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鹿児島県総合教育センター

特別支援教育研修課

高等学校における特別支援教育の推進

 特別支援教育の現状

      発達障害の理解

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特別支援教育に関する情勢

日本の動向等について

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ICF「国際生活機能分類」による障害の捉え方

国際生活機能分類(ICF)の構成要素間の相互作用(2001年[平成13年])

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ICF構成要素間の相互作用概念図�厚生労働省�「生活機能分類の活用に向けて」

・支援の受入れ

・パソコンが得意

自閉症

・周囲の理解

特別支援教育

・サポートカード等

・儀式等に参加

できない

・就職が難しい

・暴言や暴力

がある

・適切な関わ

りが難しい

・情緒が不安定

・状況の判断が

苦手

・集団活動への

参加

・一般企業への

就労

・良好な対人

関係

・ストレスへの

対処

・感情のコント

ロール

・集中力

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障害者の権利に関する条約

 障害者の人権や基本的自由の享有を確保し,障害者の固有の尊厳の尊重を促進するため,障害者の権利の実現のための措置等を規定している国際条約

主な内容

 ・ 障害に基づくあらゆる差別の禁止

 ・ 障害者の社会参加と包容の促進

2006年(平成18年)国連で採択

日本は,2007年(平成19年)署名

    2014年(平成26年)批准

 ・ 法の下の平等    など

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障害者の権利に関する条約

第2条

「合理的配慮」とは,障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し,または行使することを確保するための必要かつ適当な変更および調整であって,特定の場合に必要とされるものでありかつ均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう。

2006年(平成18年)国連で採択

日本は,2007年(平成19年)署名

    2014年(平成26年)批准

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 障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項や措置などについて定めることで,全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく,相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現につなげることを目的とする。

障害者差別解消法とは

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)

平成25年6月公布

平成28年4月施行

令和3年5月一部改正

令和3年6月公布

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障害を理由とする差別とは?

障害を理由とする不利益な取扱い

合理的配慮の不提供

障害を理由に

・ 実技ができないので,体育の成績を下げる。

・ 水泳や学校行事に参加させない。

・ 行動を制限する。

・ 入学や授業等への参加を拒む。

・ 条件付きで参加させる。

・ 合理的配慮を受けたことで評価に差を付ける。

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不当な差別的取扱い

障害者への合理的配慮

 

国の行政機関

地方高教団体

禁止

民間事業者

禁止

国の行政機関

地方公共団体

法的義務

民間事業者

努力義務

法的義務

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特別支援教育の対象となる

児童生徒等について

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特殊教育から特別支援教育へ

「特殊教育」

障害の種類程度に応じ特別の場で指導を行う

「特別支援教育」

障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育支援を行う

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特別支援教育の理念

・ 障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に 

 向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち

・ 幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し

・ 持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又

  は克服するため

適切な指導及び必要な支援を行う

「特別支援教育の推進について」(平成19年4月 文部科学省)

・ これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく

・ 知的な遅れのない発達障害も含めて

・ 特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する

全ての学校において実施されるもの

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特別支援教育の対象者の増加の状況(義務教育段階)

(令和3年5月1日現在

視覚障害 肢体不自由 自閉症 聴覚障害 病弱・身体虚弱  

学習障害(LD) 言語障害 情緒障害 注意欠陥多動性障害(ADHD)

    

                    ※通級による指導を受ける児童生徒数は,令和元年度の値

通級による指導

1.4%

(約13万3千人)

 視覚障害 肢体不自由 自閉症・情緒障害 聴覚障害 

 病弱・身体虚弱 知的障害 言語障害

3.4%

(約32万6千人)

通常の学級

特別支援学級

義務教育段階の全児童生徒数961万人

  視覚障害 知的障害 病弱 聴覚障害 肢体不自由     

小学校・中学校

特別支援学校

0.8%

(約8万人)

H23年比で1.2倍

H23年比で2.1倍

5.6%

(約53万9千人)

通常の学級における発達障害(LD・ADHD・高機能自閉症等)の可能性のある児童生徒:8.8%程度※の在籍率

※ この数値は,令和4年に文部科学省が行った調査において,学級担任を含む複数の

 教員により判断された回答に基づくものであり,医師の診断によるものでない点に留

 意。

減少傾向

増加傾向

H23年比で2.0倍

H23年比で0.9倍

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小学校:10.4%�中学校:5.6%

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高等学校において

特別な教育的支援を必要とする生徒

(令和4年度文部科学省調査)

 学習面又は行動面で著しい困難を示す生徒の割合(推定値)

2.2%

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(令和4年5月1日現在

(人)

本県における特別支援学校等の児童生徒数の推移

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本県の中学校特別支援学級卒業生の進路状況の推移

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特別な支援を必要とする生徒

発達障害

親の問題

養育や住居の問題貧困 など

英才児

(ギフテッド)

身体障害

知的障害

LGBT

(性的マイノリティ)

外国にルーツ

(言語,文化の違い)

二次的な問題いじめ,不登校,

問題行動 など

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発達障害障害特性について

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 「発達障害」とは,自閉症アスペルガー症候群,その他の広汎性発達障害,学習障害注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であって,その症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの

発達障害者支援法:平成16年

「発達障害」とは

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                       発達障害情報・支援センター「発達障害の理解のために」

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「発達障害」に共通した特性

① 本人の努力不足や家庭環境,保護者の養

 育態度等が原因となるものではない。

② 脳の中枢神経系に何らかの原因があると

 考えられる。

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発達障害のある児童生徒の捉え方

  •  発達障害の特性は生涯にわたる特性
  •  重なりが見られる特性
  •  診断名が変化

 障害名や障害特性だけでなく

一人一人の状態像を把握することが重要である。

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ワイワイ・・・

   ガヤガヤ・・・

教科書の45ページを開きなさい。

ワイワイ・・・

   ガヤガヤ・・・

ワイワイ・・・

   ガヤガヤ・・・

教科書の45ページ

を開きなさい

教科書の・・

ワイワイ・・・

   ガヤガヤ・・

ワイワイ・・・

   ガヤガヤ・・・

ワイワイ・・・

   ガヤガヤ・・・

はーい

例えば,聴覚情報の受け止め方が違う

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見え方の違い

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二次的な障害

一次的な障害

 LD,ADHD自閉症等による生徒が抱える様々な困難

 ・先生の説明がよく分からない。

 ・注意の集中が続かない。

 ・忘れ物が多い。

 ・こだわりが強い。

 ・友達とうまく会話ができない。

 ・友達とすぐトラブルになる。

「努力が足りない。」

「家庭の教育が悪い。」

「何度注意しても聞かない。」

「本人の性格の問題だ。」

「わざとしている」

●できるまで,何回で

      もやらせる。

●きつく叱る。

●ペナルティを与える      

              など

誤った周囲の見方や対応

自己評価の低下

不 安 感 情

無 気 力

不 適 応 行 動

二次的な障害

非行

不登校

中途退学

ひきこもり

ニート

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「困った生徒」ではなく

「困っている生徒」への�          発想の転換

教師にとって

特別な支援を必要とする生徒

・ なぜできないのか

・ どうしたらできるのか

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特別な支援を必要とする生徒

 発達障害と診断されていなくても,発達障害のように見える生徒は少なくない。

 発達障害かどうかの判断より

困っている生徒に早く気付き,

支援をすることが重要

診断