今期の年間テーマは「風俗研究としての住まい」です。今和次郎の持物調査、民家採集に見られるような「暮らし方としての住まい」の研究は、現代風俗研究においても受け継がれるテーマです。
今期の東京の会では、建築史やデザイン史では、あまり語られることの少ない、時として良い趣味から逸脱してしまうような、普通の人々の日常生活という視点から、住まい・インテリアへの趣味嗜好について考えます。
第6回のテーマは「女性向け雑誌に見る日曜大工」です。奮ってご参加ください。
※ 前回・前々回とは会場が異なります。研究会および懇親会の出欠は必ず事前にグーグルフォームでご回答ください
-------------------------------------------------------------------
【テーマ】女性向け雑誌に見る日曜大工―戦後期日本における住まい/手づくり/ジェンダー
【要旨】 プロの手を借りず住まい手が自身の住まいを維持・補修・装飾したり日用品の製作を行なうHome Improvement (HI)は、戦後の日本では日曜大工と呼称され、特に1970年代に「お父さんの趣味」として拡大・定着した。しかし日曜大工という言葉自体は1950年代から流通しており、最初期の日曜大工はむしろ女性向け雑誌の中で表象されていた。こうした資料からは、住まいの維持を誰がどのように担うべきかをめぐる言説の変遷を見て取ることができる。
また日本のHI言説は、常に海外に向けられたまなざしの上に展開してきた。これらを踏まえて本報告では『それいゆ』『ジュニアそれいゆ』などの女性向け雑誌の日曜大工記事を紐解きながら、主にアメリカとの関係の中で新たな家庭規範が形成されつつあった1950年代の日本で、日曜大工がどのように語られたかを明らかにする。
【報告者】溝尻真也
【司会】阪本博志
【オンラインサポート&コーディネイター】阪本博志,塩谷昌之
【日時】2024年6月1日(土)15時〜18時
【会場】
明治大学駿河台キャンパス研究棟第一会議室(JR・東京メトロ 御茶ノ水,東京メトロ 新御茶ノ水,都営地下鉄・東京メトロ 神保町 各駅より徒歩3~5分 地図)※新しい会場です(関東学院大学ではありません)ので、必ず場所をご確認ください。
※明治大学駿河大キャンパスのリバティタワー3階から渡り廊下で研究棟へ入り正面の部屋です(キャンパスマップ) ※今期の新風俗学教室は、原則対面で行いますが、Zoomでの参加もできます。
【参加費】参加費はありませんが、運営資金のためにカンパをつのります。ご協力をお願いします。
【懇親会】教室終了後に、18時半ごろから懇親会を開く予定です。
【オンラインの参加資格】
・現代風俗研究会の会員
・東京の会の名簿に登録がある方(新風俗学教室で過去に報告あるいは聴講をし、連絡先を用紙に記入した方)。
※上記参加資格者の方との同伴であれば上記以外の方でも参加可能です。資格外の方が一緒に参加される場合は、事前申し込みの際、必ずその旨お知らせください。
※会員というのは、現代風俗研究会に会費を支払い、入会している方を指します。東京の会の名簿に登録がある方も資格者です。ただしフェイスブックやツイッターなどを登録(フォロー)しているだけの方は、会員ではありません。
【参加方法】この参加申込フォームに必要事項を記入の上、送信してください。締め切りは5月29日(水)の23:59までです。申込が完了された方は、申込時にご記入いただいたメールアドレスに、5月31日(金)中に当日の会場案内および、Zoomアドレスをお送りいたします。