1 of 17

アリの行列における�フェロモンの効果

2022年11月6日(日)

中央大学理工学部物理学科4年 江添綾七

2 of 17

目次

  • CA(セル・オートマトン)とは?

  • CAモデルの簡単な例(TASEPモデル)

  • 自然界のアリの行列

  • アリのCAモデルのルール

  • 実行結果

  • 解析方法

  • 解析結果①
  • グラフがグニャグニャしている理由

  • 結果

  • 解析結果②

  • 解析結果③

  • 今後の展望

  • 参考文献

3 of 17

CA(セル・オートマトン)とは?

  • 空間に格子状に敷き詰められたセルが近隣のセルと相互作用し、時間的に変化していく離散的計算モデル

生物の動きを再現や交通渋滞の研究に用いられるなど応用の幅が広い

処理が単純であり、数理的な解析がしやすい

4 of 17

CAモデルの簡単な例(TASEPモデル)

  • ASEPモデル
    • 前が空いていれば確率pで前に進む
    • 前が空いていなければその場にとどまる

特に、p=1のものをTASEPモデルと呼ぶ

5 of 17

自然界のアリの行列

    • アリは餌を探しながらフェロモンを落とす
    • 後から来たアリはフェロモンを道しるべとして餌に辿り着く
    • 後ろから来たアリもフェロモンを落としながら進む
    • フェロモンは時間経過で蒸発する

フェロモンの蒸発のしやすさ、アリの密度を変えるとアリの行列はどんな変化をするのか?

6 of 17

アリのCAモデルのルール

進むマスにアリがいるか?

進むマスにフェロモンがあるかどうか

確率Qで前進

前進しない

Yes

No

確率qで前進

Yes

No

これらを1秒ごとに全てのアリで行う

7 of 17

アリのCAモデルのルール(続き)

  •  

8 of 17

実行結果①

 

時間が経過するにつれてアリが固まって動くようになる

9 of 17

実行結果②

  •  

10 of 17

解析方法

  • 平均速度=移動したアリ/全てのアリ 流量(単位時間に通過するアリの量)=平均速度×アリの数

フェロモンが蒸発する確率を決める

密度を変え、平均速度と流量を計算

平均速度と流量の変化をグラフにする

11 of 17

解析結果①

  •  

12 of 17

グラフがグニャグニャしている理由

【対策】同じ蒸発率、密度で複数回(今回は100回)平均速度を計算し、その平均を求める

①アリの初期位置はランダムなので、移動し始めてすぐの時は平均速度にばらつきがある

【対策】101~1000秒間の平均速度を求める

②アリが前進するか、フェロモンが蒸発するかは確率で決まるのでばらつきが生じる

13 of 17

結果

上:対策前

下:対策後

14 of 17

解析結果②

  •  

密度-平均速度のグラフ

15 of 17

解析結果③

    • 密度-平均速度のグラフに比べると左右対称に近い(特にfが大きいグラフ)

    • 密度が低い、つまり空いているときに流量が大きいとは限らない

    • 蒸発率が0.005以下のとき、だいたい密度0.5ぐらいで最大値0.25を示す。

密度-流量のグラフ

16 of 17

今後の展望

  • 二次元モデルを用いた、より現実に近いアリの行列の再現
    • アリの行列が最短経路を示す過程
    • フェロモンを知覚できる範囲やフェロモンに関するパラメータの変更による流量や運搬量の変化

他の生物モデルへの応用

17 of 17

参考文献

  • アリの行列モデル-MASコミュニティ-構造計画研究所. https://mas.kke.co.jp/model/ant_model/, (参照2022-10-27)

  • アリの採餌行動における定位情報の優先的切替行動の理解への展望-日本ロボット学会誌Vol.35 No.6, p,p,444~447, 2017. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj/35/6/35_35_444/_pdf,(参照2022/10/15)