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扇状地の暮らし

①昔の人は扇状地のどこに暮らしたのだろう?

②扇状地での暮らしの様子を探ってみよう!

扇状地の地形を踏まえて人の暮らしについて考えてみよう

グループワークのお題

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地形の学習をする前に

イメージしてみよう

 100年以上前の、家には水道が通っておらず、自家用車も鉄道

 もなかったころ

 人々はどんな場所に暮らしていたのだろう?

  ・人間生活には水は欠かせない

  ・自給自足していた人が多い

  ・長い距離を移動するのは簡単ではない

  

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地形の学習をする前に

・人間生活には水は欠かせない

 → 水が得やすい場所に暮らす必要がある

・自給自足していた人が多い

 → 居住地の近くに農業(特に主食)できる場所があってほしい

・長い距離を移動するのは簡単ではない

 → 人が暮らす場所は上の2つのような条件に依存しやすい

  

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扇状地とは?

では、扇状地について学んでいこう

昔の人は扇状地の中でどのあたりを居住地に選んだか予想しながら読み進めていきましょう

  

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扇状地とは?

河川は土砂を運搬し、堆積させる。

山間部・・・傾斜が急 → 運搬が起こりやすい

平野部・・・傾斜が緩い → 堆積が起こりやすい

扇状地

 河川が山間部から平野部に出た場所

 で形成される堆積地形

  

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扇状地とは? 上から見ると・・・

  

同心円状の

広がりをみせる

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扇状地とは? 断面で見ると・・・

  

河川が平野に出て傾斜が緩くなるにつれて、

「粒の粗い」土砂から順に堆積が始まる。

よって、粒は上流側ほど粗く、下流ほど細かい。

上流

下流

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断面

扇頂

扇央

扇端

上から

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場所による違いを考える

どんな特徴が考えられるだろう?

水の得やすさは?

土地利用は?

扇頂

扇央

扇端

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クエスチョン!

昔の人はどこを居住地に選んだだろうか。

グループで話しながら考えよう!

選んだ理由も話し合おう。

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俯瞰してみてみよう Link(Google Earth)→

  

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扇頂

扇央

扇端

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俯瞰してみてみよう Link(地理院地図)

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扇頂

  

扇の要(かなめ)の部分(上流側)

・水が得やすい

・山間部と平野部の交流の拠点 → 集落の形成

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扇央

  

扇の中央の部分

・粒が粗く、河川水は地表面に現れにくい(伏流しやすい)

・水が得にくく水田には不向き、集落も少ない

・果樹園や桑畑に利用された

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扇端

  

扇の下流部

・粒が細かくかなり平坦になり、伏流した河川が湧き出る(湧水)

・水田には適し、集落が形成

扇状地の中では一番生活に適しており、古くから発達

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クエスチョン!

集落が集中する扇端のあたりをGoogle Earthや地理院地図で見て、気づくことはあるだろうか。集落の形や地名、道路の様子に注目してみよう!

グループで話しながら考えよう!

選んだ理由も話し合おう。

扇端以外にも視線を向けてみよう

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扇状地と人の暮らし Link(地理院地図)→

扇状地の河川は、平坦であるがゆえ、かつては流路がたびたび変わっていた。

 水色の部分が旧河道

 (黒部川扇状地)

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扇状地と人の暮らし

扇状地の河川は、平坦であるがゆえ、かつては流路がたびたび変わっていた。

   ↓

堤防を作ることで河道を固定させることが多い。

   

結果、土砂が堆積し、堤防をより高くし、の繰り返しで川が生活空間より高いところに位置するようになることが多い(天井川)

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扇状地と人の暮らし Link(地理院地図)→

地理院地図を開いて

天井川を探してみよう

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扇状地と人の暮らし

Link

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扇状地と人の暮らし

参考文献

 『地図学の聖地を訪ねて』 松山洋 著 二宮書店

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扇状地まとめ Link(Google Earth)→

最後にGoogle Earth で確認しよう

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麻生慶彦(富山県立富山中部高等学校)

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