん、WAICのセミナー資料などを参考に理由を明確に記載いただくのがよいと思います。
その際、準拠しない/できない部分に対してどのように対応するか、を記載することの方が重要です。
例えば、熊本県宇土市のように、問い合わせに対応する、という姿勢を明確にする、というような方法もあるかと思います。
富士通さんキヤノンさんWAIC:アクセシビリティ方針の策定と試験結果の公開におけるポイント熊本県宇土市
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32方針・試験・チェックツール各コンテンツオーナーにCMS等で更新を任せる際の品質確保方法は。中野:コンテンツオーナー向けのガイドラインで規定しつつ、半年やクォーターといった期間でアクセシビリティの棚卸しを行うとよいのではないでしょうか。
また、MTを使用されているのであればPowerCMS 8341はよいソリューションなので、導入をご検討いただければと思います。

木達:コンテンツのみを純粋に管理するタイプのCMSであればまだしも、コンテンツオーナーと呼ばれる方がコンテンツの実装まで(たとえばHTMLコードまで)触れてしまうタイプのCMSの場合、品質の維持にはかなり注意が必要ではないかと思います。その自由さが、得てして品質低下要因となってしまいかねないからです。
PowerCMS 8341
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33方針・試験・チェックツール製品に対するテストのひな型とかあるのか?ダブルクリックでゆっくりするなど?木達:ご質問の趣旨を汲みきれていないながらも、ぱっと思いつくものはありません。
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34方針・試験・チェックツールガイドラインを決めて、それを実装したあと、試験は誰が行うのか?マークアップエンジニアが自己試験を行うのか?それとも品質管理の担当者が行うのか。中村:JIS X 8341-3の試験ということであれば、誰が行わなければならない、という決まりはありません。
一般的な話としては、守るべきガイドラインがあるのであれば、実装者自身も確認すべきですし、品質管理担当者がいれば、当然その人も確認すべき事項だと思います。
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35方針・試験・チェックツール試験結果公開に向け、OK/NGの判断基準はどのように定めるべきか。またその基準を改める際の留意点はありますか。中村:JIS X 8341-3の試験結果公開に向けて、ということでしたら、達成基準の基となっているWCAG 2.0の関連文書、特に「実装方法集」の各項目におけるチェックポイントなどを参考にしていただければと思います。
基準を改めることに関してはブラウザーや支援技術のサポート状況に注目する必要があると思いますので、WAICの「アクセシビリティ・サポーテッド(AS)情報」などを参考にしてください。
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36方針・試験・チェックツール試験結果や対応方針の公表はどこまで具体的に記載する必要がありますか。
・ドメイン単位?ページ単位?
・実装例(コード)まで示す必要がある?
中村:試験結果については、その結果を見た第三者がどのページを対象として試験が実施されているかを判別できるように記載されている必要があります。一方、対応方針については方針なのでそこまでの厳密性は求められませんが、最終的に方針に記載した範囲で試験を実施することになるかと思いますので、そのことを念頭に置いて定義するとよいと思われます。
実装例については特に示す必要はありません。
なお、それぞれ、試験実施ガイドラインやウェブアクセシビリティ方針策定ガイドライン、WAICのセミナー資料なども参考にしていただければと思います。
試験実施ガイドラインウェブアクセシビリティ方針策定ガイドラインWAIC:アクセシビリティ方針の策定と試験結果の公開におけるポイント
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37方針・試験・チェックツール試験を行うのに必要な事(ノウハウ、資格など)は何か?中村:少なくとも現状、資格は必要とされていませんが、それぞれの達成基準、ブラウザーや支援技術のサポート状況を理解していること、利用している技術を正しく理解していること、などが求められると思います。
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38方針・試験・チェックツールHTML5に対応したチェックツールがあれば知りたいです(aDesignerを使ってます…)嘉久:HTMLをローカル環境で文法チェックするツールとして、BBEditを使用しています。ローカル環境下で複数ファイルを一度にチェック出来るのがメリットです。Dreamweaverでも同等の事が出来るかと思います。また、MTを導入されているのであれば、PowerCMS 8341も良い筋の製品かと思います。

木達:当社が扱っている WorldSpace というチェックツールは、HTML5に対応しています。
ほかにも、さまざまなツール、アドオンが(すべてのチェック項目を網羅的かつ自動でチェックできるわけではないにせよ)HTML5に対応していると思います。現時点において、総務省が提供しているmiCheckerはHTML5に対応していない点には注意が必要です。
BBEditPowerCMS 8341WorldSpace
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39方針・試験・チェックツール英語ページのポリシー(方針)公開、WAICが出すような見本はある?太田: 英語ページであってもJIS X 8341-3に準拠させることは可能で、JISに基づく方針を策定するというのがひとつの考え方です。そうではなく、方針そのものをJISではなくWCAGに基づくものにするということでしたら、WAICのアクセシビリティ方針策定ガイドラインにある「準拠」「配慮」などの考え方はJIS独自のものですので、これは意味が通じない可能性があります。そのほかの要素、特に達成基準と適合度 (A~AAA) についてはWCAG 2.0と共通ですので、レベルAAへの適合を目標としている、といった方針は、WCAG 2.0に読み替えてもそのまま使うことができます。

伊原: 参考情報として、方針そのものをWCAGに基づくものにした例にソフトバンク社のアクセシビリティ方針があります。
ソフトバンク社のアクセシビリティ方針(日本語)ソフトバンク社のアクセシビリティ方針(英語)
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40方針・試験・チェックツール適切な代替テキストの適切な判断をどう考えるのか?木達:何をもってして適切とするか、に一律の解はないと思います。電話で会話している最中と仮定のうえ、画像の内容を(前後の文脈を踏まえて)説明するのに相応しい言葉を考える、というのが昔から語られていますが、自分もその方法に同意します。同じ一枚の画像でも、その内容をどう捉え説明するのが良いかは、完全に文脈に依存するからです。
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41特定技術Flashはアクセシビリティ的にはどうですか?太田: Flashにも代替テキストを提供したりキーボードフォーカスを受け取ったりする機能はあり、それらをきちんと使用することができれば、ある程度のアクセシビリティを確保することは理論上は可能です。ただし、Flashを使って実現されるようなコンテンツは、そもそもコンテンツ自体が動きや音に依存した表現となっているなど、実装というよりもコンテンツ企画の時点で問題を抱えていることが多いように思います。このような場合はコンテンツ企画自体を見直さなければなりません。実装がFlashであるかどかうよりも、コンテンツが企画時点でアクセシビリティに配慮できているかどうかが重要です。

木達:Flashコンテンツであってもアクセシブルにすることは(たとえ完全ではないにせよ)可能という認識です。とはいえ、Flashコンテンツを表示できないモバイル環境からのアクセスは基本的に増える一方でしょうから、同じコンテンツをWeb標準技術で実装できるならそうすべきだとは思います。
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42特定技術CAPTCHA(画像認証)が目の見える私ですら読めません。音声を使ったり、画像をリロードすればよいのかもしれませんが、手間がかかりすぎると思っています。CAPTCHAについて、アクセシビリティ的な観点から、どう思われますか?太田: CAPTCHAは元々マシンリーダビリティを阻害することが目的の機能ですので、アクセシビリティとは相容れません。画像によらないCAPTCHAもありますが、アクセシブルとは言いにくく、さまざまな問題を抱えています。基本的に、CAPTCHAは極力使用しないこととし、必要とされるような局面でも別の手段 (たとえばSMSを使用した二要素認証など) が使用できないか検討するべきだと思います。「デザイニングWebアクセシビリティ」にもCAPTCHAの話題がありますので、よろしければ参考にしてください。

木達:CAPTCHAはアクセシビリティを妨げているばかりか、画像解析や文字認識といった技術の急速な進歩により、本来の目的(機械によるユーザー登録を避ける etc.)すら達成しにくくなっているのが現状であると思います。CAPTCHAの使用は極力、避けるべきでしょう。
デザイニングWebアクセシビリティ
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43その他中野さん
・120超あるサービス、アクセシビリティ対応ができているサービスはどのくらいの数?
・米Yahooと何か連携していることはありますか?
中野:JIS 等級Aに準拠しているサービスは会社概要のみです。それ以外のサービスは部分的な対応にとどまっています。また、Yahoo.inc とは現在連携しておりません。
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