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障害者施設口腔ケア指導マニュアル(改訂版)

~アセスメント票を活用した指導要綱~

静岡県

特定非営利活動法人 静岡県歯科衛生士会

令和2年3月15日

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はじめに

 静岡県では障害者自立支援法に基づく障害福祉計画を策定し、現行の障害者計画の見直しと併せて、今後5年間の新たな「ふじのくに障害者プラン21」を策定しています。

この基本理念は、前プランの理念「リハビリテーション」と「ノーマライゼーション」を継承するとともに、自分の生活を自分で選び、決定し、実現できるよう能力を高める「エンパワーメント」の考え方によるその人らしい自立生活を支援するというものです。

 そのなかで、歯科においては『障害のある人の歯科保健の向上を図るため、関係機関との連携により、歯科健診の推進や歯科保健指導体制の整備、歯科保健医療サービスの確保、研修体制の整備を図ること』が目標として掲げられています。

 静岡県歯科衛生士会では昭和52年より静岡県知的障害者福祉協会(旧静岡県知的障害者愛護協会)との協働で障害者の歯科保健活動に携わり、知的障害者施設、施設職員の方々、また保護者の方々と力を合わせて障害者一人ひとりの口腔ケアの指導を重ねてまいりましたが、この度、歯科保健指導体制の整備を目指し障害者施設の口腔ケア意識と取り組みを促進していくためのマニュアルを作成いたしました。

 言うまでもなく、お口と歯の健康は生涯に渡ってQOL(クオリティ・オブ・ライフ Quality of Life) を支える重要、かつユニバーサルな指針です。しかし、専門家が定期的に介入し、ケア、指導しても毎日のケアが正しく実行されなければその維持管理は困難です。特に、健康弱者である高齢者、障害者に対しては口腔ケアのマネジメントならびに口腔ケアのコンサルティングの重要性が認められ、様々な立場の方々、多職種連携等によるチームアプローチが求められています。

本マニュアルでは施設指導の重要性について、また、障害者施設指導アセスメントの記入について解説しています。広くご活用いただければ幸いです。

障害者施設指導マニュアル

(C)2019 特定非営利活動法人 静岡県歯科衛生士会

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障害者施設指導マニュアル

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目  次

 1.  障害者の口腔ケアへのアプローチ                    

 2. 施設訪問事業実施までの流れ

 3. 障害者施設口腔ケア指導1.アセスメント票

 4. 障害者施設口腔ケア指導2.アンケート票

 5. 障害者施設口腔ケア指導3.チェック票

 6. 障害者施設口腔ケア指導4.提案書

 7. 口腔ケアを推進するための一般的な課題

 8. 施設に訪問する際の心構えとマナー

 9. 口腔ケア用品の紹介

10. レクチャーマニュアル:自立口腔ケア編

11. レクチャーマニュアル:口腔ケア介助編

12. レクチャーマニュアル:義歯(入れ歯)清掃編

   巻末、参考資料添付

  

P.1

P.2

P.3

P.4

P.5~6

P.7

P.8

P.9~10

P.11

P.12~14

P.15~18

P.19~20

障害者差別解消法とは

   

  この法律は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項や、国の行政機関、地方公共団体等及び民間事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置などについて定めることによって、すべての国民が障害の有無によって分け隔てなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現につなげることを目的としています。

詳細は、内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付障害者政策担当

ホームページ http://www8.cao.go.jp/shougai/index.html

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お口と歯の状態

・口腔ケアが出来ている

・かかりつけ歯科医院があり、定期的な歯科メンテナンスが出来ている

・口腔ケアが出来ていない

・かかりつけ歯科医院がなく、

  お口と歯への専門的関与がない

良い

悪い

障害者の口腔ケアへのアプローチ

歯科従事者

施設事業者

保護者

本人

施設従事者

 最も望ましい状態は本人の自立口腔ケアが出来、保護者、介助者の適切な介助があり、かかりつけ歯科医院を持ち、お口と歯の健康状態が保たれている状態。

 これをめざし、維持していくためには障害者を支える人々の

『 障害者の口腔ケアへの理解、意識 』

を高め、必要な知識と技術を取得して行かなくてはならない。

障害者施設指導における

メインターゲット

      

    

  

      

障害者施設指導マニュアル

P1

障害者を日々支える人々の意識改革と日々の行動が

障害者のエンパワーメントを支える

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まず、その施設の状況を把握し、問題点を浮き彫りにし、課題解決のための糸口を見つけるためのツールとして、このアセスメント票を大いに活用していただきたい。

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障害者施設指導マニュアル

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施設訪問事業の流れ

障害者歯科保健指導アセスメントを利用して、障害者施設において、歯科保健指導を実施し、完了するまでの流れを示します。

    • 担当歯科衛生士を決める

    • 挨拶文と1アセスメント票、2アンケート票を訪問先の施設に郵送する

    • 協力歯科衛生士を決める

    • 施設に連絡を取り、事前打ち合わせの日程を決める

    • 施設訪問、あるいは電話等で連絡を取り、担当者と打ち合わせをする                                                  (例)携帯電話で動画を撮り、当日までの問題点の把握に利用する 

              (※)

    • 記入されたアセスメント票と、アンケート票を確認し、打ち合わせの参考資料とする

    • 打ち合わせ内容と、アセスメント票アンケート票の写しを協力歯科衛生士それぞれに送り、情報を共有しておく

7

    • 当日の必要物品を準備する

    • 事前に施設に、確認の連絡を入れる

    • 障害者施設歯科保健指導を実施する
    • 3チェック票を記入する

10

    • 報告書を作成する
    • 4提案書を作成する

11

    • 4提案書を施設に郵送し、完了

まず、訪問する施設が決定したら

※写真や動画を撮り使用する場合は、事前に使用目的等詳細を

 説明し、施設に了解を得ておくこと。個人情報保護の観点から

 目的以外には使用せず、終了後は正しく処理すること。

 

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障害者施設口腔ケア指導 1.アセスメント票

記入:施設側口腔ケア担当者に依頼

記入を依頼するときの注意点:多様な障害の方が利用している施設が多いため、『当てはまるもの全てにチェックする』ことを重ねてお願いする。

留意点:

1)アセスメント票は記入時点での状態だけを評価するものではなく、現状を把握するためのもの、経過観察の中で推移を評価するものであることに留意する。

2)施設側の認知がなく、実際とは異なる申告があり、問題が見え てこない場合があることに留意する。

3)チェックが重複し、状態がわかりにくい場合は口頭で確認し、    3.チェック票の備考欄に詳細を記入する。

障害者施設指導マニュアル

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障害者施設口腔ケア指導 1.アセスメント票

記入日:平成 28 年  月  日

基礎データ

フリガナ

 

事業所名

 

事業所住所

 

事業所電話番号

 

事業所FAX番号

 

事業所代表者名

 

担当者名

 

法人名

 

法人代表者名

 

URL

 

e-mail

 

※当てはまるもの全てにチェックをしてください。

□ 1 重度障害者授産施設

□ 2 肢体不自由者更生施設

□ 3 身体障害者療護施設

□ 4 重度身障者授産施設

□ 5 身体障害者更生相談所

□ 6 身体障害者福祉センター

□ 7 肢体不自由児施設

□ 8 肢体不自由児通園施設

□ 9 重症心身障害児施設

□ 10 知的障害児通園施設

□ 11 その他(                      )

 通所

□ 入所

□ 身体障害

□ 知的障害

□ 精神障害

□ 内臓障害

年 齢

最年少

 

最高齢

 

平均年齢

 

人 数

□ 10人未満

□ 15人未満

□ 20人未満

□ 30人未満

□ 30人以上

障害程度区分

□ 区分1

□ 区分2

□ 区分3

□ 区分4

□ 区分5

□ 区分6

□ 非該当

口腔アセスメント

□ あり

□ なし

摂食嚥下障害

摂食嚥下が困難な方がいる

摂食嚥下が困難な方はいない

口腔ケア介助

□ 自力での口腔ケアが困難な方がいる

□ 自力での口腔ケアが困難な方はいない

口腔ケア担当者

□ いる

□ いない

□ チームで取り組んでいる

□ その他

摂食指導

食事の取り方

□ 朝食

□ 昼食

□ 夕食

□ 間食

□ その他

間食の取り方

□ 時間を決めている

□ 時間を決めていない

□ 特に制限をしていない

間食の回数

□ 1日に1回

□ 1日に2回

□ 1日に3回

□ その他(        )

習慣的飲物

□ 水

□ 麦茶

□ 緑茶

□ ジュース

□ 炭酸飲料

□ 特に制限を設けていない

□ その他(         )

摂食指導

□ よく噛んで食べるよう指導している

□ ゆっくり食べるよう指導している

□ 個別介助、指導を行っている

□ その他(            )

口腔衛生指導

歯みがき

□ 歯をみがくよう働きかけている

□ 自主性に任せている

□ 時間を決めて歯みがきをしている

□ みがかない日がある

歯みがきの頻度

□ 起床後

□ 朝食後

 □ 昼食後

□ 夕食後

□ 間食後

□ 就寝前

□ 気づいたとき

□ その他(            )

歯ブラシ

□ 歯ブラシを持参してもらっている

□ 歯ブラシについてのきまりはない

□ 施設で歯ブラシを一律用意している

施設で適切な歯ブラシを用意している

歯磨き粉の使用

□ フッ素入りの歯みがき粉を使用

歯みがき粉の使用は本人に任せている

義歯のケア

□ 義歯の管理は本人に任せている

□ 義歯の管理は施設側が介助している

□ 義歯のブラッシングをしている

□ 義歯洗浄剤を使用している

□ 義歯ブラシを使用している

□ 歯磨き粉を使っている

口腔内衛生

□ 口腔内をブラッシングをしている

□ 口腔内の拭き取りをしている

□ ぶくぶくうがいをしている

□ 舌苔、口腔粘膜のケアを行っている

口腔管理

□ かかりつけ歯科医療機関がある

口腔ケアをサービスに取り入れている

□ 定期的に検診を受けている

□ 定期的にフッ素塗布を行っている

□ 歯科医師、または歯科衛生士に定期的に指導を受けている

本会事業の実施状況について

□ 今回初めて   ☐ 2回目   3回目   4回以上(   年度から)

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障害者施設口腔ケア指導 2.アンケート票

記入:施設側口腔ケア担当者に依頼

記入を依頼するときの注意点:担当者レベルの直感的なチェックで構わない旨を伝える。

留意点:

1)担当者レベルの意識、知識を把握するためのアンケートであることに留意する。

2)施設側の認知がなく、実際とは異なる申告があり、問題が見えてこない場合があることに留意する。

3)その他は回数を重ねて把握できた問題や課題を改善が安定されるまで続けて記載し、経過観察に利用する。

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障害者施設口腔ケア指導 3.チェック票

記入:歯科医師、歯科衛生士

記入するときの注意点:施設側から提出を受けた1.アセスメント票2.アンケート票を確認した上で施設に訪問し、関連箇所を確認の上、口腔ケア担当者にヒヤリングを行って記入する。

留意点:

1)本票は施設側に提出しない。

2)施設側の認知がなく、実際とは異なる申告があるが、それを批判、あるいは直接的な指導をすることが目的ではなく、どう改善していくかの提案が目的であることに留意する。

3)空欄は把握できた問題や課題を改善が安定されるまで続けて記載し、経過観察に利用する。

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P5

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意識

態勢

手段

技術

施設側の

利用者への

関心と理解を

確認する

摂食支援

1.アセスメント票、2.アンケート票で詳細がわかりにくい場合、ヒヤリングの結果や

観察内容を備考欄に記載する。

チェック票では各項目ごとに記入していくことで、なにが足りていて、なにが足りないのかを意識、態勢、手段の別に確認し、率直にチェックしていくことが出来る。

3.チェック票

※意識はあっても手段がないのか、態勢はあっても技術がないのか等、問題がどこにあるかを把握する

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障害者施設口腔ケア指導 4.提案書

記入:歯科医師、歯科衛生士(施設側に提出。控えを取ること)

記入するときの注意点:1.アセスメント票、2.アンケート票、訪問調査、ヒヤリング、3.チェック票から施設の現状を把握し、どうすれば適切な意識を持ち、充分な口腔ケアが実施されるかを考え、そのために変えていくべき事柄を口腔ケアを推進するための課題とする。実施目標は具体的で達成が可能なものとし、また施設側も達成が認識できる内容を策定する。

留意点:

1)施設側の知識、意識は様々であり、個別の施設に対し適切なアドバイスが求められていることに留意する。

2)専門的見地に立ちつつも、平易な表現を心がけ、ともに理解し、課題解決に向けて協働していく意識を持つよう留意する。

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口腔ケアの担当者は整容担当者である。

利用者への歯みがきの働きかけは行われていない。

口腔ケアの必要性を施設全体で認識する必要がある。

口腔ケアの有意性について職員研修を行う。

歯みがきの習慣をつけるよう利用者に働きかける。

利用者に歯ブラシセットの持参を呼びかけ、施設でも歯ブラシ、フッ化物配合歯みがき剤を用意して、昼食後に歯みがきを働きかける。

拒否感の強い利用者には、ぶくぶくうがい、ブラッシングのみから導入する。低刺激で保湿効果がある薬用マウスウォッシュの利用が望ましい。

個々の利用者にかかりつけ歯科医院があるかどうか、またその歯科医院はどこなのかを確認してください。

全員で歯みがきをするスペースの確保が難しいためグループ分けをして行うなどの工夫が必要です。体位が安定しない方への口腔ケアはかかりつけ歯科医院との連携を取って安全に行うようにしてください。

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1 入所者の口腔状況・ケアの必要性を評価する

・ 入所者全員の口腔状況の調査・把握

・ 入所者一人ひとりの口腔ケアプラン策定または必要度評価

2 口腔ケアを実施する人員の確保

・ 時間帯別担当者の確保等

・ 口腔ケア実施困難な入所者への施行職員の確保

3 口腔ケアを行う時間の確保

・ 施設タイムスケジュールへの組み入れ

・ 他のケアとの分離・調整

4 口腔ケアを行うための器材・用具整備

・ 口腔ケア用具の充分な確保

・ 口腔ケア用具の正しい使用法の習得

・ 新しい用具の試用や購入の検討

5 口腔ケアを実施する上での安全確保

・ 正しい口腔ケア方法・知識の習得

・ 口腔ケア実施時に遭遇する危険の認識

・ 口腔ケア実施時の安全確保法

6 施設職員の口腔ケアに対する知識・技術の習得および向上

・ 職員研修会の開催

・ 定期的な勉強会・症例検討会の開催

・ 口腔ケアリーダー職員の創設

7 専門的口腔ケアの実施に関する課題

・ 歯科衛生士が行う専門的口腔ケアの実施に必要な配慮

日本慢性期医療協会版 口腔機能維持管理マニュアルより転載

口腔ケアを推進するための一般的な課題

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参考資料

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施設に訪問する際の心構えとマナー

第一印象を大切に

医療従事者として清潔でシンプルな印象を与える容姿を心がけましょう。

また、個別指導の有無に関わらず、日常業務と同様に指輪やイヤリングなどの

アクセサリーは控え、髪はきちんとまとめましょう。

2.ビジネスマナーを大切に

事前にアポイント(訪問の約束)をしっかり取り、3分前行動を心がけましょう。

常に笑顔を心がけ、明るくはきはきとした接遇を行います。

また、施設内では机上にある書類をみだりに見ることのないようにし、

個人情報や施設で得た情報を他に漏らしたりしてはいけません。

3.業務の内容をしっかり把握しましょう

「これまでやってきたこと」と「今日やること」、そして「これからやっていきたいこと」を

しっかり把握し、訪問日は「今日やること」として決まっていることを行います。

「今日やること」以外のことを依頼、相談されたときは、その場で行なったりあるいは

断ったりせずに、しっかり要望をお聞きして、「いったん持ち帰り、調整して回答する」

が原則です。

意外に出来ていないビジネスマナーの基本

名刺交換編 (参考:必ず名刺交換が必要だというわけではありません。

【準備】

1.相手を待っている間に、名刺入れはすぐに取り出せるよう、手に持って準備しておきます。ズボンのポケットから名刺入れを出すなど、自分がぞんざいに扱った名刺を相手に渡すのは相手に失礼にあたりマナー違反です。

2.途中で切らすことがないよう、多めに用意しておきます。名刺入れはいただいた名刺を 上に載せて会話をすることもあります。きれいなものを使用しましょう。

【名刺交換の順番】

1.目下から、または訪問した側から名刺を差し出します。

2.相手が複数いる場合は、偉い人から順に渡しましょう。

【名刺交換の仕方】

1.相手の正面に立ち、名刺を相手に見やすいように向け、右手で持ち左手で持った名刺入 れを下から添え、相手の胸の高さに差し出します。

2.「静岡県歯科衛生士会所属の ○○と申します。どうぞよろしくお願いいたします。」と挨拶します。

3.右手で名刺を渡したら、名刺入れを右手に持ち替え、名刺入れに載せてもらう形で、左手を添えて受け取ります。「○○様ですね。頂戴いたします。」と、名刺を載せた名刺入れを少し上下に動かし、押しいただく姿勢をとります。

   

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障害者施設指導マニュアル

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アポイント

当  日

前  日

持ち物チェック内容

確認チェック内容

アポイントチェック内容

身だしなみチェックリスト

チェック項目

○×

チェック項目

○×

髪は清潔ですか

手は汚れていませんか

寝癖はないですか

爪は伸びていませんか

前髪が目にかかっていないか

爪の中の汚れはないか

整髪料や香水のにおいがきつくないか

エプロンはしわになっていませんか

産毛や鼻毛は伸びていませんか

袖のほつれや汚れはないか

口は清潔ですか

服はしわになっていませんか

耳は清潔ですか

靴下は破れていませんか

化粧は派手すぎませんか

靴のかかとは磨り減っていませんか

首は化粧となじんでいるか

靴はきれいですか

1.事前に電話等で、日程、おおよその所要時間、当日の対象者の人数、担当職員様のお 

  名前、協力職員様の人数、内容、会場、当日用意していただくもの、こちらが用意する物、

  駐車スペース等について確認をしておく。

  できれば、決定事項をFAX等で、文書による最終確認をするのが望ましい。

2.内容により、単独では無理な場合は、協力歯科衛生士を募り、体制を整える。

3.協力歯科衛生士に、前日までに、内容、当日の持ち物、駐車スペース等について説明

  しておく。

1.施設に、最終確認の連絡を入れる。

2.協力歯科衛生士にも、最終確認の連絡を入れる。

3.当日持っていく物品の確認をする。

歯科衛生士

  エプロン、名札、グローブ、マスク、ペンライト、(指導用媒体、個別指導用物品)

施設側に準備していただくもの

  タオル、コップ、歯ブラシ、ティッシュぺーパー、椅子、テーブル

  (プロジェクター、パソコン、スクリーン)                     

※チェックリストは、別紙を参照してください。

医療事故の防止

感染予防への対応

十分に注意を

払いましょう!

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歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロス、ワンタフトブラシ、電動歯ブラシ、水流式洗浄機(ウォーターピック)、ラバーチップなど、様々な口腔ケア用品を状況に応じて紹介するなかで、介助者、介護者が行う口腔ケアは粘膜や歯というデリケートな部分のケアであるため、正しい知識と技術で行わないと事故に繋がる恐れもあることを理解していただきながら、正しい口腔ケア方法の習得を促していきます。実技研修を定期的に実施するなど適切な指導を心がけましょう。

 

また、フッ化物配合歯みがき剤をつけて磨くだけでもう蝕を防ぐ効果があることを伝え、少しでも効果的な口腔ケアを目指す意識を高めていきましょう。

そして、歯科医師による歯科検診、歯科衛生士による口腔ケアを定期的に受けることの大切さを理解し、一人ひとりがかかりつけ歯科医院を持ち、地域と共に支えていく体制を整えていくことを目指しましょう。

開口器:ワイダーチビ/オーラルワイダ―(大野産業)/デンタルブロック    口腔清拭用ウエットティッシュ

                                   (オーラルケア)

障害者施設指導マニュアル

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口腔機能の維持管理のために、より正しいケアを薦めていきましょう。

      義歯ブラシ           フッ化物配合歯磨剤       ジェルタイプのフッ化物配合歯磨剤

                                                         

口腔粘膜ケア用ブラシ/スポンジブラシ/柄付きくるリーナ(オーラルケア)/歯間ブラシ/ワンタフトブラシ

フッ化ナトリウム洗口液/ノンアルコール洗口液   口内保湿ジェル         フッ素スプレー

                               

より正しいケアのための用品の紹介

たくさんあるなかからドラッグストアやホームセンターなどでも販売しているほんの一部を紹介します。特定の商品を薦めるのではなく、こういった使い方が出来る用品が身近に売っていることを伝えましょう。歯科医院ではより専門的な用品を販売していることもあります。

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デンタルブロック≪ご利用上の注意点≫                              

・使用開始から6ヶ月が交換の目安 ・水またはぬるま湯で洗浄、保管(薬液、滅菌は禁)

                                   詳細は、使用説明書をよくお読み下さい。

口腔ケア用品の紹介

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レクチャーマニュアル:自立口腔ケア編

基本は・・・歯ブラシを歯面に垂直にあてる

       鉛筆を持つように歯ブラシを持つ

       軽い力で、シャカシャカと

       

①歯をみがく様子(歯ブラシをくわえるだけの場合もあり)を、確認しましょう

 その方の動作を見つめ、共感的に私たちが支援する事が継続につながります

②時間の概念の理解が難しい場合が多いので、砂時計などで時間の目安を示しましょう

③できるだけ歯みがきの機会を多くして、お口に対する過敏の脱感作をはかりましょう

④可能なら歯ブラシを頻繁に交換し、毛束が整ったものでみがくようにしましょう

⑤うがいができる場合は、なるべくやってもらうようにしましょう(参考資料参照)

      

こんなやり方も・・・歯みがきのゴールを決める <10×4 の歯みがき>

 

例えば「みがく場所を決めて10数え終わるまでみがく」というように、ゴールを決め、それを繰り返し練習し、上手にできたらすぐに十分ほめましょう。

歯みがき介助の時にも、「10数えたら休憩するよ」と声かけをしてから、磨いてみてください。

「10」というゴールが見えることで我慢ができます。

上の歯の右、左、下の歯の右、左と口の中を4分割でみがくと「10」を4回行うことですべての歯が磨けます。また、絵カードの利用も効果的です。

定期健診がなにより大切

  

  う蝕も歯周病も細菌による感染症です。

 ほうっておくと、どんどん進行し、治療が大 変。時間も回数もかかるようになり、最終的には、歯を抜かなければいけなくなります。

 早期発見、早期予防が重要です!

 

   そのためには、定期健診が何より大切!

「これまで出来ていなかったこと」を

「今日できたこと」にし

そして

「毎日やってもらおう」

「出来た」ら必ず賞賛を!

ポイント

ひとくちメモ2:清潔の概念って? 「きれいにしよう」という言葉が通じるのでしょうか?

 「きれい」という言葉には、「清潔」「整理整頓」「色彩造形」の3つの意味が存在します。 

この3つの意味の違いを理解し、弁別できるのは8歳頃との報告があるそうです。また8歳

頃には、清潔への行動についてそれまでの「汚いから」という動機的認識から、「きれいに

するため」という目的認識へ移行し、そして清潔の概念が形成されるとも報告されているようです。したがって、清潔の概念が形成されるためには、8歳児以上の知的発達が必要といえるでしょう。

ひとくちメモ1:お口の過敏は歯みがきの最大の敵!

 口腔の感覚が未発達な知的障害者では、歯みがきの刺激に対して過敏に反応し、くちびるや舌で歯ブラシを押し出そうとする現象(触覚防衛)がみられることがあります。また、脳性麻痺者では、歯みがきの刺激により、緊張や触覚防衛の反応を示すことがあります。このような歯みがきに過敏に反応する障害者は、歯ブラシの刺激が非常に不快で強い刺激となっていることを理解しましょう。

障害者施設指導マニュアル

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障がい者の口腔ケア自立支援 

                                     口腔ケアの自立支援とはできる限り本人の力を引き出して、口腔の清潔を保ち、その機能を維持していくことです。その支援の要は生活援助者(施設スタッフ・家族)です。歯科専門職が検診や指導を行うことは、歯みがき習慣の変革をうながす貴重な刺激になりますが、その結果を生かして日常の生活行為の自立向上につなげられるのは施設スタッフに他なりません。施設スタッフの存在は「口腔ケア自立のキーマン」なのです。このキーマンの存在があって利用者を中心に、それぞれの機関がつながり支援していくことが可能になります。

そこで、歯垢の染め出しと歯みがき指導の状況を見て歯科衛生士が判断して、施設スタッフに支援していただく項目を決めます。その支援項目を、毎日の歯みがき時に実施していただきたいと思います。

 

4つの基本的な口腔ケア支援方法

「みがいてみましょう」という①「声かけ」や②「見守り」の支援だけで、受入れ度アップにつながる人がいます。また、みがけないと決め付けずに寄り添っていくことで、歯みがきが出来る場合が あります。「上手にみがけていますね」「よくがんばれてますね」という声かけもやる気を増していきます。そして、毎日歯みがきをしていると中だるみも出てきます。そんな時も声かけをすることで、また頑張る気持ちが出てきます。

 

③そこだけみがき(部分介助)「下の歯には歯ブラシが当たるが、上の歯には当たらない」あるいは、「歯肉が腫れているのでみがいてほしい部位があるが、どうしてもそこに歯ブラシが当たらない」等という場合に、施設スタッフが一緒に手を沿えてみがくことにより、歯ブラシの当て方がわかるようになります。今までの習慣にプラスするみがき方なので、繰り返し根気よく係わることが大切です。「そこだけみがき」はワンポイントレッスンなので、10秒から30秒で可能です。

 

④ 介助みがき、自食するが歯みがきは自分でしない人には、「介助みがき」をします。全体を介助してみがきます。

 

参考資料:「口腔ケアを通じた自立支援マニュアル~知的障がい者への歯みがき支援」平成22年、神奈川県厚木保健福祉事務所 

声かけ

あいさつ・励まし・賞賛(存在や行動を受け止めて行う)

見守り

歯みがきの継続を、いつも見ているということが伝わるように接する。

そこだけみがき   (手添えみがき)

部分的にみがき難い所を、手添えで一緒にみがく。

介助みがき

どの部位も利用者がみがけない場合に生活援助者が全介助でみがく。

障害者施設指導マニュアル

(C)2019 特定非営利活動法人 静岡県歯科衛生士会

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※様式は参考資料5に掲載

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障害者施設指導マニュアル

レクチャーマニュアル:口腔ケア介助編

まず、基本はその人の障害特性に合わせて行なう事

          声かけ、説明、体位と姿勢、気の散らない環境で

          口腔観察、適切な歯ブラシ選び。磨く順番を決めると、磨きやすい。

口腔観察

  お口の中の状態を観察することで、その人にあったケアを実施できますが・・・

 必ず懐中電灯などの明かりを用いて観察することが必要です。  

  お口を触るときの注意点

①いきなりお口を触らずに、まず肩や手などから触れていき、脱感作をはかりましょう

②歯の噛む面に指を入れない

③くちびるをつまんで引っ張らない

④お口の端を耳の方に強く引っ張らない

⑤爪をたてないように気をつける

観察ポイント:歯、歯肉、舌、口蓋、頬口唇粘膜、頬口唇小帯 等

 上唇小帯:唇をめくるとみえるひも

 口蓋(こうがい) :

   上あごの天井の部分

舌:べろ

頬・口唇粘膜:ほおの内側・くちびるの内側の粘膜

この小帯(ひも)を傷つけないようにスポンジブラシ等を使用しましょう。下くちびるや頬の内側にもあります。

スポンジブラシで汚れをとります。優しくソフトタッチで!

 歯

鉛筆を持つように歯ブラシを持ち、歯面に垂直にあてて、軽い力でシャカシャカと動かす。

スポンジブラシを舌の奥の方から動かして汚れをとります。

歯肉:はぐき

麻痺のある方は、食べ物が残っていることが多いので、スポンジブラシで優しく汚れをとります。

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気を付けて観察するポイント

歯の色が違う

着色だけかな?   むし歯になりかけかもしれない

  

いつもよりよだれが多い

口内炎がどこかにできているかもしれない。歯肉や粘膜に傷が出来ているかもしれないそれは歯磨きの時?     自分で舌や頬を噛んでしまったとき?             発作または緊張で噛んでしまったとき?

お口の粘膜全体が赤い      空気の乾燥と口呼吸によって、口腔粘膜が炎症を起こしているのかな?保湿剤を使って、粘膜の乾燥を防ぎましょう

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いつもより歯磨きを 

  嫌がる        痛い歯があるのかな?   口内炎や傷があるかも

上のあごに汚れがついている

汚れを取るとあごの粘膜が赤くなっている

痰や食べ物がついているのかな?

食べる力が落ちてきたのかな?

舌の力が弱いのかな?

口蓋の形が高くて残りやすいのかな?

歯並びと違うところから歯が出てきた

乳歯が抜けていないのに、永久歯が別の場所からはえてきたね(歯ならびが悪くなりやすく、結果的にむし歯や歯周病にもなりやすくなります。歯の交換時期障害の一つで、早めに乳歯の抜歯が必要になります。

いつもよりお口の中が汚れている

お口の自浄作用が低下してきた?

食べる機能が低下してきた?

食事の形態が残りやすいものだった?

舌が汚れている  

舌苔がつき始めた

舌の機能が落ちてきた?                飲み込みは大丈夫かな?   

唾液の分泌が少ないのかな? 

唇が荒れて切れている

空気の乾燥が強いのかな?

歯がぐらぐらしている

はえ代わりの時期かな?どこかで歯をぶつけたかな?

歯肉が赤い

歯肉炎かな?

歯肉が腫れていないかな?

歯みがき不足?反対に力を入れてみがき過ぎ?

知的障害のある方へのポイント

自分ですべての歯をみがけるようには、5歳以上の発達レベルが必要とされており、それを目安として発達レベルに合わせて支援、指導することが大切となります。

軽度の知的障害がある方では、一見口腔清掃が自立しているようにみえても、実際には歯みがきが出来ていないことが多いので、何らかの形での指導と介助が必要となります。

スポンジブラシ使用の基本

スポンジブラシは保湿剤を塗布するか、水分で湿した後、スポンジブラシをねじらずにその水分をしぼってから、優しくソフトタッチで使用するのが基本です。

お口が臭う

お口が汚れているのかな?

(お口から食べていないと唾液による自浄作用が働かないので、お口が臭うことがあります。重度の脳性まひや重度心身障害者の場合に、食べ物などが食道からお口の方へ逆流してくる〈胃・食道逆流症〉と胃酸の臭いなどが口臭の原因になります。経管栄養の人は少量ずつでも胃に入った食べ物が逆流していることがあります。舌が白く汚れていると逆流や口臭を疑います)

      歯石がついている

歯と歯ぐきの境目に白っぽい歯石(歯肉縁上歯石)がついているね(経管栄養でも胃・食道逆流が少しずつあり歯石となって付着してきます。黒っぽい歯石は、清掃不良により歯肉の炎症から出血した血液と混ざり黒っぽくなって歯頚部〈歯肉縁下歯石〉につきます。このままでは、歯周病になってしまいます。歯石は歯ブラシでは取れません。歯科医師・歯科衛生士に専門的な器具を用いて除去してもらいましょう。

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体位と姿勢

抗てんかん剤の服用者では、副作用で増殖した歯肉によって歯の位置異常などの歯列不正を生じることがあるため、口腔保清を維持することが困難です。

その日の体調と発作の状態は必ず確認しておきましょう。

  てんかんのある方へのポイント

専門的な所見が必要な場合は、その場では汎用的なアドバイスに留め、歯科医院にかかることを薦めましょう。

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脱感作の仕方

  障害ある方の中には、感覚が過敏の方がいます。特に、口の周りが過敏で、触られることを嫌がる方は多いのです。そのことが、歯みがき介助を嫌がる原因の一つかもしれません。そのような方に対して、脱感作(だつかんさ)という方法があります。

 

   1.「歯みがきをしよう」と声をかける

   2.手 → 肘 → 肩 → 首 → 顎 → 頬 → そして口を触る

   3.歯みがきを始める

  さすったりせずにじっとあて、力が抜けるのを待ちましょう。

  口から遠いところから順番に触っていくことで、過敏になっているところ(口)が

  やわらいできます。

  ゆったりと接しないといけないので、時間に追われている職員の方には大変

  かもしれません。しかし、それを行うことで歯みがき介助の時間、労力は軽減

  されます。また、顔を触る時にタオルを当てると直に触られるより安心感があ

  るそうです。

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肢体不自由の方へのポイント

口腔清掃を行うときの姿勢や反射、開口保持自助具や介助具などに注意、工夫が必要です。

神経、筋の異常な反射や緊張、不随意運動ため、開口保持は困難なことが多く、また、驚愕反射や咬反射などで急に口を閉じることがあるため、口腔清掃時の器具の挿入には注意が必要です。仰臥位なら顔は横向き、座位なら顔はうつ向きかげん、または後ろから頭を抱え込むようにしてみがきましょう。

脳性麻痺など緊張や不随意運動の強い方へのポイント

その人に合った体位・姿勢で、行いましょう!

誤嚥に注意して行うこと‼  

介助を嫌がる場合は、他の職員に手を添えてもらうとよいでしょう。

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レクチャーマニュアル:義歯(入れ歯)清掃編

義歯の特徴

  義歯には、総義歯(総入れ歯)と部分床義歯(部分入れ歯)があります。また、材質で金属床とレジン床とに分かれます。取り外しが可能です。唾液が吸盤の役目をします。口腔内が、乾燥すると義歯のすいつきが悪くなります。義歯を入れる前には、必ず口腔ケアをするようにしましょう。保湿剤の使用も効果があります。

      

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義歯のはめ方、外し方

  総義歯は、上の歯からはめて下の歯を入れるようにします。また、合わなくなった義歯については、

下の歯から入れたほうが、入りやすい場合があります。

 部分床義歯は、クラスプ(バネ)に指(爪)をかけ、右左同時に引き上げて(下げて)はずします。

義歯と残っている歯の清掃方法

 食後は義歯をはずして専用の歯ブラシなどで清掃を行い、残っている歯や歯肉などの口腔ケアを行います。歯ブラシが届きにくいところは小さめの歯ブラシを使うと良いでしょう。

内側のくぼみ

広い部分

歯の部分

残っている歯の周り 

お口の小さい方用には・・・

割り箸1本で同じように作ると細めにできる

バイトブロックの作り方

【用意するもの】  30cmX15cmのガーゼ割り箸(1膳を半分に折る)

①長いほうの辺を  ②図のように割り箸の ③巻いた割り箸の上 ④たるまない様に  ⑤糸で巻き

 中心に合わせて   半分を置き2~3回   に残りの割り箸を    ガーゼをしっかり  しばる

 たたむ          巻く         のせガーゼを半分   巻く

                              にたたむ

【使い方】

 みがこうとしている反対側の歯でバイトブロックを噛んでもらう

 できた隙間に歯ブラシを入れてみがく (唇をはさまないように注意する)

【注意事項】

 バイトブロックは奥歯で噛んでもらう (前歯ではダメ)

 バイトブロックの柄は短いと持ちにくくなるので気をつけよう

 バイトブロックはあまり太く作らない

 強く噛むことによって壊れる危険性のあるものは使用しない (プラスチックなど・・・)

 金属は歯が折れる危険性があるので使用しない

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 非常時にはこんなやり方も

飲み水にも欠くような状態でも、お口のケアを意識するとしないでは大違い。

非常持ち出し袋には歯ブラシを入れましょう。

 飲料用のお茶や水を少しだけ残し、ぶくぶくうがいや、歯ブラシの洗浄用に取っておきましょう。歯みがき剤がなくても、歯ブラシがあれば歯をみがけます。

 

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入れ歯こぼれ話

   総義歯を使用している方は、本人はもちろんのことご家族も義歯を使用している認識がきわめて高いのですが、部分床義歯については、本人さえも取り外しのできる義歯だとは思わず、使用し始めてから一度も外したことがないという方がいらっしゃいます。本人さえわからないのですから、ご家族は全く知らずに何年か外していないという方にお会いすることもたびたびあるのです。無理に外そうとすると痛んだ粘膜がただれていて義歯と一緒にはがれてきてしまうことも!無理に外す前に、歯科医院にご相談く

 ださいね。   

義歯Q&A

 合わなくなってきた義歯を、使っていると、じょくそう性潰瘍ができることがあります。

専門的な所見が必要な場合は、その場では汎用的なアドバイスに留め、歯科医院にかかることを薦めましょう。

義歯の保管方法

  外して清掃した義歯は、乾燥させないよう、ふた付きの容器に義歯がしっかりかくれるまで水を入れ、保管しましょう。入れ歯には、歯ブラシでは落としにくいバイ菌がついていたり、嫌な臭いがつくことがあります。このような場合、入れ歯洗浄剤がとても有効です。1週間に1~2回以上は義歯洗浄剤につけましょう。長期間保管しなければいけない場合は、容器の水は毎日交換しましょう。そのままにしておくと、水は腐敗してしまい、義歯にも臭いがつくこともあり不衛生です。    

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障害者施設口腔ケア指導マニュアル(改訂版)

  ~アセスメント票を活用した指導要綱~  編集担当者

特定非営利活動法人静岡県歯科衛生士会

 会   長  森野智子

 企画政策部  澤田寿恵子

        佐塚ひと美

        佐塚真理子

        小宮山ひろみ

障害者施設歯科保健指導事業委員会          

        津島多佳子

        土屋淳子

        山岸しげ子

        佐々木知恵

        大川晃子

        川股良子

        

 

障害者施設指導マニュアル

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(C)2019 特定非営利活動法人 静岡県歯科衛生士会

参考文献

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参考資料

1.障害の分類

2.障害者区分について

3.口腔咽頭吸引について

4.うがいについて

5.歯みがき評価票

6.参照:口腔ケアアセスメント表

  【介護保険施設用の口腔衛生管理加算

   算定時の表】

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参考資料1

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障害程度区分について

  • 障害程度区分の基準�区分1 イ 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が25分以上32分未満である状態(当該状態に相当すると認められないものを除く。) �ロ 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が25分未満であるが、当該障害者に係る行動障害及び手段的日常生活動作に関する調査項目に係る障害程度区分認定調査の結果を勘案して、イに掲げる状態に相当すると認められる状態 �ハ 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が25分未満又は32分以上であるが、行動障害及び手段的日常生活動作に関する調査項目並びにその他の精神面等に関する調査項目に係る障害程度区分認定調査の結果、特記事項及び医師意見書を総合的に勘案して、イに掲げる状態に相当すると認められる状態(ロに掲げる状態を除く。) ��区分2 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が32分以上50分未満�※以降上記イ、ロ、ハと同文 ��区分3 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が50分以上70分未満�※以降上記イ、ロ、ハと同文 ��区分4 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が70分以上90分未満�※以降上記イ、ロ、ハと同文 ��区分5 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が90分以上110分未満�※以降上記イ、ロ、ハと同文 ��区分6 当該障害者に係る障害程度区分基準時間が110分以上�※以降上記イ、ロ、ハと同文 ��障害程度基準時間とは、1日あたりの介護、家事援助等の支援に要する時間を一定の方法により集計し、算出される物です、これは障害程度区分認定のために設定された基準時間であり、実際の介護サービスに要すると見込まれる時間とは一致しません。��障害程度区分は、あくまで国から自治体に支給される金額(基準)等を決める尺度で、介護の量などを決める�支給決定ではありません、支給決定は今までどおり、本人の意向や生活状況等を聞いたうえで、最終的に市区町村で決めることになっています。

参考資料2

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参考資料3

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参考資料4

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PDF:口腔ケアを通じた自立支援マニュアル

―神奈川県 (厚木保健福祉事務所)より抜粋

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拒否の理由

症状

 口腔ケアアセスメント票は、個人の口腔機能評価、口腔状況、口腔ケアリスクの把握を行い、個別指導に利用しておくものです。介護保険施設で、口腔衛生管理加算

を算定するときに広く使用されているものですが、障害者施設においても利用出来ます。

 

 

口腔ケアアセスメント票

参考資料5