以下に3DCADの操作の指導で用いている資料の例を示します。
フィーチャベースCADのこつ

フィーチャベースのCADで形状作成する際の最大のこつは以下の2点です。

  1. 形状を細かく分ける。
  1. 親-子-孫という直系な関係より、兄弟という並列な関係にする。
  1. すでに作成した形状と、新たに作成する形状を重ねる。
  2. 基準と親子。

直方体の一部に凸部を設けた形状を作成する場合

(1)凸部を含んだ輪郭をスケッチして厚みを付加する。

(2)大きな直方体を作成した後に、凸部だけを表す長方形を描き、形状を作成する。

(3)大きな直方体を作成した後に、最初の直方体と重なる大きさの長方形を描き、形状を作成する。ただし、長方形の一辺を最初に作成した直方体のエッジに「そろえる」という幾何拘束を与える。

(4)大きな直方体を作成した後に、最初の直方体と重なる大きさの長方形を描き、形状を作成する。ただし、長方形の一辺をデフォルトの基準面に「そろえる」という幾何拘束を与える。

という、4つの作り方があります。

以下、それぞれの特徴を記載します。

以下(1)(2)は1.の形状を細かく分けるの必要性を説明した例です。

(1)の場合

gap>0を満たす範囲であれば、凸部を左右に移動させられます。

しかしgap=0となった瞬間にエラーを生じます。

3本の線分で閉じた図形を三角形と呼びます。4本の線分で閉じた図形を描けば四角形です。人間は線のつながりで形状を分類します。CADもこれと似た認識をします。線分の長さが短くなっても、スケッチを描いた際の線分が存在すれば、三角形/四角形などの「元と類似の形状」という認識をします。逆に線分がなくなってしまうと、形状がことなってると認識してエラーを生じます。これがパラメトリックで編集できる範囲です。


(2)の場合

gapの大小(左右)によらず、形状を作成できます。

最初に作成した直方体と、凸部の間に隙間を生じても、形状を作成できます。

(1)に比べてパラメトリックで編集できる範囲が大きくなります。

しかし

最初に作成した直方体を削除すると、エラーを生じます。

これは2番目の直方体のスケッチをした際に、最初に作成した直方体の輪郭と「そろえる」という幾何拘束を付与したからです。このために親子の関係を生じました。

形状を細かく分けて作成するとパラメトリックで変更できる範囲が広くなります。

CAD Window(prt)

features

rect.prt

  dtm

  protrusion1

  chamfer

  protrusion2

さらに2番目の直方体の直前に、たとえば面取りを挿入すると隙間を生じます。

これが(2)の場合の特徴です。


以下(3)(4)は親-子-孫という直系な関係より、兄弟という並列な関係にするの必要性を説明した例です。

(3)の場合

gapの大小(左右)によらず、形状を作成できます。

(1)に比べてパラメトリックで編集できる範囲が大きくなります。

しかし最初に作成した直方体を削除とすると、エラーを生じます。

これは2番目の直方体のスケッチをした際に、最初に作成した直方体の輪郭と「そろえる」という幾何拘束を付与したからです。このために親子の関係を生じました。

CAD Window(prt)

features

rect.prt

  dtm

  protrusion1

  chamfer

 protrusion2

ただし2番目の直方体を大きめに作成したので、

最初に作成した直方体の直後に、たとえば面取りを挿入しても隙間を生じません。

これが(3)の特徴です。


  1. の場合

gapの大小(左右)によらず、形状を作成できます。

(1)に比べてパラメトリックで編集できる範囲が大きくなります。

この場合には、最初に作成した直方体を削除しても、エラーを生じません。

これは2番目の直方体のスケッチをした際に、デフォルトの基準に「そろえる」という幾何拘束を与したからです。このために最初に作成した直方体とは親子の関係を生じませんでした。

CAD Window(prt)

features

rect.prt

  dtm

  protrusion1

  chamfer

 protrusion2

最初に作成した直方体と、凸部の間に隙間を生じても、形状を作成できます。これは(3)と々です。

さらに、2番目の直方体のスケッチをする際に、最初に作成した直方体の輪郭と「そろえる」という幾何拘束を付与せずに、基準面との距離という幾何拘束を付与してください。こうすると、最初に作成した直方体を削除しても、2番目に作成した直方体はエラーになりません。

(1)(2)に比べてパラメトリックで編集できる範囲が大きくなります。

(1)~(4)のどれを用いるのがよいかというと、(4)か(3)です。それ以外を選択しないでください。

番号

備考

良手

 ↑

悪手

4

2番目の直方体のスケッチをする際、幾何拘束に使える位置にデフォルトの基準があれば、この手順を選択してください。

3

2番目の直方体のスケッチをする際、幾何拘束に使える位置にデフォルトの基準がなければ、この手順を選択してください。

2

できれば選ばないでください。

1

この手順を選んではいけません。


CADIC Co., Ltd. 2015.02/06