結核は70年前まで、毎年10数万人が亡くなる
死亡原因第1位の国民病でした。
その後、栄養の改善や治療薬の進歩で
死亡原因の順位は31位(2019年)にまで下がっています。
しかし今でも、毎年約1万人が結核を発病し
約1600人が結核で亡くなっています(2022年)。
制作 ✚ 日本赤十字豊田看護大学
イラストで学ぶ 高齢者介護施設の感染対策
結核
2. 結核には、2種類ある
3. 結核の症状
4. 結核の接触者検診
5. 職員、利用者の定期的胸部エックス線検査
6. サージカルマスクとN95マスク
本日の内容
結核は、咳やくしゃみに含まれる結核菌が空気中をただよって
これを吸い込むことで感染します(空気感染)
空気感染
結核菌
1
2
結核には
2種類あります
潜在性結核
活動性結核
結核の治療薬をのんで
治療します
症状が
ありません
結核菌を保菌しているが
発病していない。
結核菌を体外に排出していない。
肺の中で結核菌が増殖して発病している。
咳や痰に結核菌が含まれているかもしれない。
潜在性結核 | 活動性結核 |
若い頃
高齢
現在は、若い頃に結核に感染し、無症状で経過していた方が
高齢になって、抵抗力が弱まって発病する場合が大半を占めています
潜在性
結核
活動性
結核
わが国の2022年の新規結核感染者は、1万235人でした。
このうち、70歳以上の高齢者が全体の65%を占めていました。
70歳以上
65%
新規結核感染者
若い頃の
結核が
今ごろ
でてきた・・・
3
結核には、咳や痰などの「呼吸器症状」と
発熱などの「全身症状」がみられます
結核の症状
咳
発熱
2週間以上
つづく咳
血のまじった痰
や
咳とともに出る血液
微熱
寝汗
全身倦怠
体重減少
「これがあれば、結核!」という
特徴的な症状は、ありません
↓
結核であることに、気づきにくいですが
特に、「咳が 2 週間以上続く」場合は要注意です
もしも施設内で、誰かが結核を発病したら・・・
4
結核患者
結核患者さんと接触した利用者や職員に対して
保健所が「接触者検診」をおこないます
結核患者
利用者
職員
職員
接触者検診には、胸部エックス線検査や血液検査によるIGRA検査などがあります
IGRA:インターフェロンγ産生能試験 (Interferon Gamma Release Assay)
IGRA検査には
QFTやT-SPOTがあります
接触者検診では
結核に感染しているか
どうかを調べます
職員も利用者さんも、肺結核にかかっていないかどうか
毎年1回、胸部エックス線検査をおこないます
5
飛散を防ぐための
サージカルマスク
吸い込みを防ぐための
N95マスク
6
マスクも、2種類あります
N95マスクは
密着させて
用います
結核患者さんにも、サージカルマスク
N95マスクは使いません
マ、マ、マスクが
くるしい~
まとめ
2. 結核には「潜在性結核」と「活動性結核」がある。
若い頃に感染し潜在していた結核が、高齢になって
活動性結核になって発病する場合が多い。
3. 「咳が2週間以上つづく」場合は、結核をうたがう。
4. 施設内で結核患者が出た場合には、接触者検診をおこなう。
5. 職員、利用者は毎年、定期的に胸部エックス線検査を行う。
6. 利用者は、いかなる場合も、N95マスクは使わない。
おわり