Data AvaliabilityとEIP4844
やさしいDeFi 2024/3/13
はじめに (注意事項)
🏦 Not Financial Advice
やさしいDeFiでは、みんなで仕組みを理解することを目的に開催しています。暗号資産はハイリスクです。やさしいDeFiでは展望を考えることもありますが、投資は一切推奨しません。自己責任でお願いします。�
📚 DYOR (Do Your Own Research)
詐欺や欺瞞に満ちた世界です。他人を闇雲に信用せず、自分で学んで考える姿勢を失わずに向き合いましょう。利用で資金を失うことも珍しくありません。(我々も誤った理解をしてしまっていることも多々あります。詳しい方ぜひコメントしていただけると嬉しいです!)
今回の内容
冬眠してました。
今日やること
復習
その前に: scalabilityとは③
Ethereumコミュニティで大流行するL2(Rollup)のアプローチ�L1ブロックチェーンの「使い方」を変える。全部L1で計算するのでなく、大部分をL2(オフチェーン)で実行させ、L1はL2がルールに従ってるかどうかの�「裁判」や「検証」に集中する。L1で全部計算するより圧倒的コスト安。
on-chain
off
chain
採点(裁判/検証)�するだけ。楽。
on-chain
L1で計算は
しんどい。
Rollupの仕組み
Optimistic Rollup(Optimism, Arbitrumなど) の場合:
challenge された疑わしいトランザクションがあれば、Ethereum L1にてもう一度実行され、真偽を確かめる。
Block 1
B2
B3
B4
Ethereum
Rollup
State 1
TX
TX
TX
S2
S4
S3
Rolled up
Rolled up
Rolled up
B5
B6
B7
TX
TX
S5
S6
Rolled up
Rolled up
Rolled up
S7
txn of S4
L1の審判
Fraud Proof する人 = Verifier, validator
RU上のトランザクションを処理してL1に提出する人たち(OptimismならOptimismチーム、ArbitrumならArbitrumチーム等)が不正なtxnを書いてないか監視する人たち。今はホワイトリスト形式?
Block 1
B2
B3
B4
Ethereum
Rollup
State 1
TX
TX
TX
S2
S4
S3
Rolled up
Rolled up
Rolled up
Prove Fraud!!
Verifier
zkRollup(zksync era, StarkNetなど)の場合:
Rollupの時点で「このtxnたちは正しい」ことの証明(ZKP)を作ってしまう。L1的には、いちいちtxnたちの詳細を見ずに証明を読むだけでいい。正しいなら後はどうでもいいし、中身を実行しない(=ゼロ知識の検証のみ)でOKだからL1は楽になる。
これだけ読めばいい
Block 1
B2
B3
B4
Ethereum
Rollup
State 1
TX
TX
TX
S2
S4
S3
Rolled up
Rolled up
Rolled up
zkp
S
朗報: zkEVMでけたで
ORUはめちゃ便利だけど、Fraud proofできなかったらTVL(Rollupにある全員のお金)全部パクられる可能性があったり、選択肢がこれだけだとちょと物足りない感じもあった。
でもとうとうzkEVMが開発されて、zkRUでもどんどんDeFiアプリケーションが開発されるような素地ができてユーザーとしてはORUとzkRUの両輪で運用できるようになりそうでだいぶハッピーな感じが出てきた
まだ Optimism は Fraud Proof なし
Fraud proofはありますか..。
うちイケイケのORUだし、zkとかArbよりこっちで大金ぶん回してね。資金抜いたらエアドロないから。
Fraud ProofなしのOptimisitic Rollupとしてもう2年は食ってるけど
すごい...�(いろんな意味で)
| Optimistic rollups | ZK rollups |
セキュリティ根拠 | Fraud Proofを誰かがやる | ZKPで安全性を保証�(Rely on math, not validators) |
Rollupから引き出しにかかる時間 | ~1週間�(FPするのに十分な期間) | Batchごと(5~10min)�(ブロックがfullになるまで待つ) |
技術的難易度 | そこまで | 高い |
L1からの移行/開発コスト | ほぼない(EVMが動く) | ほぼない場合が多い (zkEVM開発でけた) |
L2での1txあたりgas cost�(L2ユーザー負担分) | ちょと高い | もうちょと高い(zkEVMは高い傾向) |
オフチェーンでの計算コスト | 低い(通常のノードでOK) | 高い(証明作るためハイスペPCをぶん回す必要あり) |
L1での最低1BatchごとのGas�(Rollupオペレーター負担分) | 40,000~(情報を書き込むだけ) | 500,000~ (zkpの検証を行うので) |
https://vitalik.ca/general/2021/01/05/rollup.html
Data Avaliability
Data Availability(DA)とは
これまでの取引が正しいのかを検証するのに必要なデータの取得が、「必要な時にいつでも、誰の許可もなしに」に取得できること
Data Availability(DA)とは
これまでの取引が正しいのかを検証するのに必要なデータの取得が、「必要な時にいつでも、誰の許可もなしに」に取得できること
Ethereum
無限のノード
high DA
どすこぉい
Data Availability(DA)とは
これまでの取引が正しいのかを検証するのに必要なデータの取得が、「必要な時にいつでも、誰の許可もなしに」に取得できること
Ethereum
Rollup
じゃRollupの記録も全部Ethereumに書き込めば完全勝利では!?
イサリアム!イサリアム!
RollupのData Availabilityが低かったら
EIP4844
今までの問題点
うわ書き込むのたかぁ
Rollupの記録をEthereumに書き込むの思ったよりめっちゃ高いわ。やっぱユーザーもガス代としていっぱい負担してもらうから。それでもL1より安いから文句ないでしょ
はぁ?
Ethereum
Rollup
今までの問題点
うわ書き込むのたかぁ
Rollupの記録をEthereumに書き込むの思ったよりめっちゃ高いわ。やっぱユーザーもガス代としていっぱい負担してもらうから。それでもL1より安いから文句ないでしょ
はぁ?
Ethereum
Rollup
Ethereumノード的な観点では
EIP4844 (Proto-Danksharding)とは
Blobという一時的にしかデータ保管義務がない、�データ保存のためのトランザクション形式を用意
Ethereum
Rollup
calldataやめて
blobにしよ
EIP4844 (Proto-Danksharding)とは
注意: これはDankshardingの図です
EIP4844 (Proto-Danksharding)とは
EIP4844 (Proto-Danksharding)とは
4844 Before After
| Before 4844 block space(Calldata) | After 4844 blob space |
Dataにアクセスできる人 | 全ノード | 全ノード |
データの保管義務のある期間 | ずっと | 18日間 |
データの存在証明方法 | 証明の必要性なし | KZG |
過去のデータをずっと�保管している人 | 全ノード | 任意で保管している人たち (Infura, Etherscan, 暇人etc.) |
EVMと通信できるか | できる | できない |
料金の計算方法 | いつものオークション�高い (札束戦争) | blob オークション 安い |
EIP4844 (Proto-Danksharding)を見てみる
EIP4844 (Proto-Danksharding)を見てみる
EIP4844 (Proto-Danksharding)を見てみる
EIP4844 (Proto-Danksharding)を見てみる
EIP4844 (Proto-Danksharding)を見てみる
4844でどれくらい安くなるのか
2年ちょっと前のdYdXの人のツイート(Cosmosに行った)
“L1 Ethereumにrolling upするのはめちゃくちゃ高いんだよね。rollupのトランザクションをEthereumに書き込むのに、数千万ドルかかるんだけど。 ”
EIP4844でどれくらい安くなるのか?(業者目線)
EIP4844でどれくらい安くなるのか?(ユーザー目線)
EIP4844でセキュリティーは下がるの?
「Rollupのセキュリティ
イコール....
Ethereumのセキュリティ」
EIP4844でセキュリティーは下がるの?
Wen EIP4844
Rollupが対応するかは、各チェーンのSequencerやソフトウェアがいつ対応するかにかかっています。(Dencun実装されたから全部が即対応というわけではない。)
今後の開発 (DankShardingとData Avaliability Sampling)
現在のRoadmap (2024年版)
現在のRoadmap (2024年版)
前まで (~2020あたり) との違い
DankSharding
DAS
Wen EIP4844
Rollupが対応するかは、各チェーンのSequencerやソフトウェアがいつ対応するかにかかっています。(Dencun実装されたから全部が即対応というわけではない。)
外部Data Availabilityと
セキュリティー
Ethereum以外をDAとするRollup (Validium)
Ethereum以外をDAとする場合のSecurity
| Optimism�(Optimistic Rollup) | Manta Rollup (Validium) | Celestia Rollup (仮) |
DA Layer | Ethereum | Celestia | Celestia |
Settlement Layer | Ethereum | Ethereum | Celestia |
FPに必要なデータの確保方法 | Ethereumのノードに問い合わせor自分で保管 | Celestiaのノードに問い合わせor自分で保管 | Celestiaのノードに問い合わせor自分で保管 |
Security Assumption | Ethereumが正常稼働すること�+ EthereumのBlob保管者が1ofNで善良�+ 不正がないか監視するノードが1ofN | Ethereumが正常稼働すること�+ CelestiaのDA保管担当者が1ofNで善良�+ 不正がないか監視するノードが1ofN | Celestiaが正常稼働すること�+ CelestiaのDA保管担当者が1ofNで善良�+ 不正がないか監視するノードが1ofN |
※不正がないか監視するノードが1ofNは、zkの場合不要
Ethereum以外をDAとする場合のSecurity
考えるべきは、「必要な時にFraud Proofに必要なデータ」を今後きちんと提供してくれるか?
参考文献
https://ethereum.org/en/developers/docs/data-availability/
https://ethereum.org/ja/developers/docs/data-availability/
https://twitter.com/leo_hio/status/1757915374639874357
https://notes.ethereum.org/@vbuterin/proto_danksharding_faq
https://polynya.medium.com/danksharding-36dc0c8067fe
https://eips.ethereum.org/EIPS/eip-4844
https://consensys.io/blog/ethereum-evolved-dencun-upgrade-part-5-eip-4844
https://dankradfeist.de/ethereum/2020/06/16/kate-polynomial-commitments.html
https://domothy.com/blobspace/