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金融政策2

②IS-LM分析

-財市場の分析-

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目次

  • ケインズ経済学とは
  • 財市場の均衡
  • IS曲線の導出

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ケインズ経済学とは

  • ジョン・M・ケインズ

『雇用・利子および貨幣の一般理論』(1936)

マクロ経済学の出発点

  • 世界恐慌(1929~30年代後半)

米国の実質GNPは29%下落, 株価は80%以上下落, 工業生産は1/3以上低下, 失業者数は1,200万人, 失業率は25%.

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ケインズ経済学とは

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Source: OECD statistics

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ケインズ経済学とは

(Q)なぜ失業が発生するのか?

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失業

 

LD

LS

L

W

L

W

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ケインズ経済学とは

ケインズの考え方

    • 長期では, 価格は伸縮的で需給を一致させる.
    • 短期では, 価格は硬直的で需給を一致させない.

→ 短期では, 企業は賃金や価格を調整しない.

→ 企業は雇用者や生産を調整している

→ 失業が発生

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ケインズ経済学とは

  • IS-LMモデルには( 価格 )の概念は登場しない

⇒市場の調整メカニズムは価格ではなく数量

  • IS-LMモデルが初めて紹介された文献

John R. Hicks “Mr. Keynes and the Classics: A Suggested Interpretation” Econometrica, 5, 1937, 147-159.

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ケインズ経済学とは(まとめ)

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『雇用・利子および貨幣の一般理論』(1936)

なぜ不況期に大規模な失業が発生するのか?

短期では, 価格調整は働かず数量調整になる.

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財市場の均衡

  • マクロ経済モデルの4つの部門

⇒ 家計, 企業, 政府, 海外

  • 財・サービス市場の需要

需要をDで表し部門ごとに分解すると

  D = C + I + G + NX

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財市場の均衡

  •  

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財市場の均衡

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財市場の均衡

  •  

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財市場の均衡

  •  

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財市場の均衡

図:財市場の需給

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S = Y

E

Y

D, S

(Q)均衡以外では, 何が起こっているか?

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財市場の均衡(まとめ)

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財の需要は, D=C+I+G+NXと表される.

財の供給は, S=Yと表される.

財市場の均衡は, Y=C+I+G+NXによって表される.

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IS曲線の導出

(Q) 財市場の均衡から, 与えられた金利(r)のもとで財市場が均衡するYが求まる. では金利が変化した場合, 均衡はどうなるだろうか?

(A) この関係を図示したものを, IS曲線という. したがって, IS曲線は, 財市場を均衡させる利子率(r)とGDP(Y)の組合せと表現できる.

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IS曲線の導出

(Q)いま何らかの要因によって, 市場金利がr*からr**(r** < r*)に下がったとしよう. この変化は, 財市場の均衡にどのような影響を与えるだろうか?

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IS曲線の導出

図:金利の変化と財市場の均衡

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E’

ΔI

Y**

Y

D, S

 

Y*

S = Y

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IS曲線の導出

図の説明

    • 金利が下がったことで投資が増加し, 新しい均衡(E’)ではYが増加する.
    • 財市場が均衡する利子率とGDPの間には, ( 負の相関 ) がある (r↑→Y↓, r↓→Y↑).

(練習)なぜ均衡におけるYは, 投資の増加(ΔI)以上に増えるか説明しなさい.

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IS曲線の導出

IS曲線 … 財市場が均衡するrとY の組合せ

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IS曲線

Y

r

⇒金利はどのように決まるのか?

⇒LM曲線

Y*

r*

r**

Y**

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IS曲線の導出

(練習) 財市場の均衡からIS曲線を求め, 横軸をY, 縦軸をrとする平面に図示しなさい.

D = C + I + G + NX, S = Y,

C = 130 + 0.8×(Y-T)

I = 30-r, G = 50, T = 50

NX = -20

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IS曲線の導出

IS曲線の式の導出

  • 財市場の均衡では, 以下が成り立つ.

Y = C + I + G + NX

  • 各変数にそれぞれの式を代入すると,

Y = 150 + 0.8Y– r ⇔ r = -0.2Y+150 (IS曲線)

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IS曲線の導出

IS曲線の図

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150

750

IS曲線

r

Y

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IS曲線の導出(まとめ)

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金利(r)が変化すると, 財市場の均衡も変化する.

利子率が上(下)がると, 均衡GDPは下(上)がる.

この負の相関を図示したものをIS曲線という