カリフォルニア州司法試験は、日本の司法試験と異なり「余事記載」が基本的に減点されないと言われています。
すなわち、合格戦略が日本の司法試験と大きく異なっており、「配点のある関連する論点」について論証を大量に記憶し、時間の限り吐き出し続けるという「作業」になります。
乱暴なようですが、加点事由にあたっているか否かに関わらず、「配点のある関連する論点」を短期間のうちに広くしっかりと暗記し、Key Wordを外さず高速でタイピングしていく作業=カリフォルニア州司法試験です。実際に受験された方はお分かりの通り、1科目60分…日本人が、英語でタイピングできる文字数など、たかが知れています。
ちなみに、論文試験はノートPCで行い、専用の答案作成ソフトを用います。答案は試験後にWiFiにPCをつなぎ、オンラインで提出します。しかも、「英単語のオートコレクト機能」もあるので(!)、英単語もスペルミスしても、機械修正が可能です。手書答案を"黒い紐"で結んで提出しなければ不合格という日本の二回試験とは大きな違いです。採点者も受験生の必死で書いた判読が難しい乱雑な字を見なくてよいといえます。
少し話がそれましたが、ノートには完璧ではない英語や言い回しもございますが、そこで合否はわかれません。「落ちる勉強法」は、記載の正確性に過度にこだわり(例:論証集をゼロから修正しはじめたりする勉強法)、全体をまわしきれない勉強法と言われております。ペンキのように薄く広く塗る勉強が求められます。そのため音声データを繰り返し聞き、とにかくどの論点も広く沢山「書ける」ことが重要です。
詳細な勉強法等は、渡部友一郎「カリフォルニア州試験(2)出願から勉強計画まで(特集 米国弁護士資格をとろう)」ビジネス法務2016年9月号72−76頁をご参照ください。
http://inhouselaw.org/calbar2.pdf