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ウランを掘り出すことの

危険性

ハカルワカル広場、ジャビルカ映画会用資料

作成:二宮

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天然ウラン鉱石から出ているガンマ線

測定室では馴染みの深い

Bi214, Pb214などの存在を示す

ガンマ線スペクトルが強く出ている

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出典: http://www.ne.jp/asahi/kibono/sumika/kibo/note/naibuhibaku/img/uran-s10.gif

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U238

Pb206

何度も何度も放射線を出す

途中で早く進んだり、遅く進んだり、

最後の鉛206に行き着くまで数十億年の長い崩壊の道のり

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U238

半減期

45億年

ウラン系列を次々とタンクから流れ落ちていく水で考えてみる

一番上のタンクに天然ウランのU238が貯まっている。

これが次々に崩壊して、下のタンクに流れ落ちていく

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上から流入する量が、下へ流出する量より大きい。タンクの水は増えていく。

上から流入する量が、下へ流出する量より小さい。タンクの水は減っていく。

上から流入する量と下へ流出する量が同じ。タンクの水の量は変わらない。

上から流入する量が一定で不変なら、この状態で落ち着く。

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蛇口が小さいとタンクにたくさん水が貯まっている必要がある。

流入がなくてもタンクの水はなかなか減らない。

蛇口の大きさが違う時、

同じ量の水が流出するには…

蛇口が大きいとタンクに少しの水でいい。

流入がなければタンクの水はすぐになくなる。

蛇口の大きさが半減期に相当。

ベクレル数は、水が流れる量に相当。質量はタンクに貯まっている量に相当。

U238, 半減期45億年、1ベクレルは80マイクログラム

Cs137, 半減期30年、1ベクレルは0.0000003マイクログラム

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U238

半減期

45億年

ウラン系列の中には、蛇口の大きなタンク、蛇口の小さなタンクが入り混じっている。

小さな蛇口を持つタンクに大量の水が貯まっているのに相当するU238で始まる。

トリウム230(半減期7.5万年)、ラジウム226(半減期1600年)などはウラン238に比べれば大きな蛇口のタンクで少量の水。

ラドン222(半減期3.8日)やビスマス214(半減期20分)などは巨大な蛇口のタンクにごくわずかな水量。

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何故半減期20分のビスマス214がいつも存在するのか?

あっという間になくなってしまわないのか?

という疑問はこれで解けたはず。

そしてなぜ雨水のビスマス214は数時間もすればなくなってしまうのか?

という疑問も解けたはず。

ウラン鉱石が地球の歴史と同じくらい存在していれば、U238から崩壊してできる放射性元素が全て同じベクレル数で存在してくる。

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使用済み核燃料や劣化ウラン弾の中のウランは異なっている

ウランだけを集めてきているので、下流のタンクはまだ空。

億年の単位を過ぎないと下流のタンクに水はたまらない。

U238

半減期

45億年

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ウラン鉱石中のウランの危険性

使用済み核燃料や劣化ウラン弾中の

ウランの危険性

U238だけでなくウラン系列全ての放射性元素が影響する危険性

特にラドンはガスになるので拡散して吸引されやすい

高濃度アルファ線源のホットパーティクルになって拡散し吸引されやすい。ホットパーティクルとして吸引された場合の危険性はプルトニウムに匹敵する。

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ウラン鉱床

放射線は土壌で遮蔽されて地表の上に届かない

ラドンガス(半減期3.8日)は地表に届く前にほとんどが崩壊する

地中深くにあるウラン鉱床

ウランの混じった粉塵が飛ぶことはない

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ウラン鉱床

放射線は鉱山労働者の様な掘り出された地表面近くにいる人に影響

ラドンガス(半減期3.8日)は地表に大量に放出されて風に流される

地表に掘り出したウラン鉱床

ウランの混じった粉塵が周辺に飛ぶ

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ウランの粉塵を吸入することの危険性

正確な評価などないと見るべきだが、ICRPの預託実効線量係数を比較してみる

(吸収速度が遅いタイプの物質を吸入した場合に大人に適応される係数を比較)

U238

8.0E-6

Th230

1.4E-5

Ra226

9.6E-6

Pb210

5.6E-6

Po210

4.3E-6

Cs134

2.0E-8

Cs137

3.9E-8

I131

1.6E-9

Sr90

1.6E-7

原発事故由来として馴染みのある?ものより、ウラン系列の方がかなり大きな危険性を示す

同じベクレル数を吸引した場合の比較になっていることに注意

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ウランだけ取り出して、

残りを捨てるということは?

U238

8.0E-6

Th230

1.4E-5

Ra226

9.6E-6

Pb210

5.6E-6

Po210

4.3E-6

ウランの中にはU235が0.7%混じっていて、原発はそれだけを使う。濃縮前のウラン原料ではU238を含めて全部取り出される。

ウラン鉱石以外の残りは全部残土として捨てられる。ウラン鉱石がさらにイエローケーキに抽出されると99%以上が鉱滓となり捨てられる。

捨てられる物の中に放射能はたくさんある。

(前頁表から)

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ラドンガスの危険性

  • 全肺がんのうちラドンに関係したものの割合は、国のラドン濃度平均および計算法の違いによって、3%から14%の間と評価されている。
  • 多くの国でラドンは喫煙に次ぐ最も重要な肺がん原因である。ラドンは、生涯非喫煙者であった人々より、喫煙者あるいは過去に喫煙していた人々で肺がんを誘発していると思われる。しかしながら、ラドンは、非喫煙者の肺がんの第一義的な原因である。
  • リスクが無くなるラドン曝露のしきい値濃度は知られていない。例えラドン濃度が低くとも、肺がんのリスクは少し増加する

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前頁ハンドブックによると、

屋内ラドンガス濃度

世界平均:39Bq/m3

日本平均:16Bq/m3

ラドンガス濃度が100Bq/m3増加するごとに肺がんリスクが10%〜20%程度増大する。

WHOは100Bq/m3を参考レベルの許容量として提案している。

ウラン鉱山近辺になると数万Bq/m3のレベルにも達する。