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金融政策2

⑫金融政策のあゆみ

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目次

  • ゼロ金利政策
  • 量的緩和政策
  • 量的質的緩和政策
  • マイナス金利

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はじめに

(Q)平成バブル崩壊以降, 日本銀行はどのように金融政策を実施してきたか?

(A)1990年代には伝統的な金融政策が実施されたが, 金利がゼロに近づくようになり, 1990年末ごろから非伝統的な金融政策が実施されるようになった.

非伝統的金融政策

⇒ゼロ金利, 量的緩和, 量的質的緩和, マイナス金利

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ゼロ金利政策

*1999年2月16日総裁定例記者会見

『私どもはオーバーナイトの無担保コールレートを基準にして目標を定め、場合によってはゼロになっても良いという位の気持ちで、取り敢えず0.15%前後のところで様子をみようと思ってはいたが、市場の方は非常に早く下げていって、今は0.10%位のところで止まっている。この辺でもう暫く市場の混乱がなければ、もっと下がっていっても良いと思っているところである。』

日銀総裁 速水優

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ゼロ金利政策

ゼロ金利の対象 ⇒ 無担保コール翌日物金利

ゼロ金利政策が採用された背景

    • バブル崩壊による企業の不良債権の蓄積
    • 金融機関の破綻
          • 1997年 北海道拓殖銀行破綻・山一証券破綻
          • 1998年 日本長期信用銀行の破綻

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ゼロ金利政策

*2000年8月11日ゼロ金利政策の解除

『ゼロ金利政策というのは、(中略) こういう極端な緩和政策というのは、日本経済がここまで改善してくると、(中略) いずれ経済、物価情勢の大きな変動が起こった時に、より急激な金利調整を必要とするようなリスクが待ち構えているというような感じもする訳である。』

日銀総裁 速水優

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ゼロ金利政策

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出所:日本銀行

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ゼロ金利政策(まとめ)

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ゼロ金利の対象は, 無担保コール翌日物金利である.

公開市場操作を通じて, 金利をゼロ近辺に誘導する.

背景には, 不良債権による銀行経営の悪化がある.

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量的緩和政策

*2001年3月19日政策委員会議長記者会見

『今回の措置は、金融市場調節の主たる操作目標を、これまでは無担保コールレート(オーバーナイト物)ということで行ってきたのを、(中略)それでなくて、日銀当座預金残高という量に変更するものである。この結果、(中略)金利の方は市場に任せることになり、ゼロ近辺に固定しようとするゼロ金利政策とは性格が異なっている。しかし、これを実行していけば、恐らく金利はゼロ近辺に行くだろうと思っている。』

日銀総裁 速水優

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量的緩和政策

量的緩和政策のポイント

これまでのターゲット⇒無担保翌日物コールレート

量的緩和のターゲット⇒日銀当座預金の残高

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量的緩和政策

量的緩和政策が採用された背景

    • アメリカにおけるITバブル崩壊
    • 日本企業の株価が低迷(1万円をきる局面も)
    • 日本企業のIT関連の輸出の低迷

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量的緩和政策

*2006年3月9日量的緩和政策解除

『本日の決定会合では、大きく分けて2つのことを決定した。1つ目は量的緩和政策の枠組みを解除した。 (中略) 現在、日本経済は、内外需のバランスが取れたかたちで着実に回復を続けている。輸出は、海外経済が拡大する中で増加している。国内民間需要の面でも、高水準の企業収益を背景に設備投資は増加を続けている。(以下略)』

日銀総裁 福井俊彦

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量的緩和政策

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出所:日本銀行

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量的緩和政策(まとめ)

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量的緩和のターゲットは, 日銀当座預金残高である.

金融調整(政策)の仕方は, ゼロ金利と同じである.

背景として, アメリカのITバブル崩壊がある.

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量的質的緩和政策

*2013年4月4日の記者会見

『日本銀行は、本日、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2 年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現するため、「量的・質的金融緩和」を導入することを決定しました具体的には、第1 に、量的な金融緩和を推進する観点から、金融市場調節の操作目標を、従来の無担保コールレート・オーバーナイト物から、マネタリーベースに変更することとしました。その上で、「マネタリーベースが、年間約60 兆から70 兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」ことを決定しました。』

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量的質的緩和政策

第2に、イールドカーブ全体の金利低下を促す観点から、長期国債の保有残高が年間50 兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行うことを決定しました。(以下略)

第3に、資産価格のプレミアムに働きかける観点から、ETFおよびJ-REITの保有残高が、それぞれ年間1兆円、年間300 億円に相当するペースで増加するよう買入れを行うこととしました。

日銀総裁 黒田東彦

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量的質的緩和政策

量的質的緩和政策のポイント

  • 金融調節(政策)のターゲットを, 無担保翌日物コールレートから日銀当座預金残高に変更する. (量的緩和と同じ)
  • 買入オペの対象を, 長期国債やETF, J-REITに拡大する.

(※ETF, J-REITの買入自体は2010年から開始)

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量的質的緩和政策

量的質的緩和政策が採用された背景

    • 15年にわたるデフレーション
    • リーマンショック以降の景気の落ち込み
    • 人口の減少による生産能力の低下

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量的質的緩和政策

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出所:日本銀行

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量的質的緩和政策(まとめ)

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日銀は再度, 操作目標を日銀当座預金残高に変更した.

買入オペの対象に, 長期国債やETFなどを含めた.

背景には, 長期のデフレーションがある.

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マイナス金利政策

*2016年1月29日総裁記者会見

『本日の決定会合では、2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現するため、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入することを賛成多数で決定しました。(中略) 具体的には、まず「金利」の面では、日本銀行当座預金に-0.1%というマイナス金利を適用します。今後、必要な場合には、さらに金利を引き下げます。』

日銀総裁 黒田東彦

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マイナス金利政策

*2024年3月19日総裁記者会見

今日の決定会合ですけれども、2%の物価安定の目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断しました。・・・金融市場調節方針について政策金利を無担保コールレート・オーバーナイト物としたうえでそれを0~から0.1%程度で推移するよう促すことを決定しました。・・・所要準備額相当部分を除く日本銀行当座預金に0.1%の付利金利を適用することとしました。』

日銀総裁 植田和男

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マイナス金利政策

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出所:日本銀行

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まとめ

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(兆円)

(%)

出所:日本銀行

量的緩和

量的質的緩和

ゼロ金利

マイナス金利