サガスカーレットグレイス 緋色の野望
システム解明の試み
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サガスカの内部処理について、過去の調査結果をほんの一部まとめたものです。
サガスカの特にバトルシステム面での振る舞いについて、情報収集・分析・検証して得られた個々の成果を私なりに再解釈しつつ良い感じにつなぎ合わせればいつか全貌が明らかになるかもしれない、という考えから始まったシステム解明の試みが本稿です。仕組みに主眼を置いているので、本稿で扱う対象は処理の流れや計算式というようなロジックが中心であり、個別のデータ設定の網羅的な列挙は記載対象外です。
今後もっときちんと公開する場を別途設ける予定なので、ここは情報の仮置き場のつもりでいます。よって図表や画像、動画などを駆使してまで解説を頑張るつもりはなく、どこまでも文章です。
実際のところ情報の多くは、緋の天啓はもちろんのこと有識者の方々による攻略記事やSNS等での報告に依るものであり、私1人の力だけでは到底ここまでの深みに辿り着けませんでした。最大限の敬意と感謝を胸に執筆しています。
本稿の内容の97%ぐらいは実態と合っていると思っています。残り3%ぐらいの間違い、不審な点、あるいは全く新しい謎を見つられた場合は、本稿タイトル下の筆者Twitterまで是非ご一報ください。全力で究明します。
随時こっそり内容追加するかと思います。ですが基本的には、あらかた調べ尽くしたと思ったテーマしか書きません。
技のランクアップ処理は、キャラ行動時点の状態に基づいてざっくりと以下の順に行われます。
上記の状態判定~技成長値加算が技のランクアップ処理であり、行動判定と行動結果算出はランクアップ処理には直接関係しません。この2つは説明の都合で並べているだけです。
リザーブ技の場合、発動判定(リザーブ技発動条件を満たしているかどうかの判定)を突破して初めてランクアップ処理が行われます。加えてプロテクト技は、同ターン内に複数回身代わりが発動する場合でもランクアップ処理が行われるのは最初の1回目だけです。
以降ではフロー中の各ステップについて説明します。
キャラがランクアップ可能なコンディションかどうかを判定します。
ここでは行動順が回ってきた時点において行動可能な状態かどうかを判定するだけであり、行動前までにどのような状態変化を経たか、さらに言えば、実際に行動できるかどうか(行動がキャンセルされているかどうか)は問いません。
これが何を意味するのかというと、技を使用する予定のキャラが一度マヒや眠りの状態異常を受けたとしても、行動順を迎える前に回復術などでその状態異常が解除されれば、行動がキャンセルされているのにも関わらずランクアップ可能なステータス状態と判定される、ということです。その結果、行動せずにランクアップすることさえあります(私はこれを不動ランクアップと呼んでいます)。
マヒや眠りだけでなく、ラスボス戦でスカーレットグレイスにより即時蘇生した場合も、状態判定をすり抜けることができます。スタンに関しては解除可能な状態異常ではないので、行動前に一度でもスタンを受けてしまったらその時点でランクアップ不可能です。
上記のすり抜けは、リザーブ技を選択していた場合にはまず見られません。
リザーブ技以外の行動はターン開始時点からタイムライン上に存在しており、その行動がキャンセルされても行動自体はタイムラインから削除されない(キャンセルされたという状態になる)ため、ランクアップ処理の対象になります。これ自体は意図された動作であり、だからこそ状態判定が存在するのですが、キャンセルされたかどうかまでは判定しないためにすり抜けが起きます。
対してリザーブ技は、まずリザーブ待機状態が存在し、発動判定を突破して初めてリザーブ技行動が追加されます。マヒや眠りでリザーブ技が妨害される場面のほとんどは、リザーブ待機状態を解除されてしまうというケースです。この場合では、発動判定を突破できないので行動が追加されません。行動が追加されない以上、ランクアップ処理の対象にならないので、すり抜けが起こりません。
ではリザーブ技ですり抜けが起こるのはどのような場面かというと、リザーブ行動追加から発動までの間に行動不能と行動不能解除を経験するという極めて限定的なレアケースです。インタラプト、カウンター技でのみ起こり得ると考えられます。
ランクアップに見合うほどキャラが育っているかどうかの判定を2段階で行います。両方の判定を突破できないうちは鍛錬不足ということでランクアップは起こりません。
両判定を突破した場合はランクアップ判定へ、そうでない場合は技成長値加算へ移ります。
下式を満たせば判定突破です。
現SLv ≧ 必要SLv
現SLv:キャラが持つ現在の素のSLvで、師範系ロールによるSLv補正の影響は一切受けない
必要SLv:ランクによって決まる基準値(全技共通)
下式を満たせば判定突破です。
技成長値 > ランクアップ必要回数 × 必要SLv ÷ 現SLv
※ 右辺は小数点以下切り捨て
技成長値については技成長値加算で説明します。ここでは、累積使用回数と同等の意味合いを持ち、ランクアップの度に0にリセットされる内部値という理解で問題ありません。
ランクアップ必要回数は技毎・ランク毎に固定値が設定されています。残念ながら、緋の天啓や攻略サイトに記載されているランクアップ必要回数は基本的にVITA版のもので、緋色の野望版でどうなっているかについては新規追加された技しか触れられていません。しかし幸いなことに計算方法はあり、下式により導出できます。
ランクアップ必要回数 = 5 ×(15 - 基本BPコスト)× ランク係数 × 技係数
※ 右辺は小数点以下切り捨て
基本BPコスト:ランク0時における、コスト減少を一切加味しない本来のBPコスト
ランク係数:ランクによって決まる係数(全技共通)
技係数:技の特徴によって決まる係数
ランクアップ処理における唯一の確率判定です。この判定によりランクアップするかどうかが決定します。ランクアップ確率は下式で与えられます。
ランクアップ確率(%)= 30 + SLv補正 + 成長値補正 + Lv差補正
※ 0 ≦ ランクアップ確率 ≦ 100 から外れる場合は境界値に修正
ここで、
SLv補正 = 現SLv - 必要SLv
成長値補正 = 技成長値 - ランクアップ必要回数
Lv差補正 = 敵PLv - キャラLv
Lv差補正が少し複雑です。
敵PLvは敵の強さを決定付けるLvで、PLvを基準に計算されます。そしてPLvは味方パーティー全体で共有されるLvで、主に戦闘に勝利することで得られる経験値であるPExpの蓄積に伴って上昇します。
キャラLvはPLvと概念は近いのですが、PLvと違ってそれぞれの味方キャラが個別に持つLvで、同じくキャラ毎に管理されるキャラExpの蓄積に伴って上昇します。キャラ個別のLvといっても、SLvとは全くの別物です。TIPSで愛について語られていますが、キャラLvがある意味一番、キャラに対するプレイヤーの愛を体現する内部値だと個人的には思っています。
一般的に敵PLvとPLvは使い分けられない(というより敵PLvの概念が登場しない)ことが多いですが、この2つは明確に区別されるべきです。なぜなら、どちらを参照するかが処理によって異なるからです。例を挙げるなら、敵のステータス補正は敵PLvを参照して決定されています。その一方で、戦闘勝利後のSLv成長確率はPLvを参照して計算されています。
ランクアップ成否にかかわらず、次は技成長値加算へ移ります。この処理の流れから分かる通り、習熟度判定とランクアップ判定は、そのターンで行動する前までの技成長値で行われます。
PLvとPExpは、以下のように対応しています。
PLv = 1(0 ≦ PExp ≦ 100 のとき)
PLv = 2(100 < PExp ≦ 200 のとき)
…
PLv = 49(4800 < PExp ≦ 4999 のとき)
※ 0 ≦ PExp ≦ 4999
※ 4999 を超える場合は境界値に修正
ニューゲーム開始時におけるPExpの初期値は100です。例外はありますが、大体は以下の通りに変動します。
例えば緋の魔物戦のように、上記戦闘での変動のどれにも当てはまらない、変則的なPExpが手に入る戦闘もあります。また、PLvによって難易度表示が変動する戦闘では、難易度表示に応じて取得PExpが変動するというようなことはありません。
敵PLvとPLvがどのように連動しているかは、とある例外を除いて下式で表現できます。
敵PLv = 下限Lv + 難度補正(PLv + 強敵補正 < 下限Lv のとき)
敵PLv = PLv + 強敵補正 + 難度補正(下限Lv ≦ PLv + 強敵補正 ≦ 上限Lv のとき)
敵PLv = 上限Lv + 難度補正(PLv + 強敵補正 > 上限Lv のとき)
※ 1 ≦ 下限Lv ≦ 上限Lv ≦ 49
※ 1 ≦ 敵PLv ≦ 49 から外れる場合は境界値に修正
下限Lv、上限Lv:戦闘毎に設定されているLvで、敵PLvの変動範囲を制限する役割を持つ
強敵補正:戦闘毎に設定されている補正値で、敵PLvとPLvの間に一定の差を設ける役割を持つ
難度補正:バトル難度調整の設定によって決まる補正値
多くのフリーバトルの場合、強敵補正が0、下限Lvが1、上限Lvが49であるため、バトル難度調整の設定をデフォルトの標準から変えていなければ結果的に敵PLvとPLvが一致します。強敵補正が0でない代表例はヌマディカでの戦闘で、その多くにおいて強敵補正が-1に設定されています。また、下限Lvと上限Lvに特別な値が設定されているケースはボス戦に多く見られ、強くも弱くもなり過ぎないように調整されています。中でも特に真緋の魔物戦のように強さが固定されている戦闘では、上限Lvと下限Lvが一致していると解釈できます。
とある例外を除いて、と前置きをしていました。その例外というのが、オートセーブによる敵PLv固定です。ただ、そこに触れてしまうと技のランプアップの話題から益々脱線してしまうので、詳細説明は今後に取っておくことにします。
キャラLvとキャラExpは、以下のように対応しています。PLvとPExpの関係と同じであると見なしても差し支えありません。
キャラLv = 1(0 ≦ キャラExp ≦ 100 のとき)
キャラLv = 2(100 < キャラExp ≦ 200 のとき)
…
キャラLv = 49(4800 < キャラExp のとき)
PExpとは違い、キャラExpの初期値は0です。これはキャラ加入時期に依りません。キャラExpは戦闘に勝利することでのみ取得できます。勝利した戦闘で取得するPExpと同等量のキャラExpが、その戦闘に参加していたキャラにのみ蓄積されます。そのため、戦闘に良く出すキャラ、特に未クリアの戦闘で良く活躍するキャラほどキャラLvが高くなる傾向にあります。
ここで改めてランクアップ確率の式を眺めると分かりますが、実はキャラLvが高いほど、Lv差補正の恩恵を受けにくいためランクアップ確率が低くなります。愛用しているキャラほど手間がかかってしまうとは、味わい深い仕様です。また、後半に加入したキャラやずっと未使用だったキャラを育成すると思いのほか技の成長が早いのも、この仕様のおかげです。
Lv差補正は、仕組みを理解していれば簡単に大きな効果が得られるとても重要な補正です。ランクアップ作業の効率を最優先にするのなら、敵PLvが十分に高くなるまで育てたいキャラをなるべく戦闘に参加させない(あるいは加入させない)必要があります。もしくは、とにかく序盤から主力として行動させ、PExp稼ぎと並行して技の使用回数を効率無視でひたすら稼ぐかのどちらかです。
技成長値はキャラ毎・技毎に蓄積します。初期値は0で、状態判定を突破したのであれば使用予定の技の技成長値が1加算されます。状態判定すり抜けで行動しない場合(状態判定で説明したケース)でも技成長値は加算されます。
プロテクト技については、処理フローで触れた通りランクアップ処理が最初の1回目にしか行われないため、同ターン内に何回発動しても加算されるのは1だけです。
直前のランクアップ判定にてランクアップに成功している場合は技成長値が一度0にリセットされますが、その後に加算処理が行われるのでランクアップ後の技成長値の初期値は実質的に1です。
余談ですが、技成長値は次週に引き継ぐことができません。
ランクアップ処理は、この技成長値加算で最後です。以降は技の実行結果にまつわる処理が続きます。
状態判定では行動キャンセルされたかどうかをスルーしていますが、行動結果算出の前には判定されます。そのため、行動キャンセルでランクアップすることはあっても、実際に行動することはありません。
行動結果算出の時点ではランクアップ処理は既に完了しているため、技の実行結果はランクアップ処理に一切影響を及ぼしません。ここまでの流れで分かる通り、ミス判定だとランクアップが発生しない、技成長値が加算されない、みたいなことはありません。
ランクアップに成功している場合、使用予定の技がその時点で既にランクアップ後の性能に変更されているので、行動結果はランクアップ後の威力や効果値で計算されます。
閃き処理は以下の順に行われます。
※ 通常行動技(リザーブ技に分類されない技)の閃き処理のみ
通常行動技の閃きには派生元の使用が、リザーブ技の閃きには派生元の修得が必要です。上記フローには派生元の行動判定~派生元の行動結果算出を明記していますが、これらは通常行動技の閃きにおける前処理のようなものなので、実質的な閃き処理は共通閃き判定から始まると見做して良いと思います。
以降ではフロー中の各ステップについて説明します。
判定内容は技のランクアップ処理の行動判定で説明した通りですが、通常行動技の閃き処理に焦点を当てると以下のように表現し直すことができます。
閃き累積値は、閃きの起こりやすさを左右する内部値です。詳細な役割は閃き累積値判定で説明するとして、ここではその加算処理について説明します。解説の流れの都合上、加算処理を通常行動技の閃き処理フローの中で取り扱っていますが、閃き累積値を蓄積すること自体はリザーブ技の閃きにおいても重要です。
閃き累積値はキャラ毎・武器種毎に別々に管理されますが、同武器種内では装備中の武器系統(標準系、パワー系などのこと)に依らず共通の累積値を参照・更新します。武器種は以下の10種類です。
武器系統は修得可能な技の多さによって細分化することができ、末尾の数字で区別しています。本章では、各武器種内で数字がより大きい系統(修得可能な技の多い系統)を上位系統と表現します。
閃き累積値の初期値は武器種に依らず0です。行動が実行される(行動判定を突破する)度に加算され、新技を閃くと0にリセットされます。加算、リセットはその行動に対応する武器種の累積値に対してのみ行われます。
以降では具体的な加算方法については説明しますが、閃き累積値の計算は非常に間違いやすいので厳密な管理はお薦めしません。大体どの程度蓄積していそうかの感覚が掴めるようになるだけで十分だと思います。
技を使用すると、技に対応する武器種の閃き累積値が加算されます。加算量は下式で導出されます。
閃き累積値加算量 = BPコスト + 閃き補正
ここで、
BPコスト = 基本BPコスト - 技ランク(敵がターゲットのとき)
BPコスト = 基本BPコスト - 技ランク - 陣形補正 - 連撃補正(味方がターゲットのとき)
閃き補正 =(敵PLv + 18)÷ 4(敵がターゲットのとき)
閃き補正 =(PLv + 18)÷ 4(味方がターゲットのとき)
※ BPコスト ≦ 0 となる場合は1に修正
※ 右辺は小数点以下切り捨て
陣形補正:陣形の特殊効果によるBPコスト減少量
連撃補正:前ターンでの連撃参加によるBPコスト減少量
PLv、敵PLvは技のランクアップで説明した通りです。
味方がターゲットの技はプロテクト技のみで、それ以外の技は敵がターゲットです。プロテクト技を使用する場合は、そのターンでの初回発動時にのみ閃き累積値が加算されます。ターゲットが敵か味方かによってBPコストの計算方法が異なる理由については尤もな解釈が思いつかず、連撃補正に至っては連撃の減少量は加味しないという緋の天啓の記載とも矛盾するので、実装バグだと思います。
術を使用すると、杖の閃き累積値が加算される場合があります。加算量は下式で導出されます。
閃き累積値加算量 = 閃き補正
ここで、
閃き補正 =(敵PLv + 18)÷ 4(術詠唱時間経過2⇒1のとき)
閃き補正 = 0(術詠唱開始、術詠唱時間経過2⇒1以外、術発動のとき)
術の使用に関わる行動を大きく分類すると術詠唱開始、術詠唱時間経過、術発動の3種類ですが、閃き累積値が加算されるのは術詠唱時間経過、それも残詠唱時間が2⇒1になるときのみです。
技と違ってターゲットが敵か味方かによって閃き補正の計算式が変化しない理由は、術詠唱時間経過という特殊な状況でしか閃き累積値の加算が行われないからかもしれません。
術の使用で閃き累積値が加算される理由は単に術士への配慮と解釈することも可能ですが、加算条件に違和感があります。実は残詠唱時間1という状態(あるいは術詠唱時間経過2⇒1)は挙動が非常に怪しく、明らかな実装バグがいくつか発見されています(詠唱中断バグ、盾ガードバグ)。閃き累積値が加算されること自体が実装バグなのかもしれません。
行動結果算出といっても処理は様々ですが、通常行動技の閃きで重要なのは派生元が成功したかどうかです。派生元の成否は、以降の共通閃き判定に影響します。ここでは派生元のターゲット種別毎に以下のように成功と失敗を定義します。
余談ですが、マインドステア、影縫いは命中率100%(状態異常発生確率とは別物)、ガード・回避不能という性能を持っています。この2つの技におけるミスは特殊で、命中はしているが状態異常が発生していないという結果を指します。また、ミスをしても攻撃失敗ボイスが再生されません。その理由は、ボイスを再生するかどうかを命中判定とガード・回避判定によってのみ決めているからです。
派生元の行動結果算出の時点では閃き累積値加算は既に完了しているため、行動結果は閃き累積値加算に一切影響を及ぼしません。つまり、ミスしたりカウンターされたりしても閃き累積値は加算されます。
ここからが閃き処理の本編です。共通閃き判定では、個々の派生に依らない(閃き技全般あるいは閃き技の種類毎に共通的な)閃き発生条件について判定を行います。判定内容は大きく以下の2つに分かれます。
両判定を突破した場合は個別修得判定へ移りますが、そうでない場合はここで閃き処理を終了します。
共通閃き判定は、閃き処理の開始地点であると見做すことができます。判定が行われるタイミングは閃き技の種類によって異なり、以下の4通りに分類できます。
敵行動を中心にリザーブ技の閃きの判定タイミングを整理すると、以下の順に閃き処理が行われることになります。
インタラプト技とプロテクト技は、閃き可能な味方キャラが同じ判定タイミングで複数存在する場合があります。どちらにおいても、判定タイミングの時点で行動順が先のキャラから順番に閃き処理が行われます。
閃き累積値に依らない様々な条件についての判定を集約して状況判定としています。満たすべき条件の内容は判定タイミングと同様に閃き技の種類によって異なり、以下の4通りに分類できます。
状況判定における閃き発生条件は以下の通りです。
派生元の行動成否の判断方法は、派生元の行動結果算出で定義した通りです。
キャラの状態に関する条件は敢えて明記していません。というのも、派生元の行動が成功している時点でキャラの状態は正常、怒り、混乱のどれかであり、その中のどの状態であっても通常行動技は閃くからです。
状況判定における閃き発生条件は以下の通りです。
プレイヤーがどのような行動を選択していてもインタラプト技は閃きます。その行動が済んでいるかどうかは関係なく、スタン状態でも閃きます。防御中でも閃きます。蘇生直後も防御状態なので閃きます。二刀装備状態での防御は二刀扱いなので二刀荒時雨以外は閃きません。
通常行動技の閃きとは違い、キャラが混乱状態だと閃きません。これはインタラプト技だけでなく、リザーブ技の閃き全般に共通する特徴です。状態異常がリザーブ技の閃きに影響するのは判定タイミングの時点だけなので、その前までにどのような状態変化を経たかは関係ありません。
インタラプト発動判定は閃きよりも優先されるという点は注意が必要です。敢えてインタラプト技を閃かせたくない場合は、味方の誰かにインタラプト技を発動させれば良いです。
戦神の構え、エコー、マスターコピーから変化する技はインタラプト不能です。これらはインタラプト発動判定時点では元の技からまだ変化していないため、インタラプトできません。一方で、ファイアブリンガー戦にて撃破⇒即時蘇生によりキャンセルされた行動は実行されないのにも関わらずインタラプト可能で、しかもそのタイミングでインタラプト技を閃くこともあります。また、敵のインタラプト技、カウンター技自体はインタラプト可能ですが、閃きのきっかけにはなりません。
状況判定における閃き発生条件は以下の通りです。
インタラプト技の閃きと同様、プレイヤーがどのような行動を選択していてもプロテクト技は閃きます。
プロテクト技は通常、カウンター待機状態の味方キャラの身代わりにはなれませんが、閃き時は関係ありません。敵行動のターゲットがカウンター待機状態の味方キャラであってもプロテクト技は閃きます。
カウンター技はプロテクト不能です。敵の全体攻撃技、対象不定攻撃技、ガード・回避不能技、インタラプト技自体はプロテクト可能ですが、閃きのきっかけにはなりません。
既にインタラプト技(閃き技を含む)の起点となった敵行動は、プロテクト技を閃くきっかけにならないという変わった閃き条件があります。後述のカウンター技の閃きにおいても同様の条件があります。もちろんこれは閃きに限った話なので、通常使用時なら同じ敵行動を起点にインタラプト技とプロテクト技(あるいはカウンター技)を発動させることが可能です。
状況判定における閃き発生条件は以下の通りです。
インタラプト技やプロテクト技の閃きと同様、プレイヤーがどのような行動を選択していてもカウンター技は閃きます。ただし、カウンター技を選択している場合は、そのカウンターが発動済みになるまで新たなカウンター技を閃きません。該当するケースは、カウンター技が2種類ある体術のみです。
プロテクト技のターゲットになっていると身代わりによって敵行動のターゲットにはならないため、カウンター技を閃きません。逆に、身代わりになるキャラはカウンター技を閃きます。敢えてカウンター技を閃かせたくない場合は、味方の誰かにプロテクト技で身代わりになってもらえば良いです。
間接攻撃技、全体攻撃技、対象不定攻撃技、ガード・回避不能技、ミスはカウンター不能です。また、敵のインタラプト技、カウンター技自体は(トリッキーな手順を踏めば)カウンター可能ですが、閃きのきっかけにはなりません。
閃き累積値を用いた判定を2段階で行います。
閃き累積値がほとんど蓄積されていない状態での閃きを防止するための判定です。下式を満たせば判定突破です。
閃き累積値 > 修得技数補正 × 0.3
修得技数補正:装備中の武器系統で修得可能な技をいくつ修得済みかによって決まる補正値
基本技は修得技数に含まれますが、武器固有技は含まれません。
二刀装備時に長剣技を使用する場合、右手装備(装備欄の一番上)の武器系統が参照されます。左手装備の武器系統は閃き処理に一切関与しません。
修得可能な技の多い上位系統は、修得技数補正の観点では不利です。特に修得技数5からは補正値が一気に大きくなるので、修得技数4以下の状態を極力維持しながら技を修得していくのが閃き累積値判定の観点では効率的です。そのためには、上位系統の武器でしか修得出来ない技は早めに修得し、残りの技を下位系統の武器を活用して修得する必要があります。
確率判定は技の閃き処理を通して2種類あり、その1つ目がこの閃き判定です。閃き確率は下式で与えられます。
閃き確率(%)=(閃き累積値 + Lv差補正)÷ 修得技数補正 × 不得意係数 × 100
※ 0 ≦ 閃き確率 ≦ 100 から外れる場合は境界値に修正
不得意係数:装備中の武器種への適性が無い場合にペナルティを課す係数
※ 二刀装備状態ではどのキャラも二刀・長剣適性有り扱い
大雑把に言えば、修得技数補正に対する閃き累積値の割合が閃き確率です。
Lv差補正は技のランクアップ処理で登場したものと同じです。修得技数補正が大きいほどLv差補正の影響が小さくなるので、ランクアップ処理ほどは恩恵を感じられません。
元々長剣の適性が無いキャラでも、二刀装備状態では長剣適性有りになります。二刀ロールをセットしていても右手にだけ長剣を装備している状態では長剣適性有りにならないという点は要注意です。
これまで説明してきた共通閃き判定では具体的な派生(派生元と派生先の組み合わせ)を気にしません。閃き可能かどうかを派生に依らない部分で一次判断しているとも言えます。個々の派生に着目し、どの技を閃くのかを決定するのが次の段階です。
個々の派生には固有の閃き条件や閃きやすさが設定されているので、派生一つ一つに対して派生先を修得するかどうかの個別修得判定を行い、閃き技を決定します。
※ 未判定の派生が残っていなければ閃き失敗となり、閃き処理は終了
どの派生から個別修得判定が行われるかは後述の派生優先度に従います。また、個別修得判定では以下の3種類の判定を行います。
個別修得判定の対象となる派生が複数存在する場合、どの派生から判定されるかの順番は確定的です。この判定順を決める派生間の序列を派生優先度と呼びます。詳細は修得判定で説明しますが、派生優先度は技の閃きやすさにも影響します。
派生優先度の考え方は通常行動技の閃きとリザーブ技の閃きとで違うので、分けて説明します。
どの派生元にも通常行動技への派生が最大3つ存在します。通常行動技の閃きにおいてはそのターンで使用する通常行動技が派生元であり、その派生元からの最大3つの派生間における序列が派生優先度です。
例えばパンチを使用する場合、優先度の高い順に派生を並べると以下の通りです。
目安でしかありませんが、戦闘準備の技・術の画面において上に位置する技への派生ほど優先度が高い傾向にあります。また、緋色の野望版で新たに追加された技への派生は優先度が低い傾向にあります。
どの派生元にもリザーブ技への派生が最大1つしか存在しない代わりに、装備中の武器系統において修得済みの技全てが派生元として扱われます。とは言え、同じ判定タイミングで複数のリザーブ技の閃き条件を同時に満たすことができるのは2種のカウンターを持つ体術だけなので、リザーブ技に派生優先度は無いようなものです。
体術のカウンターにおける派生優先度は以下の順で高いです。
装備中の武器系統において複数の派生元が存在するリザーブ技(地獄断面、カバーリング、風車、ジョルトカウンター)は、修得済みの派生元の数だけ判定が行われます。例えばジョルトカウンターには上記の通り派生元が3つ存在します。その中のどれか1つしか修得していなければ1度の閃き処理で1回しか判定が行われませんが、3つ全てを修得済みであれば1度に3回判定が繰り返されるのでより閃きやすいです。
当然ですが、修得済みの技は閃きません。
派生先が地震攻撃技(浮遊敵に命中しないように設定されている技)またはインタラプト技の場合、その派生は固有の閃き条件を持っています。地震攻撃技の場合は浮遊敵に対して閃かないように、インタラプト技の場合は反応しないはずの敵行動に対して閃かないように保証する必要があります。
固有の閃き条件を持つ派生は以下のように分類できます。
この分類の派生は、派生元と派生先がどちらも単体攻撃技であるという点が特徴です。派生元と派生先のターゲットは基本的に同じはずなので、派生先のターゲットが浮遊敵かどうかを判定するには派生元のターゲットに着目すれば良いことになります。
派生元の実行前にターゲットが撃破され、結果的にターゲットがランダムに変更されることがあります。この場合は、変更先が浮遊敵かどうかで判定を行います。
派生元の実行によりターゲットが撃破され、閃き技のターゲットが変更される場合は少し特殊です。前述の判定が撃破された派生元のターゲットに着目して行われますが、そのターゲットが浮遊敵でない場合は修得判定への移行がまだ確定せず、さらに以下の判定を行います。
派生元の実行によりターゲットを撃破していると、閃き技のターゲットは浮遊敵以外からランダムに選ばれます。
この分類の派生は、派生元が全体攻撃技であるという点が特徴です。全体攻撃技から閃く場合、どの敵が派生先のターゲットになるのか(どの敵に着目して浮遊敵かどうかを判定するべきか)が問題となります。
実は、スウィングに限らず全体攻撃技には代表ターゲットが存在し、全体攻撃技から単体攻撃技を閃く場合では閃き技のターゲットに必ず代表ターゲットが選ばれます。一般的には、ターン開始時点で生存している敵の中で、一番アルファベットの若い敵が代表ターゲットです。ここで言うアルファベットとは、タイムラインの敵アイコン上に表示されている識別子のことです。
スウィングから足払いを閃く場合は代表ターゲットに着目します。
単体攻撃技のターゲットと違い、代表ターゲットはターンの途中で変更されることはありません。そのため、派生元の実行前に代表ターゲットが撃破されようが、派生元の実行により代表ターゲットが撃破されようが、撃破された代表ターゲットに着目します。このとき、代表ターゲットが浮遊敵でない場合は修得判定への移行がまだ確定せず、さらに以下の判定を行います。
代表ターゲットを撃破していると、閃き技(足払い)のターゲットは浮遊敵以外からランダムに選ばれます。
この分類の派生は、派生先が全体攻撃技であるという点が特徴です。敵全体の中で最低でも1体に命中すれば良いので、敵が全て浮遊敵かどうかの判定を行います。
派生先がインタラプト反応条件を満たす必要があります。インタラプト反応条件とは、コマンド入力でインタラプト技選択時に敵アイコン上にターゲット表示が出る条件のことです。
一般的にインタラプト反応条件を満たすには、インタラプト技の反応属性と敵行動の攻撃属性が一致すれば良いですが、大震撃の場合はその敵が浮遊敵だと条件を満たしません。
固有の閃き条件を持たないので無条件で修得判定へ移ります。
閃き判定に続き、閃き処理における2つ目の確率判定です。個々の派生には2段階の派生確率が設定されており、修得判定の際にどちらの確率が参照されるかは技の修得状況によって決まります。
派生確率(%)= 第1派生確率(派生元を使用して閃く技を1つも修得済みでないとき)
派生確率(%)= 第2派生確率(派生元を使用して閃く技を1つでも修得済みのとき)
第1派生確率、第2派生確率(%):個々の派生に設定されている固有の確率
確率の選択に影響するのは派生元の使用を必要とする技、つまり通常行動技の修得状況だけです。リザーブ技の修得状況は関係ありません。
第1派生確率と第2派生確率の設定値は派生によって様々です。具体例は別途いくつか紹介しますが、第1派生確率と第2派生確率が等しい派生もあればどちらか一方が大きい派生もありますし、0%あるいは100%という極端な設定値を持つ派生もあります。
共通閃き判定を突破するという条件のもとで派生先を閃く確率のことを、その派生先の修得確率と呼ぶことにします。この修得確率が、いわゆる閃きやすさに相当する概念です。
派生確率は所詮、修得判定の突破しやすさの設定値に過ぎず、閃きやすさの指標としては不十分です。特に優先度の低い派生は、修得判定の機会そのものを優先度の高い派生に奪われる可能性があるので、修得確率が派生確率よりも低くなりがちです。
修得確率の導出には専用の計算式が与えられているわけではありません。従って、一般的な確率の問題として理論値を導出することになります。以降では修得確率の理論値計算方法について、通常行動技の閃きとリザーブ技の閃きそれぞれについて例を挙げながら説明します。計算するにあたり、各派生の個別修得判定は互いに独立である(ある派生に対する修得判定結果が他の派生に設定されている派生確率に影響しない)と仮定します。また、所持判定、固有判定の結果として修得判定がスキップされる場合はその派生についての派生確率を0%と見做して計算することとします。
槍の技巧系2のスウィングを使用する場合の各派生先の修得確率を考えます。スウィングから通常行動技への派生は優先度の高い順に以下の通りです。
上記3つの派生の中で、足払いへの派生だけは固有判定を突破できない可能性があり、突破するのとしないのとでは他の派生先の修得確率に差が出ます。まずは突破する前提で話を進めます。
最初に、足払い、光の腕、無双三段を未修得の場合です。技巧系2のスウィングの派生先は全て未修得なので、各派生先に対する修得判定では第1派生確率が適用されます。派生優先度の関係上、光の腕を閃くには足払いへの派生に対する修得判定に失敗する必要があります。無双三段を閃くには更に光の腕への派生に対する修得判定にも失敗する必要があります。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
足払いの修得確率(%)= 60
光の腕の修得確率(%)=(1 - 0.6)× 0.1 × 100 = 4
無双三段の修得確率(%)=(1 - 0.6 - 0.04)× 0.4 × 100 = 14.4
修得失敗確率(%)= 100 - 60 - 4 - 14.4 = 21.6
次に、足払いのみを修得済みの場合です。スウィングの派生先である足払いを修得済みのため、他の派生先に対する修得判定では第2派生確率が適用され、足払いへの派生に対する修得判定はスキップされます。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
足払いの修得確率(%)= 0
光の腕の修得確率(%)=(1 - 0)× 0.05 × 100 = 5
無双三段の修得確率(%)=(1 - 0 - 0.05)× 0.2 × 100 = 19
修得失敗確率(%)= 100 - 0 - 5 - 19 = 76
続いて、無双三段のみを修得済みの場合です。他の派生先に対する修得判定では第2派生確率が適用され、無双三段への派生に対する修得判定はスキップされます。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
足払いの修得確率(%)= 60
光の腕の修得確率(%)=(1 - 0.6)× 0.05 × 100 = 2
無双三段の修得確率(%)=(1 - 0.6 - 0.02)× 0 × 100 = 0
修得失敗確率(%)= 100 - 60 - 2 - 0 = 38
理論上、光の腕の修得確率が最も低いのは上記の場合です。
ここまでは、スウィングから足払いへの派生が固有判定を突破するという前提で修得確率を導出してきました。最後に、足払い、光の腕、無双三段を未修得で、足払いへの派生が固有判定を突破しない場合を考えます。各派生先に対する修得判定では第1派生確率が適用され、足払いへの派生に対する修得判定はスキップされます。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
足払いの修得確率(%)= 0
光の腕の修得確率(%)=(1 - 0)× 0.1 × 100 = 10
無双三段の修得確率(%)=(1 - 0 - 0.1)× 0.4 × 100 = 36
修得失敗確率(%)= 100 - 0 - 10 - 36 = 54
技巧系1~2に限れば光の腕の修得確率が最も高いのは上記の場合です。参考までに、光の腕の修得確率が最も高いのはスパイラルチャージを修得済みの状態で刺突系2または妙技系2の蛟竜波を使用する場合で、その修得確率は20%です。
修得判定の考え方はリザーブの種類に依らず同じです。
体術のジョルトカウンター、裂空双覇の修得確率を考えます。この2つの技への派生を優先度の高い順に並べると以下の通りです。
リザーブ技への派生の修得判定においても、同じ派生元を使用して閃き可能な技(通常行動技)の修得状況が派生確率の選択に影響します。上記の各派生元から通常行動技への派生は以下の通りです。
最初に、パンチ、サミングのみを修得済みの場合です。空気投げ、スライディング、羅刹掌からの派生に対する修得判定はスキップされます。サミングの派生先は未修得であるため、サミングからの派生に対する修得判定では第1派生確率が適用されます。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
ジョルトカウンターの修得失敗確率(%)
=(1 - 0)×(1 - 0.15)×(1 - 0)× 100 = 85
ジョルトカウンターの修得確率(%)= 100 - 85 = 15
裂空双覇の修得確率(%)=(1 - 0.15)× 0 × 100 = 0
修得失敗確率(%)= 100 - 15 - 0 = 85
次に、パンチ、サミング、羅刹掌のみを修得済みの場合です。空気投げ、スライディングからの派生に対する修得判定はスキップされます。サミングの派生先である羅刹掌を修得済みであるため、サミングからの派生に対する修得判定では第2派生確率が適用されます。一方で、羅刹掌の派生先は全て未修得であるため、羅刹掌からの派生に対する修得判定では第1派生確率が適用されます。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
ジョルトカウンターの修得失敗確率(%)
=(1 - 0)×(1 - 0.2)×(1 - 0)× 100 = 80
ジョルトカウンターの修得確率(%)= 100 - 80 = 20
裂空双覇の修得確率(%)=(1 - 0.2)× 0.15 × 100 = 12
修得失敗確率(%)= 100 - 20 - 12 = 68
続いて、パンチ、空気投げ、サミング、スライディング、羅刹掌のみを修得済みの場合です。空気投げ、スライディングからの派生に対する修得判定では第1派生確率が適用されます。一方で、サミング、羅刹掌からの派生に対する修得判定では第2派生確率が適用されます。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
ジョルトカウンターの修得失敗確率(%)
=(1 - 0.15)×(1 - 0.2)×(1 - 0.15)× 100 = 57.8
ジョルトカウンターの修得確率(%)= 100 - 57.8 = 42.2
裂空双覇の修得確率(%)=(1 - 0.422)× 0.2 × 100 = 11.56
修得失敗確率(%)= 100 - 42.2 - 11.56 = 46.24
最後に、ジョルトカウンター、裂空双覇以外を修得済みの場合です。どの派生に対する修得判定でも第2派生確率が適用されます。このとき、各派生先の修得確率の理論値は以下のように導出できます。
ジョルトカウンターの修得失敗確率(%)
=(1 - 0.2)×(1 - 0.2)×(1 - 0.2)× 100 = 51.2
ジョルトカウンターの修得確率(%)= 100 - 51.2 = 48.8
裂空双覇の修得確率(%)=(1 - 0.488)× 0.2 × 100 = 10.24
修得失敗確率(%)= 100 - 48.8 - 10.24 = 40.96
全てのリザーブ技の中で修得確率が最も高いのは、上記の場合でのジョルトカウンターです。
派生優先度と派生確率の設定、技の修得状況次第で閃きやすさが大きく変化するということは、理論値計算の例からもよく分かるかと思います。ここでは、特に癖の強い設定を持つ派生をいくつか紹介します。
まず最初は、流し斬り(大剣、宝刀系2)からの派生です。
全ての派生の第2派生確率が0%に設定されています。派生先のどれか1つでも修得済みだと流し斬りからは他の派生先を閃かないという有名な閃き条件の裏には、このような仕組みが存在します。
ここでは詳細を載せませんが、実は大剣の宝刀系2には特殊な設定値を持つ派生が多いです。乱れ雪月花の修得が必ず一番最後になるなど、他にも工夫が隠されています。
次の例は、毒蜂(小剣、標準系1~2)からの派生です。
優先度の高いマインドステアへの派生の第1、第2派生確率が100%に設定されています。これでは確実にマインドステアを閃いてしまうため、マインドステアより先にライトニングスピアを閃くことは不可能です。ちなみに、妙技系1~2にも毒蜂からマインドステアへの派生が存在しますが、こちらの第1、第2派生確率は100%ではありません。
最後に、羅刹掌(体術)からの派生です。
カムイへの派生の第1派生確率が0%に設定されています。つまり、空気投げ、スライディングをどちらも未修得であるうちは、どれだけ頑張ってもカムイを閃くことは不可能です。
ナイアガラバスター、三龍旋からの派生も羅刹掌と同様です。カムイを羅刹掌から修得するなら空気投げかスライディングを、ナイアガラバスターから修得するならサミングかスライディングを、三龍旋から修得するなら空気投げかサミングを予め修得しておく必要があります。
技成長値加算処理は閃き技に対しても行われるので、閃きにより修得する技の技成長値の初期値は実質的に1です。ただし、閃き技がプロテクト技の場合はなぜか技成長値加算処理が行われません。仕様としては不自然なので実装バグではないかと思います。
閃き技に対する技成長値加算がプロテクト技を除いて行われる一方で、閃き技による閃き累積値加算は技に依らず行われません。
閃き技には以下の特徴があります。
命中率が100%でも、武器・盾ガード、回避、カウンターはされます。
個々の技にはバフ・デバフを始めとする多種多様な効果が設定されていますが、状態異常発生以外の効果については特にボーナスがありません。状態異常に関わる効果であっても、挑発効果のある技による怒り発生、氷雪刻による怒り解除発生はボーナスの対象外です。また、マヒや眠りが無効な敵に対してもマインドステアや影縫いは閃きますが、効果はありません。
プロテクト技の閃きで武器ガードをする場合は、状態異常を受ける可能性があります。また、閃きキャラの基本防御力が敵の基本攻撃力を上回っている場合、武器ガード軽減率が100%(筋力と体力の合計が40以上)の場合、カウンターが発動する場合は本来ならダメージが0ですが、プロテクト技の閃き時に限っては必ずダメージを1受けます。盾を装備していれば盾ガード発動の演出と共にダメージが0と表示されますが、実はこの場合でも武器ガード時と同様にしっかりダメージを1受けます。盾ガードが本来の仕様であるということはダメージが0と表示される点と状態異常を受けない点から汲み取れるので、ダメージを1受けてしまうのは実装バグだと思います。
プロテクト技のターゲットになっているキャラがプロテクト技を閃くと、そのキャラに対する身代わりが発動しなくなります。しかも、閃き後はプロテクト技使用時の効果(武器ガード可能、武器ガード率上昇)もありません。プロテクト技で守られるはずのキャラがプロテクト技を閃いたせいでやられるという事故はこうして起こります。また、閃いたプロテクト技の身代わり対象となるキャラは、閃いたキャラには1度しか身代わりになってもらえませんが、もし他のキャラのプロテクト技のターゲットにもなっている場合はそのキャラに身代わりになってもらえます。
技の閃きに伴ってタイムラインに変化が生じると、同ターン内の以降の敵味方の行動がキャラのアイコン順通りに行われなくなる場合があります。現状では2種類の事象を確認しています。
1つ目の事象は、通常行動技を使用予定のキャラがカウンター技を閃いてタイムライン前方に移動すると起こります。そのキャラが元々使用予定の技はカウンター技発動の直後に実行されそうなものですが、実際の実行タイミングはキャラがタイムラインを移動する前の位置から変わりません。
2つ目の事象は明らかな実装バグであり、派生元(通常行動技)により敵を撃破した上でバンプ技を閃くと起こります。バンプ効果によって画面上のタイムラインと内部的なタイムラインの間に不整合が発生する場合があり、画面上のタイムライン通りに行動が実行されなかったり連撃発動判定が狂ったりします。この不整合は、撃破されたキャラの消滅タイミングが画面上のタイムラインと内部的なタイムラインとで異なることに起因します。画面上のタイムラインではアイコンの演出通りに撃破されるタイミングでキャラが消滅しますが、内部的なタイムラインでは連撃発動判定が行われるタイミングでキャラが消滅します。多くの状況ではキャラが撃破されるタイミングと連撃発動判定が行われるタイミングは同じなので問題はありませんが、本事象が発生する状況においては画面上では派生元実行直後、内部的には(連撃発動判定が行われるタイミングである)バンプ技実行直後に敵が消滅することになります。ここまでの説明で、この違いが行動順や連撃発動にどのような影響を及ぼすのかが何となく想像できるのではないかと思います。興味のある方は色々と結果を予想しながら実際に試してみて下さい。