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3次元Vicsek modelの実装と相転移

中央大学理工学部物理学科4年

香取研究室所属 宇田川 愛斗

2023年2月7日 卒研発表会

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目次

  • 研究概要
  • Vicsek modelとは
  • 2次元での実装
  • オーダーパラメータと相転移
  • 臨界指数の取得
  • 3次元への拡張
  • 総括
  • 参考文献

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研究概要

aa

←ゼミで主に利用したレビュー論文

集団運動とそのモデリングを主に扱っている

[1]

2次元Vicsek model と

オーダーパラメータのプロット

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研究概要

[1]

2次元のVicsek modelの

相転移を確認

Vicsek model を2次元から3次元へ拡張

3次元でも同じような

相転移は起こりうるか?

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Vicsek modelとは

集団運動(collective motion)のモデルの代表格

R

Tamás Vicsekによって1995年に提案された

[1]

概要

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Vicsek modelとは

R

粒子の進行方向は半径R以内の粒子達の

速度の平均と揺らぎで決まる

<・・・>_Rは半径R内の平均

perturbationは揺らぎ

どのような揺らぎにするかで

振る舞いも変わる

Standard Vicsek Model(SVM)

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2次元での実装

R

 

 

0

(0≦η≦1)

 

 

計算手順

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2次元での実装

R

①粒子の向きを算出する

 

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2次元での実装

R

 

②角度を計算する

逆三角関数によって向きを角度で表す

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2次元での実装

R

 

 

0

(0≦η≦1)

③角度の揺らぎを定める

 

 

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2次元での実装

R

 

 

0

(0≦η≦1)

 

④角度に加える(進行方向が確定する)

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2次元での実装

R

 

 

0

(0≦η≦1)

 

 

計算手順

これを全ての粒子について行う

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2次元での実装

  • 粒子一つ一つはランダムに動く
  • 全体としては同じような方向に進む

⇒集団運動を確認

このままだといつか

群れが散らばる

系の性質が徐々に変わり解析ができない

Python で実装

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2次元での実装

  • 境界条件を考える

上から出たら下から入ってくる

左から出たら右から入ってくる

            …など

 

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2次元での実装

 

 

 

 

 

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オーダーパラメータと相転移

「全体として同じ方向に進んでいるか?」

を数値で表したい

=「オーダーパラメータφ」

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オーダーパラメータと相転移

 

 

 

 

 

 

 

〇perturbation

〇phi

 

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オーダーパラメータと相転移

実際にグラフを

 再現してみた

Python ではこれ以上

系を大きくすると

計算に数週間かかる

極限をとりたい

 

二次相転移の傾向を確認

 

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臨界指数の取得

 

 

 

臨界指数を得るための3step

→後述

→有限数のプロットなので目測

→両対数をとると

 

なのでグラフの傾きから得られる

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臨界指数の取得

横軸が「粒子数の逆数」

のグラフでプロット

線形近似をして縦軸との交点

の値をφの極限値と考える

 

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臨界指数の取得

系のサイズが大きいところで急速に落ち込む傾向がある

系のサイズが大きい

データで線形近似する

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臨界指数の取得

 

目測で転移点を得る

 

 

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臨界指数の取得

転移点近傍の点で

両対数プロット

この傾きの値が、

相転移を特徴づける

臨界指数β

 

このやり方なら3次元にも適用できる

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3次元への拡張

基本的には2次元と同じ

速度を表すための角度が二つに増える

θ

θ

φ

θ:天頂角

φ:方位角

 

計算手順

一様分布でいいのか?

角度変化はただの足し算でいいのか?

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3次元への拡張

一様分布でいいのか?

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3次元への拡張

一様分布でいいのか?

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3次元への拡張

天頂角θの範囲は

しかし、一様分布にすると

極に集中してしまう

メッシュの面積によって

選ばれる確率を

変えなければならない

単位球の表面積

 

 

θの確率密度関数

 

 

一様分布でいいのか?

 

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3次元への拡張

 

確率密度関数(pdf)

累積分布関数(cdf)

 

 

 

U[0,1]

cdfの逆関数

でθを得る

一様分布でいいのか?

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3次元への拡張

一様分布

上記の方法

比較

一様分布でいいのか?

こちらを採用

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3次元への拡張

方位角方向の円周は

天頂角θによって変わる

 

 

とすることで

メッシュの拡大・縮小を防ぐ

一様分布でいいのか?

方位角は一様分布で問題ない

ただし、プログラム的に手は加えた

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3次元への拡張

角度変化はただの足し算でいいのか?

うまくいく方法が思いつかなかった

今回は加速度ベクトルを計算して

球面上に乗るようにずらす方法を採用

球面幾何学(非ユークリッド)の知識があればできる?

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3次元への拡張

 

速度ベクトルの時間発展

 

 

 

 

 

 

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3次元への拡張

 

 

 

 

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3次元への拡張

 

 

 

 

 

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3次元への拡張

 

 

 

 

 

 

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3次元への拡張

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二等辺三角形

 

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3次元への拡張

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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3次元への拡張

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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3次元への拡張

 

実際に動かしてみた

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3次元への拡張

 

 

 

 

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3次元への拡張

2次元と同様の手法で

臨界指数βを得た

 

 

 

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総括

  • 3次元Vicsek modelを実装し、群れの動き・相転移を確認
  • プロット数、系のサイズによる精度向上の余地あり
  • 他のパラメータはまだ動かしてない

 →半径を変えることによる相転移(茂木綸郁)との比較

  • 球面にも挑戦したが実装できていない
  • 揺らぎの効果も1パターンしか検証していない

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参考文献

  • [1] T. Vicsek and A. Zafeiris. Collective motion. Physics Reports. Physics Reports. 2012,vol 517, Issues 3-4, p71-140.