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『夜明けに、月の手触りを』から、展企画詳細ぺージ▶

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『夜明けに、月の手触りを』から、展

はじまりと挑戦

・2013年に書いた10年前の戯曲、二十代後半女性の手触りを書き留めた『夜明けに、月の手触りを』を、

 今上演すべきものではなく、“10年前のもの”として取り扱い、戯曲の立体化ではなく、性別年齢問わず戯曲に触れた人の感触に焦点を当てる企画

・(作品至上主義により起こってきたハラスメントから)創作時の協働における権力の再考、芸術と生活の関係の再考、劇場機能、フィクションの機能の再考�・“今目の前で生きている人のほうが作品よりも大事なのにもかかわらず、それなのに人が集い、協働するこの営みはなんだ?“という問い

・個人的な試みは、場にとって“より良い酵母菌になる“こと。わたしが溶けること(消える、ではない)

・(上記図)戯曲を真ん中におき、企画者のわたしも、参加者もそれぞれの距離で戯曲に触れるという関係に。参加の在り方もグラデーションをよしとし、

 作品を創るもの/受け取るもの の、線引きを解いてみる。戯曲を中心とした同心円上に様々ある位置。

・戯曲と私、裸一貫ではじめ、ゴールを決めずに始動することで、粘菌のような有機的な広がりを期待する(実はある助成金に落ちたことが契機)

・まず、企画のタイトルを考えるため、誰でも参加できるオンライン会議(カメラをオフにし顔を出さずに実施)をひらく→14名が参加

 それをもとに、『夜明けに、月の手触りを』から、展 と決まる

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『夜明けに、月の手触りを』

転職を繰り返す派遣社員、アイドルにはまる保育士、広告代理店で働くデキる女、

遺伝子を研究する大学院生、関西から上京した女芸人、

いずれも二十代後半の女たち。

女たちは、東京の片隅ですれ違い、出会いが緩やかな引き金となって、

日々滲んでいた思いが溢れ出す。脳裏にめぐる女たちの言葉は、

旋回し、飛躍して加速し、ひとりでに深みへと駆けていく。

誰に問われたわけでもないけれど、

“女として生きる”手触りに思いが至る、

ある、満月の夜。 

ー2013年初演パンフレットよりー

企画者の藤原佳奈が、2013年、26歳の時に、�30歳を目前にした女性の手触りを残すために書き、�代表を務めるユニットmizhenで上演した戯曲。

劇作家協会新人戯曲賞の最終候補にノミネートされたのを機に、�2016年に再演。

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『ここに、台本がある』

・7月から犀の角の一角を借り、戯曲『夜明けに、月の手触りを』と藤原佳奈が、ただ5時間そこにいる場を用意する、『ここに、台本がある』を実施。

 関心がある人なら誰でも来てOK、いつ来ていつ帰ってもいい。7月から週一で始動。このしなやかな開催が可能なのは犀の角の場の特性!

・参加は無料。犀の角カフェで1ドリンク注文必須。台本は500円で販売。

・毎回、『夜明けに、月の手触りを』に関する話題(この10年の社会の変化、家族の関係、産む産まない問題、東京との距離など)に触れながら、

 参加者それぞれの切実な言葉を紡ぐ時間に。そこに評価はなく、議論もなく、ただ、言葉を真ん中に置いていく場となった。�・参加者で戯曲を声に出す日もあれば、全く戯曲をひらかない日もある。そのとき集った人によって、話題も進み方も変わる。�・長野県上田市開催にも関わらず、ほぼ毎週東京からも人が来るようになる。

・俳優も訪れる。“俳優ではない人”が戯曲に触れること、“俳優”が戯曲に触れることの違いを考える→“生じてしまった体感”か、“解釈と発話の選択”焦点の違い。

・上記の焦点の違いに優劣はないが、“俳優が読む”場を一度作った方がいい、と、様々協力を得て、『夜明けに、月の手触りを』から、展~2023東京編~を実施。

・その後、松本編、東京編(クローズド)、オンライン編、『夜明けに、月の手触りを』を過去上演した高校演劇部や大学演劇部OB編など開催

・戯曲を触媒にして、言葉が生まれる。戯曲は立体化する凸ではなく、近づくとわたしたちの毛細血管を浮かび上がらせる透明な穴となった。

・ゴールとしての青写真がない場は、進めて行かなければいけないプレッシャーがない、言葉の速度が違う人が集い、お互いに言葉を待つ、ということから生まれる豊かさに、今まで、どれほど、人の言葉を切り捨ててきたか、見過ごして来たかと振り返る。

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『ここに、台本がある』

戯曲『夜明けに、月の手触りを』を

起点に、集った人で言葉を交わす場

2023.7~

長野県上田市犀の角

長野県松本市、東京、オンライン

@犀の角(長野県上田市)  

@犀の角(長野県上田市) 

@江戸末期の武家屋敷・橋倉家住宅(長野県松本市)  

@ 某建築アトリエ クローズド開催(東京都文京区)  

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『夜明けに、月の手触りを』から、展 ~2023東京編~

・“俳優が読む”場も作った方がいい、ということになり、様々な方に協力を得て、『夜明けに、月の手触りを』から、展~2023東京編~を実施。

・俳優は、平野鈴さん、里内伽奈さん、安東信助さん、端田新菜さん、有吉宣人さん、それぞれ今変化している社会に対して大小問わず何かアクションされてい る、と企画者が思う方お声かけをした。 5人の女性が主人公の戯曲だが、男性である安東さん、有吉さんの参加が重要だった。

・稽古などの擦り合わせをせず、各俳優が解釈を持ち込んだリーディングセッション(作品としての演出家は不在)とその時間をもとにクロストークを開催。

・「クロストークが有意義になるためには、どうすればいいか?」を、参加者で議論して進めた。

・運営資金サポートをSNSで募り、東京編の会場費用に充当させていただいた。

・入場料に台本代を含み、来場者も俳優も全員台本を手にしている状態で開催。

・入場料は、2500円、4500円、10500円と、選択制。内容に違いはない。関心と懐事情に合わせて選択してもらう。

 こういう場に支払える金額に経済的格差があると感じている。投げ銭の形でもなく、意志を持って金額を選択してもらうと、どうなるかを試してみたかった。

・イベントの開始時間は18時半からだったが、それまでの1時間は、飲食持ち込みOKで、それぞれ会場で過ごしてもらえる時間を作った。� 1時間ごとに会場費がかかるので、犀の角での開催ほどしなやかにするのは難しいが、できるだけ場所をイベントのためだけの箱として使用するのではなく

 まず人が集って居る場があって、そこに上演や対話が発生するような、地ならしをする試み。

・リーディングセッションは、それぞれの俳優が「2013年の戯曲をどう身体化するか」という試みを持ち込み、お互いの試みを楽しみながら過ごす

 ジャズセッションのような時間となった。

・『ここに、台本がある』では、男性の姿が少なかったが、リーディングセッションもある東京編では、男性の姿も多く、その場で対話をする環境としては

 珍しい光景だった。

・ただ、進行を担っていた立場からする、“言葉を間に置く“機会がまだまだ少ないことが浮き彫りになった。多くの場合仮想的とされる「おじさん」という分類を安易にしてしまうこととか。立場の違う人が、お互いの言葉をただ聞く、という環境の必要性、またその時期に来ていると痛感。

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『夜明けに、月の手触りを』から、展

~2023東京編~ 

2023.9.17

リーディングセッション&クロストーク

@三茶PLAYs

来場者も俳優も台本を手にし、�各俳優がそれぞれの解釈で取り組むリーディングセッションと、

来場者を交えたクロストーク

リーディングセッション出演 平野鈴、里内伽奈、安東信助、端田新菜、有吉宣人

リーディングセッション後、来場者を交えたクロストーク

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『夜明けに、月の手触りを』から、展

・犀の角で10月13日~15日まで、3日間開催。

・これまで交わされた言葉と、声の展示を入場無料で開催し、会期中毎日1回の上演イベントを実施。

・展示は、『ここに、台本がある』の拡張版のようなイメージ。会場には飲み物を用意し、

 珈琲を飲みながら台本を読んだり、言葉を交わしたりも可能。全て触れられる展示。

・上演イベント[『夜明けに、月の手触りを』から]は、

 『ここに、台本がある』有志参加者が、それぞれ交わした言葉を元に創る演劇の上演と、来場者を交えたクロストーク。

・[イントロダクション30分+対話から創作した演劇上演60分+クロストーク90分]の予定と告知しているけれども、前後する可能性あり。

・有志参加者は、伊藤聖実さん 丸山風音さん 三村昌子さん 渡辺瑞穂さん。演劇経験はなく、身体と言葉に関心がある様々な方が集った。

・東京編同様、上演イベント入場料(選択制)には、台本代が含まれているので、来場者には台本をお渡しする。

・直接聞いた他者の言葉も、伝え聞いた言葉も、自分の言葉も、同等に扱ってみる試み。

・企画者が課題を用意し、それに沿って進行する形ではなく、対話していくなかで生まれた興味関心をもとに、進んでいる。

・参加者の中には、パートナーや友人に戯曲を読んでもらって対話をしてくれた方々が。『ここに、台本がある』の菌糸が違う場所で芽生える。

・自分の言葉だけでなく、他者の言葉を聞くことに関心を持つ(持たざるを得ない危機感)というのが2023年なのかもしれない。

・有志参加者は女性のみ。「男性の声を聞かないまま取り組むのは気持ち悪い」という声が多く、参加者のパートナーを交えた対話や、

 東京編に参加してくれた男性へのインタビューを実施。

・2013年の初演時には周りに出産経験がある人がいなかったが、今回は、“母”になっている様々な人とも言葉を交わした。

・9月は『ここに、台本がある~創作場~』とし、クリエイションに向かう場にしたが、9月まで同様犀の角で開催し、誰でも対話に参加できるようにした。

 毎回上演出演参加者以外の人がいる可能性がある、揺らぎのある場となった。

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上演イベント

『夜明けに、月の手触りを』から

クリエイション

出演・演出�伊藤聖実 丸山風音 三村昌子 渡辺瑞穂

構成・演出

藤原佳奈 

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最近、気にする人が増えたというか、言われるようになったじゃないですか。それ、セクハラだぞって。

周りの会話とかでも、逆にそれで、「じゃあ、髪切ったもセクハラか?」みたいなのもありますね。

今50代だけど、ちょっと前に、子どもいなくて共働きのDINKsって言葉、流行ったでしょ。それがカッコイイみたいな。今は子ども持たないっていうか、持てない、だよね

でもやっぱり、若いね、とは言われるというか。

若さ以外の自分のなんかを見つけなきゃいけないだろうなっていう不安が、若さしかない、っていうのが、

ずっとこう、つきまとってる。年を重ねると、消えますか?

男性は今、加害者になりたくないっていうのは、やっぱりありますよ。

どこで間違うか分からないので。怖いですよ。

この「お前がナースだったらいいのに」っていう先輩とか。

この声を、男性である僕が読んだら、馴染んだ感じと気持ち悪い感じの両方がありそうで、うすらさむい……。

その台詞を、言えてしまいそうな自分がいて怖いというか

この台詞読んで思い出した。よく見る夢があんねんけど、お母さん!って、でっかい声で呼ぶ夢。

あ、ちゃうやん、わたしがお母さんやん、って起きるんやけど。お母さんについて、なんか思ってんのかなあ。

『ここに、台本がある』で

交わされた言葉の欠片

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『夜明けに、月の手触りを』から、展 企画者プロフィール演劇家。兵庫県姫路市出身。

身体と言葉の結び目を手掛かりに、わたしたちのはたらきを見つめ、場をひらく。

能楽堂や、取り壊し直前のアパート、居ぬきスナックなど、様々な場所で「劇場」の機能を思考し、

実践を重ねてきた。2023年現在、松本市に居住。演劇を社会を編み直す装置と捉え、角度さまざまに実践中。

《近年の主な創作活動》2019年 能「卒都婆小町」を原案にした演劇「小町花伝」(作・演出)をセルリアンタワー能楽堂にて上演�2020年 世田谷パブリックシアター主催『地域の物語』ファシリテーター�2020年 とよはし芸術劇場主催 高校生と創る演劇『Yに浮かぶ』(作・演出)2021年 SONY Park展 AUDIO GAME CENTRE+『幽霊のいるところ』(ゲームデザイン・作・演出)�2022年 神奈川県主催 分身ロボットOriHimeプロジェクト『星の王子さま』(脚色・演出)�2021年~2023年 KAAT主催 視覚言語がつくる演劇のことば『夢の男』(テキスト/演出(1)共同演出(3))�2023年 日韓演劇交流センター主催 韓国現代戯曲ドラマリーディング『青々とした日に』演出《受賞歴》�2015年 mizhen「夜明けに、月の手触りを」が第21回劇作家協会新人戯曲賞最終選考ノミネート�2016年 mizhen「Sの唄」で平成28年度北海道戯曲賞優秀賞受賞�2016年 演劇×動画の祭典第5回QSCでマルイチ」グランプリ含む4賞受賞�2022年 OriHimeプロジェクト朗読劇星の王子さまデジタルえほんワード準グランプリ受賞�

藤原佳奈 Kana Fujiwara

“あいだ“にひらかれる言葉は、�わたしのもので、あなたのもので、

もういない、まだいない誰かのもの。

共に生きることは、

身体と言葉を編み直し続けること。