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戦争と平和を次世代に繋ぎ、共に考え守りたい

ー  タイムトラベルワークを用いた平和教育の地域差へのアクション ー

プロジェクト名 「Peathink」

石塚麻央・木村陸・中島望来・梶野拓夢

令和7年度

31期生T-GAP

1.キーワード

  原爆 継承 平和教育 地域の戦争

2.活動動機

〇去年の夏休みにメンバーの1人が広島平和記念資料館へ行った際、夏

 休み中にも関わらず同世代があまりいなかったことに加え、海外の

 方のほうが広島の戦争を深刻に受け止めている様子が見られた。

➔日本(広島などの被爆地以外)で被爆者の体験や思いが風化している

 という課題があるのではないかと考え、興味を持った。

〇広島の平和教育などについて調査しているうちに、埼玉で行われてい

 る平和教育とかなり差があることに気付いた。

➔広島で行われているような戦争や平和について考える機会を埼玉でも

 作りたいと考えた。

3.社会問題とその背景・先行事例

★教育での現状★

戦争経験者:平均で90歳➡直接的な戦争記憶の継承が全国的に困難。

学校教育:国語・社会科の物語を中心とした教材➡平和教育を実施。

But:戦争の継承を目的とした若者への学習活動➡ない

埼玉県:若者への戦争継承のための冊子や道具がない

★地域差という問題★

課題:平和教育に地域格差

ナガサキユース代表団第9期生(2021)による調査

[西日本の若者] ➡ 戦争が「身近」な記憶として認識

[東日本の若者] ➡ 戦争が「遠い」存在として認識  

➡戦争記憶の継承に地域差の原因。

★先行事例①「チーム HIROSHIMA」★

原爆についてロールプレイ形式のワークショップ

➡参加者が「当時の広島にいたらどうするか?」を考える

+オンライン開催・VRでリアルな体験の機会を提供

➡若者のための新しい形の平和教育

★先行事例②「 館山まるごと博物館活動」★

➡戦争遺跡などを保存・活用、市民が主役のエコミュージアムのまちづくり

文化財的価値を認識し、保全、継承

But:今後将来的に継承の役割を担世代に認知理解できているのか

4.活動内容

地域差発生と戦争を身近に感じない課題にアプローチ

➡ヒロシマと埼玉の戦争や平和について考える機会を提供

★情報収集★

・広島県訪問

(チーム HIROSHIMA様と交流 ・ハチドリ舎にて体内被曝者

 との対談・原爆資料館・各種被爆遺構見学)

・埼玉県平和資料館訪問(埼玉県の戦争についての情報収集)

・各種図書での調査など

★Peathinkノート制作★

現状埼玉に存在しない「若者のための戦争継承」冊子(Peathinkノート)制作&配布

➡構成:ヒロシマについて(被爆の実相や体験談)

    埼玉の戦争について(身近な戦争遺構・熊谷空襲・体験談・

    開催地の戦争遺構)

    タイムトラベルワーク欄・感想欄設置

★広報活動★

集客のための広報活動

・インスタグラム投稿

・インスタグラムストーリー投稿

・坂戸市市内の中学校にポスターの配布

・校内での宣伝

5.活動成果・考察

〈ワークショップ〉

ワークショップ全体では、タイムトラベルワークによって、「もし自分が八十年前に生きていたら?」ということをテーマに登場人物の立場に立って感情を追体験することで単なる知識の学習ではなく体験的な理解が生まれた。

①筑波大学附属坂戸高等学校校内

校内で実施したワークショップでは、それぞれの学年から数名が参加した。終了後アンケートでは、大体の方がPeathinkノートを扱ったこの試みにて、戦争を自分事として捉えタイムトラベルワークとグループでの話し合いを通して、自身の考えを深めることができたと回答した。実際、話し合いはこちらから見ても盛り上がっていた。

一方で、参加していただいた方々が元々興味関心のある方であった点、継続的でない1度のワークショップで「継承」と言えるか分からない点は、平和教育の地域差にアプローチすることができたとは言えないのではないだろうか。

坂戸市中央地域交流センター

・一般で開催することで幅広い世代が参加し、

 対話を通じて「平和」を共有することができた。

・参加者の多くが「もともと戦争や平和について

 の関心のある層」であり、平和教育の地域差に

 十分にアプローチできたかは不透明。

6.結論・今後の展望

今回私たちの行った活動では、

また、参加者の多くはもともと戦争や平和に関心を持つ層であり、平和教育の地域差という課題にどこまで貢献できたか明確ではない。

今後は関心の薄い層にも届くよう、活動報告会で私たちの活動について知ってもらうこと・Peathinkノートを広い層に届けることに力を入れていきたい。

具体的に、活動報告会は、「立教大学SDGs実践発表会」や「SDGs未来甲子園」などに出場する。Peathinkノートを届ける活動では、学校などの施設・団体にPeathinkノートを配置させていただく事を想定している。

7.参考引用文献

ナガサキユース代表団第9期生(2021)『日本の小学校における平和教育の地域差について』

谷 岡 重 則(2021)「地域における平和学習の歩みと課題―住民の平和学習実践史から学ぶ―」『2021(令和3)年度立正大学教職地域教育センター年報』第3号pp.87-97.

8.謝辞

本研究にご協力いただいた、松渕朗子様、二川様、チームHIROSIMA様、埼玉県立平和資料館様をはじめとする関係者の皆様へ感謝御礼申し上げます。

地域

平均回数(年)

備考

長崎・沖縄・広島

5.7回以上

戦争遺構・被害地あり

関東地方

約2.6回

戦争遺構が少ない

中国地方(広島除く)

約2.7回

一部遺構あり

北海道・東北地方

約2.7回

戦争被害が少ない地域

★実践★

開催地にゆかりのある現物や絵画の展示、物などに触れる機会、ワ

ークショップで考える機会を提供➡活動を学校外、市町村で行う

①筑波大学付属坂戸高等学校セミナー室(令和7年9月19日)

対象:在校生1・2・3年生(18人参加)

②坂戸市中央地域交流センター(令和7年9月30日)

対象:一般(6人参加)

③筑波大学付属坂戸高等学校多目的交流棟(令和7年10月25日)

対象:在校生・坂戸市内の中学生・一般(0人参加)

坂戸市中央地域交流センターで実施したワークショップには、高校生1名,50代1名,70代以上4名の合計6名の方に参加していただいた。