私たちは今、医療的ケアが必要な子ども達とその家族が、住み慣れた地域で安心して暮らしていける社会を目指して、「いけプロ@とかち」というプロジェクトを北海道とかちで進めています。
SDGsの目標年である2030年度に以下の長期成果を達成することをめざして、
●社会人となった子どもたちは独り暮らしをすることができる
●子が自立した親は第2の人生を歩むことができる
●家族のさまざまな選択肢が生まれ、地域で安心して豊かな暮らしができるようになる
2028年度までに夜間も安心して泊まれるショートステイのある複合型拠点施設を開設します。
重い障がいがあったり、医療的ケアが必要な当事者とその家族の暮らしには、困難なことが多くあります。令和元年度障害者総合福祉推進事業「医療的ケア児者とその家族の⽣活実態調査」によると、主にケアを担うのはお母さんで(95.7%)、体調を崩しやすい子どもたちの毎日の健康管理や命に関わるケアは、日々緊張の連続です(68.0%)。お母さんの慢性的な睡眠不足(71.1%)や社会参画の制限、また、きょうだいがストレスを抱いているように感じている(59.3%)と言います。
このような暮らしを家庭の中だけの問題としてしまい、地域の問題として表面化しないままだと、当事者を支える資源やサービスが増えることにはつながらず、ますます地域で孤立してしまいます。
今この地域の家族に必要とされている支援、特に夜間に安心して預けることができるサービスを含めた拠点を整備すれば、家族の実態を関係機関にも把握されやすくなり、地域全体で家族ごとサポートすることができます。暮らしを直接支援するだけでなく、家族が感じるさまざまな困難や実態を知ることは、それらを解決するしくみを生み出すために必要であると考えています。
私たちは現在、看護師・保育士・児童指導員などで構成されたチームで、日中の長い時間、子ども達と生活しています。よく知る先生、よく遊んでくれる先生が夜間も見守ることが、「子ども達がいきたい場所」「安心して預けられる場所」「困った時こそ頼れる人がいる場所」につながると私たちは考えています。
「いけプロ@とかち」に、あなたの賛同をぜひお寄せください。
*ご理解いただいた方のお名前や応援メッセージは、ホームページ・SNSや年次報告書に記載させていただくことがあります。よろしくお願いします。