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保健物理学会としての取り組み

Activities of Japan Health Physics Society, JHPS

Nov 28th, 2021

みんなの交流館 ならはCANvas + on line 

第23回福島ダイアログ 

吉田浩子  東北大学、(一社)日本保健物理学会

2011

2020

2021

2015

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http://www.jhps.or.jp/

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  • 企画委員会     
  • 編集委員会
  • 国際対応委員会
  • 放射線防護標準化委員会
  • コミュニケーション委員会
  • 倫理委員会
  • 若手研究会

常設委員会

日本保健物理学会

臨時委員会

理事会-WG

  • IRPA Cuidance Engagement with the Public 翻訳WG
  • 生殖腺防護NCRP声明翻訳WG
  • エックス線被ばく事故検討WG
  • 緊急時モニタリング検討委
  • 放射線安全文化検討委

専門研究会

  • 環境中トリチウム
  • 放射線管理、測定の信頼性確保
  • 自然起源放射性物質含有廃棄物
  • がんリスクの推定コード開発

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「日常生活における放射線に関する質問と回答(Q&A)」

一般の方に向けた日本保健物理学会の活動 事故直後の緊急時

「専門家が答える暮らしの放射線Q&A」サイト立ち上げ

有志の会「保物チーム」の発足 H23年3月16日

「専門家が答える暮らしの放射線Q&Aサイトの立ち上げ   同年3月25日 

 

・一般の方々から寄せられる質問すべてに対して、一問一答の形式で丁寧に回答。

客観的な事実を述べる、控えめながらも回答者としての考えを述べる。

・寄せられた質問数は総計で1,870件

FAQの上位5つ/被ばく、放射性物質、健康影響、子ども、除染に関するもの

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「暮らしの放射線Q&A」サイト

寄せられた質問

回答

トップページ(サイトは2014年3月20日を以て閉鎖)

Twitterのフォロワー数も多数に及び社会的にも大きな関心を集めた。

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暮らしの放射線Q&A」サイトでの教訓

・質問者からは、おおむね好意的な感想が寄せられた 。

 マスコミによる報道には十分な説明がない。政府の「直ちに危険とは言えない」による信頼喪失

参考文献  Jpn. J. Health Phys., 46 (3), 223-226 (2011)、46 (3), 189-192 (2011)、47 (1), 37-43 (2012)

・事故直後の緊急事態においては政府、自治体、専門家などが人々にいかに早く適切な情報を伝えるかに主眼が置かれる。しかし、一般の人々がそれらを充分に理解することは難しいことが多く、自分や自分の家族はどうなのか、という個々の疑問への答えを得ることも難しい。

・放射線防護の専門家による一般公衆からの一つ一つの疑問・質問への誠実で真摯な対応(その時点で得られる情報に基づいた専門家からの科学的な説明・回答)を行った。

・放射線防護の考えを人々に伝えるという観点から、RP専門家が果たすことのできる役割の一つ。

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国際放射線防護学会,IRPA の加盟学会としての活動

一般の方との関わり合いを進めるための実践的ガイダンスの作成

53 加盟学会、68 カ国

19,000人以上の会員

1965年に結成。同年に日本保健物理会は

加盟国として承認された。

IRPA会員は、医療、原子力、その他の産業分野の実務者、規制当局、政府のアドバイザー、研究者など、放射線防護のあらゆる分野をカバー。

大規模な先進国から小規模な発展途上国の実務者まで、あらゆる国の経験を網羅。

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放射線とそのリスクに関する一般公衆との関わり合いのための実践的ガイダンス

IRPA Practical Guidance for Engagement with the Public on Radiation and Risk

実践的ガイダンスの作成と日本語版作成

医療被ばく

ラドン

放射線・原子力の緊急事態

事故後及び長期の復興

2020年 IRPA ウェブサイトで公開

https://www.irpa.net/page.asp?id=54777

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AOARPの加盟学会との協働、取り組み

IRPAの7つの加盟学会

(オーストラリア,中国 , インド, 日本, 韓国, マレーシア, フィリッピン)

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  • トリチウム水問題に関するJHPS国際シンポジウム, June 2020

  • Fukushima 10 Years, Special Workshop of KARP and JHPS, March 2021

 福島事故から10年,韓国防護学会と日本保健物理学会との特別ワークショップ

  • Current status of Fukushima Daiichi decommissioning project, treated water, and future collaboration among RP experts – JHPS and KARP, June 2021

 福島第一原発廃炉の現状、処理水、そして日本保健物理学会と韓国防護学会  

 の放射線防護専門家の将来の協働に向けて

  • Joint KARP-JHPS-CSRP Workshop on "Perspectives of Young Radiation Protection Professionals through Some Issues Related to the Fukushima Accident”, Aug 2021

 韓国防護学会-日本保健物理学会-中国防護学会とのジョイントワークショップ

 「福島事故に関連する問題を通じた若手放射線防護専門家の視点」

トリチウム水問題に関する保健物理学会の活動

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トリチウム水問題に関するJHPS国際シンポジウム

「トリチウム問題をいかに解決するべきか?�~国際的視点および社会的視点から見た放射線防護~」International symposium: How do we find the solution to radiological protection of tritium water?

2020年6月29日ウェブ上でライブのシンポジウムとして開催

第一部:講演    座長:甲斐倫明(大分看科大)

1: 山口一郎 (国立保健医療科学院)

2: Shu-Jun Chang (台湾行政院原子能委員会技能研究所)

3: Ik Jae Chung (ソウル国立科学技術大学)

4: 小松理虔(地域活動家、ライター・いわき市)

5: 菊地基文(漁師・相馬市)事前インタビュー

指定発言者:安東量子(NPO法人福島ダイアログ/

福島のエートス・いわき市)

第二部:ライブ討論 ファシリテータ:吉田浩子(東北大) 

ラポータ:川口勇生(QST)

「トリチウム水の科学的安全性」と

「社会的な合意形成のあり方」について

第一部演者によるライブ討論  

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  • トリチウムの安全性は国民の大半は理解できておらず、漁業者としては風評被害への懸念が大きい。安全性が国民に浸透していないと感じている。

  • 汚染処理水の問題は漁業者の職場を汚した側が頑張っている漁業者に寄り添って、サポートしていくことが人道的なあり方ではないか。補償では何の問題解決にもならない。

  • この問題は漁業者だけの問題、福島や地域だけの

 問題ではない。他人事でなく自分のこととして考えてほしい

  • 漁は頑張ったら頑張った分だけ給料となる。これが漁業の醍醐味であると感じてきた。しかし、福島第一原発事故が起こり、現在は試験操業である。漁師としての文化、魅力の回復に国側としては努めてもらいたい。

  • ブランド価値を回復するためのサポート、加工品、地元資源を生かした産業の創造を国がサポートして欲しい。

相馬原釜漁港の漁師・菊地基文氏へのインタビュー

 (聴き手:吉田)

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ライブ討論 総括 

  • 国外・国内ともにさらなる情報公開・発信が必要かつ重要
  • これにあたっては、情報発信者が信頼できるかどうかがキーとなる。
  • 安全性は信頼の問題専門家がその役割を誠実に果たすことが重要。
  • 科学的知識と科学的研究データは重要であるが、これはボトムラインにすぎない
  • 当事者が現実的に信頼を醸成していくことが必要。
  • トリチウムの安全性は国民の大半は理解できていない科学的データをわかりやすく説明する、一般の人とをつなぐコミュニケーターが必要。”勝手に決められた”結論はどのようなものであっても受け入れられない。

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March 11, 2021

一般の方との関わり合いに関する共通の課題

  • 韓国では、放射線に関するネガティブなイメージが国民に頻繁に継続的に伝えられた。

  • 放射能に関する一般市民とのコミュニケーション方法についての包括的な戦略とコミュニケーション・プラットフォームがないことが問題。

  • 事故直後の社会の混乱と向き合うには何が必要か。専門家と一般の人々、専門家とメディアとのコミュニケーションをどうとるか。
  • 一般の方々との信頼される情報共有のありかた。

福島事故から10年,韓国防護学会と

日本保健物理学会との特別ワークショップ

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Cited from Fisheries Agency website

  •  韓国は日本産水産物等の輸入規制強化(H25年9月9日〜)

Imports of all marine products were banned.

Ibaraki

Gunma

Miyagi

Iwate

Tochigi

Chiba

Aomori

Fukushima

  • 台湾は5県(福島、茨城、栃木、 群馬、千葉) からの全ての食品(酒類を除く)の輸入を停止している。

  Taiwan has suspended imports of all food products (except alcoholic beverages) from the five prefectures (Fukushima, Ibaraki, Gunma,

  Tochigi, Chiba) since May 2015.

  • 中国は、日本から輸出されるすべての食品・飼料等について、10都県のもの(新潟県産米を除く)は、輸入停止措置を講じるとともに、日本の政府機関が発行する証明書を求めている。 (H30年11月29日〜)

  China has imposed a suspension on imports of all food products, feed, etc. exported from Japan, from the 10 prefectures (Fukushima,

  Miyagi, Ibaraki, Tochigi, Gunma, Saitama, Chiba, Tokyo, Nagano, Niigata), since Nov 2018. (excluding rice from Niigata Prefecture)

主な日本産の農林水産物、食品の輸入規制

Previously prohibited import items

被災した8県産水産物の輸入禁止措置を拡大

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Current status of Fukushima Daiichi decommissioning project, treated water, and future collaboration among RP experts – JHPS and KARP

  • Current status of decommissioning at Fukushima Daiichi NPS and disposal of ALPS treated water Junichi Matsumoto (TEPCO)
  • Long term behavior of tritium activity concentration in coastal regions of Fukushima and the North Pacific Ocean since 1970s 

Michio Aoyama(University of Tsukuba)

  • Korean public's understanding and perception to this issue 

Yong Hoon Jeong (KARP, KAIST)

  • Panel discussion

June 22, 2021

福島第一原発廃炉の現状、処理水、そして日本保健物理学会と韓国防護学会の放射線防護専門家の将来の協働に向けて

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トリチウム水問題に関する日本保健物理学会の役割 

放射線防護の専門家集団として

放射線防護の視点から、安全性の技術的な問題だけでなく社会的な課題にも目を向け、解決に向けた支援を行う。

  • 国外・国内ともにさらなる情報公開・発信が必要
  • 科学的知識と科学的研究データは重要であるが、これはボトムライ

   ンにすぎない。

  • トリチウムの安全性について人々の大半は理解できていない。科学的データをわかりやすく説明する、一般の人とをつなぐ役割

国際的な枠組みにおける活動 韓国防護学会、若手会員を含めて協働