東アジア恠異学会第137回定例研究会参加申込み
【第137回定例研究会/オンライン第11回】
日時:2022年7月16日(土)13:00〜
会場:オンライン
 参加申し込みはグーグルフォームからお願いします

内容:小特集「中国における仏教怪異故事の流通」
趣旨説明
東アジア恠異学会の今年度のテーマは「怪異と媒介(メディア)」となっている。中国における当地の人々が経験した仏教にまつわる怪異は、他の怪異に比して、六朝以来しばしば伝達者の情報までもがしるされ、同一の内容が複数の書籍に記録されることも多い。
今回は、科研費「唐代仏教霊験譚の研究」の代表者および分担研究者である、佐野誠子と福田素子が、それぞれ唐代と明末清初の事例について、仏教怪異故事の伝達の過程、加工の実際についてを分析する。

○「伝達される仏道混淆冥界:『金剛般若経集験記』竇徳玄記事の検討」
佐野誠子氏(名古屋大学大学院人文学研究科)
【要旨】
初唐の高官である竇徳玄(598-666)は、自分を冥界に連行しようとする冥吏から、冥界行きを免れる方法を伝授してもらい、死ぬことを免れた。この故事は、複数の文献にしるされており、それぞれの文献において仏教・道教の立場による書き換えが行われていることは、すでに、Nathan Woolley ”The Many Boats to Yangzhou: Purpose and Variation in Religious Records of the Tang”, Asia Major no.26(2), 2013(※)が指摘している。ただ、Woollyが言及していない竇徳玄の記録がもう一つある。それが、日本にのみ残る佚存書であり、開元六年(718)成書と序文にある孟献忠『金剛般若経集験記』の記事である。書名の通り該書は、『金剛経』を称揚する立場で記録がなされているが、竇徳玄の記事に限っては、道教に関わる要素も混じっている。そして、この内容の伝達者として、竇徳玄の曾孫の名があがっている。つまり、より身近な人物による伝達だと位置づけることができる。なぜ確証性の高い内容が最も宗教的に混沌としているのだろうか。当時の宗教信仰の現実という立場から、『集験記』竇徳玄記事について分析をしてみたい。

※(https://www1.ihp.sinica.edu.tw/jp/Publications/AsiaMajor/845)でダウンロード可能

○「「樹よ、お前はまだあったのか」—ある明清期怪異故事の流伝—」
福田素子氏(聖学院大学非常勤講師)
【要旨】
 今回取り上げる話は明代のある場所で、陸氏という者が隣人である鄭氏の財産を奪い、鄭氏の者が陸氏の子供に生まれ変わる話である。鄭氏の生まれ変わりの子は、生まれてから一言も喋ったことがなかったが、ある日かつて鄭氏の家の庭にあった木を指さして「樹よ。お前はまだあったのか」とつぶやく。この子が長じて陸の家を滅ぼす、一種の討債鬼故事(金を奪われた側が、奪った側の子に転生して取り返す話)である。
 この話は、はじめ朱瑄という官僚が弘治年間に任地で聞き、語り広めたものである。以後清代にいたるまで十五種もの書物に収められることとなった。
 十五種の書物は、史書・筆記小説・善書の三ジャンルから成る。本発表では、故事がこれらの三ジャンルの交流の中でいかに受け継がれたかを考察する。故事の舞台となる時代と場所の情報は、変化を受けやすく、一方怪異の顕現のし方については、ほとんど変化が見られない。また、筆記小説において好まれる怪異と、善書おいて好まれる怪異に質的な違いがあるのではないかと考えられる。

※ 参加希望者にメールでzoomの案内をお送りいたします。
※ 当会は学術団体ですが、参加資格・制限は特に設けておりません。
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