【日仏女性研究学会「表象の会」2023年度第二回研究会】
「美術とジェンダー:労働する女性の表象ーお針子、バレエ・ダンサーを中心にー」
日時:2024年3月30日(土) 10:00〜12:00
場所:東京ウィメンズプラザ(表参道)& オンライン 参加無料
発表者 永澤 桂 (女子美術大学・横浜国立大学非常勤講師)
コメンテーター 村田 京子(大阪府立大学名誉教授)
司会 西尾 治子(日仏女性研究学会代表)
絵画に潜む男性の視点を読みとき、現代につながる社会構造を考察する
一九世紀後半のフランスにおける女性の営みを描いた絵画を対象に、そのジェンダー構造を読み解いた著書『働く女たちの肖像』(現代書館、2024年)の内容を中心に論じる。男女二元制が強化された当時の社会では、描く画家は男性、描かれる対象は女性という図式が常識であり、女性は常に「客体」として受動的な存在だった。しかしながら、その表象は一枚岩では決してなく、当時の画家たちは、それぞれに異なったジェンダー観を持っていたことを明らかにする。