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経典から、仏陀の言葉

親と子の関係について

親子関係

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親とは?

  •  ‘Brahmā’ti, bhikkhave, mātāpitūnaṃ etaṃ adhivacanaṃ. 
  • 「梵天」とは父母に使う同義語です。
  •  ‘Pubbācariyā’ti, bhikkhave, mātāpitūnaṃ etaṃ adhivacanaṃ
  • 「初師匠」とは父母に使う同義語です。
  • ‘ Āhuneyyā’ti bhikkhave, mātāpitūnaṃ etaṃ adhivacanaṃ. 
  • 「尊敬に値する者、聖人」とは父母に使う同義語です。

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親とは

  • Taṃ kissa hetu? Bahukārā, bhikkhave, mātāpitaro puttānaṃ, āpādakā posakā, imassa lokassa dassetāroti.
  • なぜでしょう?親が子に多益を与える。養育者であり、この世を見せて(教えて)あげるのです。
  • ‘‘Brahmāti mātāpitaro, pubbācariyāti vuccare;

  Āhuneyyā ca puttānaṃ, pajāya anukampakā.

  • 父母は梵天であります。初師匠だと言われる。子が礼拝するべきである。自分が作り出した生命を憐れむ(心配する)のです。

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親孝行

  •  “Tasmā hi ne namasseyya,

   sakkareyya ca paṇḍito;

annena atha pānena,

vatthena sayanena ca;

ucchādanena nhāpanena

pādānaṃ dhovanena ca

  • 従って、理性のある人は両親に礼拝する、尊敬する。食事、服装、住居を提供し、マッサージをしたり、体を洗ってあげたり、足を洗ったりするのです。

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幸福への道

  • “Tāya naṃ pāricariyāya,

mātāpitūsu paṇḍitā;

idheva naṃ pasaṃsanti,

pecca sagge pamodatī”ti 

  • 理性のある人はこのように親のお世話をすると、この世で褒められるのです。死後天界に生まれて、喜びを味わうのです。
  • Aṅguttara nikāya, tika nipāta, No.4 devadūta vagga, (A I,131)

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親孝行のリミット

  • 恩返し仕切れない二人がいる。母と父です。
  • もし、百年間も母と父を両肩に乗せて、下ろすことなくそのまま面倒見てあげたとしても、恩返しは終わらない。
  • この大地の全財産の主として王にしてあげても、両親に恩返しをしたことにはならない。それよりも、沢山のことを親が自分にしてくれたのです。
  • もしも、人が信のない親に信(saddhā)するものにするならば、道徳のない親を戒律を守る人にしてあげるならば、もの惜しみで与えることを知らない親が施しをする人にしてあげるならば、無知の親が智慧のある人にしてあげるならば、「親孝行をしたことに」なるのです。
  • saddhā, sīla, cāga, paññā)(PTS A.I,61)

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個人と社会との関係

  • 人はだれでも、東西南北上下という六方に囲まれていきている。
  • このように、六種類の(避けられない)人間関係が世にあるのです。
  • ‘‘Mātāpitā disā pubbā, ācariyā dakkhiṇā disā;

  Puttadārā disā pacchā, mittāmaccā ca uttarā.

  Dāsakammakarā heṭṭhā, uddhaṃ samaṇabrāhmaṇā;

  Etā disā namasseyya, alamatto kule gihī.

  • 両親は東、師匠は南、家族は西、友人たちは北、使用人は下方、沙門・バラモンは上方です。

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平等な親子の義務

  • 子の義務五つです。
  • 1.自分が養ってもらったので、親を養う。2.親の仕事、義務、責任などを代わりに果たす。
  • 3.「家」を継続してあげる。4.親の財産を管理する。5.親が他界したとき、供養をする。
  • 親の義務五つです。
  • 1.悪を止めさせる。2.善をやらせる。3.教育をさせる。
  • 4.適した相手と結婚させる。5.時期を見て財産を与える。
  • 注:親の義務はほとんど行なっているようです。
  • しかし、子が自分の義務をさぼっているようです。(PTS, D.III, 188)

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依存、暴力、虐待、支配、憎悪、親子関係の「地獄」を脱出する

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切れない

  • 「切った」と思っても感情的には切れない絆です。
  • 愛情の関係が切れたら、憎悪の関係が表れる。
  • 生きる苦しみの「おまけ」です。

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遺伝子と親

  • 動物の場合は遺伝子だけの関係です。子が独立したら忘れる。
  • 思考、感情、知識、職業などの複雑な関係があるので、人間は子のことを忘れられない。
  • 遺伝子が働くので人間にも子が生まれたら育つことができます。

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子に愛着を持つ

  • 愛着も、遺伝子の仕業で、新しい命に対して強い愛着が生じる。
  • それから、大事に、命をかけて育てる。
  • 人間が愛着を覚えるので、成長した子を捨てることができない。

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愛着と身体

  • 遺伝子の働きによる「愛着」は物質的なものです。
  • ホルモンなどの物質を作って、悩(身体)を管理する。
  • 子を産んでも、身体にホルモンが生まれないと、子育てを放棄するのです。

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身体から独立する愛着

  • こころ、感情、思考・妄想・知識などが働くと身体と関係がなく愛着が流れ出します。
  • 人間に他人の子供を育てることが出来ます。
  • たまに、動物も(犬が猫におっぱいをあげるなど)同じ行動をします。

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問題は精神的愛着

  • 物質的愛着は自分と子の変化と共に消えます。
  • 精神的愛着は、思考・妄想・知識、感情がある限り増幅したり、変化したり、ねじれたりする。
  • 愛は憎しみにも変わる。
  • 精神的愛着により、子育ての問題が起る。

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ブッダの心理(真理)

道徳の成立と問題の解決

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肉体(遺伝子)の奴隷にならない

  • 人は輪廻転生をしたいのです。
  • 死にたくはないのです。
  • 肉体の快楽に依存しているのです。
  • 肉体の奴隷になっているのです。
  • 生き続けたいという必死な思いで、行為の選択はしません。

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感情に負けないことは倫理

  • 他を殺してでも生きていきたい、
  • 嘘ついてでも身を守りたい、
  • 結果を省みず快楽に耽りたいなどの
  • 生き方が肉体の奴隷になることです。
  • 殺さない、嘘をつけないなどの生き方が、革命的で、倫理・道徳になります。

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激流に溺れない

  • 「仏道」は感情の・輪廻の激流に溺れないで、解脱という安全な境地に辿ることです。
  • 革命的な生き方ですが、「只、逆らえば良し」ではなく、理性と因果法則に合わせて、丹念に計画を立てるのです。
  • これが、「善の道」です。

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育児を道徳行為にする

  • 人間の日常の生活そのものが道徳的な行為に変えることができます。
  • 前に述べたように、感情の奴隷にならないことに挑戦するのです。
  • 育児は遺伝子の命令と感情の衝動でおこないますので、善行為ではありません。

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育児を道徳行為にする

  • 子育ては善行為であるならば、昆虫も徳を積んでいることになります。
  • 遺伝子を管理することは個人にはできません。
  • しかし、遺伝子が作り出す感情を管理できます。

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育児を道徳行為にする

  • 「我が子のためなら死も惜しまない」などの気持ちは奴隷になっている証拠です。
  • 欲、愛着、怒り、憎しみ、期待・希望願望などは感情です。
  • 感情から離れて子育てをするとそれが、善行為になります。

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感情に勝つ方法

  • 1.理性です。
  • 客観的に自分の義務・責任を理解する。
  • 子が我がものでも私有物でもないこと、
  • 独り立ちする子が生命(人間)の一員であること、
  • 必ず親も子も離れる存在であること、

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感情に勝つ方法

  • 立派な人として育てて社会に返すことが自分の仕事でありこと、
  • 我が子も、輪廻というスケールで見れば個であること、
  • したがって、当然自分と違い性格、個性を持って生まれることなどを理解する。

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感情に勝つ方法

  • 個性を持って生まれる子が人間の社会に、生まれた国の生活パターンに適用できるように、オリエンテーションするのです。
  • 躾とはこれです。
  • 仏教の道徳に説得することができれば、完璧に育てたことにもなります。

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感情に勝つ方法

  • 2.慈しみ
  • 人間が皆、知識人で、理性的だとはいえません。
  • 正しい子育ては「理性」だとすると、その人々が落ちこぼれるのです。
  • しかし、感情がありますからそれを慈悲喜捨に変えるのです。

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感情に勝つ方法

  • 微妙な調整で、感情の入れ替えができます。(親と子の関係に限る)
  • 最初は慈しみ(mettā)で、
  • 次、憐み(karuṇā)です。(できないこと、わからないことを教えてあげるという気持ちです。)

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感情に勝つ方法

  • こどもが自分でいろいろできるようになると、自分で人生に挑戦しはじめると、喜(muditā)を実践する。
  • 独り立ちできたところから、親子関係は捨(upekkhā)なのです。
  • 「慈悲」は他の生命の尊厳を認めることなので、全く問題がないのです。

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子が鬼になった

可愛くて、いい子でしたのに?

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子が大人になると

  • 暴力をふるったり、
  • 親に依存したり、
  • 独り立ちできなかったり、
  • 仕事をしなかったり、親を恨んだりなどのケースがあります。

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育てと感情の問題

  • 親が感情で育てるから、必ずと言えるほど子が問題を起こします。
  • 暴力などの問題は、「人間関係」の問題です。
  • 子が大人になったら、「親子関係が終えた。人間関係が起きた」なのです。
  • 二つの関係が混じってはならない。

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どうにもならない

  • 輪廻の業によって、性格が合わないことも、敵同士になることも稀にあり得るのです。
  • 虐待、子を殺害するなどの原因にも。
  • 解決方法は、子供を欲しがる誰かにあげることです。
  • 折角生まれてきた人間なので幸せにさせないといけないのです。

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子供の義務

親の優しさは「無料」とは勘違い

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自分は個人です

  • 輪廻転生する生命なので、子は個人です。
  • 自分を何も見返り期待しないで、
  • 子供のことを優先にして、苦労に苦労かけて、精神的にも悩みながら、親が自分を育ったのです。
  • 変わらない味方で、常に心配するのです。

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自分は個人です

  • 親の愛情は無限ですが、無料にはならないのです。
  • 「無料」とは親の感情で、子供には関係がありません。
  • 輪廻と業があるから、確実に親に返し切れない「借り」があるのです。

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遺伝子と感情

  • 「親孝行」は遺伝子に記録されてない。
  • 子の感情は自分の幸福を一方的に考える自我中心的なものです。
  • 遺伝子と感情の奴隷になることは悪行為で、善行為にはなりません。
  • 倫理道徳は感情に勝ことです。

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親孝行

  • 遺伝子プラグラムではないので、親孝行はそのまま、善行為なのです。
  • 人間として、大成功する方法なのです。
  • 親が子にとって「梵天」です。
  • 梵天とはバラモン教が説く創造神です。
  • 子を全面的に心配する親が梵天そのものなのです。

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親を尊敬できない?

  • という人は、自分が野蛮人で文化人ではないと宣言しているのです。
  • 親が人間なので試行錯誤で子育てに苦労したのです。
  • 少々の間違いのみを覚えて、無量の愛情を忘れるのは恐ろしい性格です。
  • 大罪になります。

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親を尊敬できない?

  • 例え、虐待を受けたことがあっても、何とか育てたので、文句を言う権利はありません。
  • 借金など、独り立ちしているこどもの人生を狂わせたり、
  • お嫁を苛めたりする親も度々います。

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親を尊敬できない?

  • 親に問題があります。子と人間関係を築いてないのです。
  • その時子が身を守るのは構わない。
  • それでも、親が衰えてゆくと、面倒を見るべきなのです。

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完全な恩返し

  • 親孝行しても、恩返しにはならないとは仏教の考えです。
  • 親に徳を積ます、善行をさせる、修行するチャンスを与える、
  • 死後、不幸にならないようにすることで恩返し完了です。

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人間の日常の生き方を道徳に富んだ生き方に変えることは

理性的な(仏教的な)生き方です。

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三宝のご加護がありますように

ご清聴を感謝いたします

生きとし生けるものが幸せでありますように

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