菌の培養と繁殖の阻止
2年7組
〇研究目的
身近に存在する菌はどのように繁殖するのか、繫殖の阻止に必要な食物は何かを知ること。また、その活用方法を発見すること。
〇研究要旨
1、9種類の菌を2種類の培地で数日培養する。
2、1回目の培養で菌の増殖が多くみられた方の培地を用いて、4種類の増殖を
抑える食品とともに5日間培養させる。
3、①,②の結果の写真から菌の数、繫殖の度合いを比較する。
用意するもの
〇培養する菌の媒体
・野 菜 トマト、ミカン
・食品系 納豆、ヨーグルト、乳酸菌
・その他 イースト菌、こうじ菌、水垢、手の菌
〇抑制を抑える食品
・梅干し
・わさび
・大葉
・ハーブ
〇培地の基に使用
・ジャガイモ(PDA)
・寒天(寒天)
・ブドウ糖(寒天)
・片栗粉(双方)
培地を作る様子
実験器具
ビーカー、ガスコンロ、包丁、まな板、ガーゼ、ろうと、ガラス棒、三角フラスコ、シャーレ、アルミホイル、つまようじ、蒸留水、オートクレーブ*、クリーンベンチ*、恒温機
*オートクレーブ
高圧蒸気滅菌機で、実験に使用する器具の滅菌を行う
もの。滅菌する際に、アルミホイルで包む必要がある。
*クリーンベンチ
ほこりや環境微生物の混入を避けながら作業を行うための装置。
作業時はろ過した空気を作業スペースに吹き付けることで無埃、無菌の状態に保つ。
この中で 作業
オ
|
ト
ク
レ
|
ブ
→
ク
リ
|
ン
ベ
ン
チ
→
器具を包んでいる様子
培地の特徴
寒天培地に菌をつける様子
〇PDA培地(Potato Dextrose Agar、ポテト・デキストロース寒天培地)
ジャガイモを蒸留水で煮沸させ、ガーゼでこした液を用いる。
〇寒天培地
寒天、片栗粉を加えて作った溶液を
用いる。
ガーゼでこす
〇実験過程
研究方法
実験①:菌の培養のみ 実験②:菌の培養+培養抑制
乳酸菌
水垢
麴菌 大葉
イースト菌 + ハーブ
みかん わさび
トマト 梅干し
ヨーグルト
納豆
手の菌
経過観察 経過観察
考察:実験①②を比較
抑制媒体をろ紙に塗ったもの。これらを菌と一緒にシャーレに入れ、観察する ↑
乳酸菌
カビ
麴菌
イースト菌
みかん
トマト
納豆
手の菌
実験➀<手を加えない>の結果
さらに
4日経過
変化大の媒体
・納豆 2日目 6日目
さらに
4日経過
・こうじ菌 2日目 6日目
さらに
4日経過
さらに
4日経過
・トマト 2日目 6日目
・水の菌 2日目 6日目
拡大
実験②<抑制あり>の結果
変化が見られない媒体の例:ミカン
変化大の媒体
・乳酸菌 2日目
ハーブ
梅干し
4日目
実験後
実験前
4日目
大葉
わさび
2日経過
なし
なし
大
大
実験②<抑制あり>の結果
・イースト菌 2日目
4日目
・こうじ菌 2日目
4日目
わさび
大葉
ハーブ
梅干し
2日経過
わさび
ハーブ
梅干し
2日経過
大葉
〇実験結果 実験①<手を加えない> (繫殖度合いは 大・中・小・なし)
観察1 観察2
| PDA培地 | 寒天培地 |
乳酸菌 | ほぼなし | なし |
水垢 | なし | |
こうじ菌 | 大 | 小 |
イースト菌 | 小 | 小 |
みかん | なし | 中 |
トマト | 中 | なし |
ヨーグルト | 小 | 小 |
納豆 | 大 | ほぼなし |
手の菌 | | 小 |
PDA培地 | 寒天培地 |
小 | なし |
大 | |
大 | 小 |
中 | 小 |
中 | 小 |
大 | 小 |
中 | 小 |
大 | ほぼなし |
| 小 |
2
日
目
6日目
| 大葉 | ハーブ | わさび | 梅干し |
乳酸菌 | 中 | なし | 小 | なし |
水垢 | なし | なし | なし | 中 |
こうじ菌 | 大 | 大 | 大 | 大 |
イースト菌 | 中 | 小 | なし | 中 |
みかん | なし | なし | なし | なし |
トマト | なし | なし | なし | なし |
納豆 | 小 | なし | なし | なし |
手の菌 | なし | なし | なし | なし |
実験②<抑制媒体あり>
観察1<2日目> 観察2<4日目>
大葉 | ハーブ | わさび | 梅干し |
大 | なし | 大 | なし |
なし | なし | なし | 大 |
大 | 大 | 大 | 大 |
中 | 中 | 中 | 中 |
なし | なし | なし | なし |
なし | なし | なし | なし |
小 | なし | なし | なし |
なし | なし | なし | なし |
〇考察
実験①
・PDA培地と寒天培地ではPDA培地の方が培養に適している。
・水垢、こうじ菌、納豆、トマトは繁殖力が強い物質である。
実験②
・ほぼすべての菌において菌の繫殖する量が減少した。
・こうじ菌、水垢、乳酸菌は繫殖を抑制することが不可能である。
・みかん、トマトといった食品は繁殖を抑制することが可能である。
実験①と実験②
・こうじ菌はどのような環境においても繫殖が進む。
・水回りの菌は環境によって培養を抑制することができる。
梅干し有培地の水垢
〇今後の展望
・実験②ではみかん・トマトの菌の繫殖が見られなかったことから、今回の実験 の培養抑制物を用いた抗菌シート等を作ることで、食中毒を予防する効果が期 待できる。
・実験②では手の菌の繫殖が見られなかったことから、実験の培養抑制物を用い たハンドソープや除菌シートを作ることで、菌の繫殖の抑制効果が期待でき る。
〇反省点
・実験①のPDA培地を作るときにジャガイモを切り刻んでいなかったこと。
・培地を作る際に予定より時間がかかってしまったり、寒天の量に差ができてし まったことで、実験①,②で培地の出来が同じようにならなかったこと。
・恒温機からシャーレを取り出す際に時間がかかってしまい、温度を一定に保て ない時間があったこと。
・シャーレの密閉度が高く好気性の菌は繫殖が難しかった可能性があること。
ご清聴ありがとうございました