バンブー&グリーンハウス・

プロジェクト: 提案書

ネパール

提出先

立命館アジア太平洋大学

大分県別府市、日本

提案者

ディベロップメント・ディード・オーガニゼーション

5. 2020

もくじ

  1. 通貨相場
  2. 計量・計測
  3. 用語の定義

                                                                                                                        Page                                                                                                               

  1. 概要 ..….……………..……………………………………………….    1-2
  2. プロジェクトの詳細…………………………………………………...    2-8
  1. 地理的背景
  2. 問題提起
  3. 解決策
  4. 目標
  1. プロジェクトの実践......……………………………………………….   8-10
  1. 1次データの集計
  2. 2次データの集計
  3. スケジュール
  4. ネパールでの日程
  1. 資金管理.............................…………………………………………….    10-13
  1. 経費
  2. 会計
  1.  管理体制 ………………………………………………………………    13
  1. 組織図 
  2. メンバーの役割
  1. プロジェクトの持続性…………………………..……………………    14-16
  1. 障壁 
  2. 継続とマネジメント
  1. プロジェクトの評価.……………………………………………….    16-17

 

  1. 通貨相場

通貨単位 = ネパール ルピー (NPR)

 ¥ 1 = NPR 1.14

  1. 計量・計測

1 キロ  =  2.20 lb.

1 メートル  =  1.09 ヤード (yards) 

1 平方メートル  =  10.76 平方フィート (square feet) 

  1. 用語の定義

APU = Asia Pacific University

COVID = Coronavirus Disease

DD = Development Deeds 

EBC = Everest Base Camp

ECOS=Environmental Community For Sustainability

HPI = Human Poverty Index

HDI = Human Development Index

MoFAGA = Ministry of Federal Affairs and General Administration

NGO = Non-Governmental organization 

NHDR =Nepal Human Development Report

NPO = Nonprofit Organization

TIA = Tribhuvan International Airport

VDC = Village Development Committee 

  1. 概要

私たち、ディベロップメント・ディード・オーガニゼーション(DD)は、貧困、教育、健康、福祉に焦点を当て、アジア太平洋地域の持続可能な開発を促進するために設立された、立命館アジア太平洋大学の学生による団体です。団体名は、ネパール語で「姉」を意味する「ディディ」のコンセプトに基づいています。また、コミュニティ開発に向けた貢献において女性の参加とリーダーシップの促進をビジョンとして掲げています。

バンブー&グリーンハウス・プロジェクトは DDによる最初のプロジェクトであり、ネパールのチェスカム村で持続的な農業を通した安定的な経済の確立によって貧困を緩和することを目的としています。私たちのプロジェクトは、1.グリーンハウスの建設 2.竹酢と木炭セッション 3.日本文化の紹介という3つの活動で構成されています。

団体名

ディベロップメント・ディード・オーガニゼーション (DD)

プロジェクト名

バンブー&グリーンハウス・プロジェクト

幹部

4人のAPU生

期間

4. 2020- 2. 2021

合計資金額 (JPN)

約 ¥1,000,000

対象

登山キャンプとベースを行き来する運搬労働者、貧困に直面した小規模農家、チェスカムなどの過疎地帯に住む住人(女性も含む)

30 世帯

地理的位置

ネパール: ソルクンブ州、マハクルング地区、チェスカム村

ネパールでのプロジェクト実践地

     

画像:ソルクンブ州                                        画像:チェスカム村

  1. プロジェクトの詳細

  1. 地理的背景
  2. 問題提起
  3. 解決策
  4. 目標

  1. 地理的背景

ソルクンブ州はネパールの東に位置し、面積は 3,312 km2 (1,279 sq. mi)、人口は105,886人(2011年時点)に上る。

人間開発指数 (HDI) によると、首都 カトマンズがネパールで最も高い生活基準を保っているが、ソルクンブ州は75州のうち43位で、サレリ(Salleri)が州都である。ソルクンブ州はソルとクンブの2つの地区に分かれる。クンブ地区にはシェルパス(Sherpas)民族が主に居住しているが、ソル地区にはRai, Kulung, Chettrisなど様々な民族が共住している。北部のクンブ地域は登山観光で有名だが、一方でソル地区はそこまで脚光を浴びていない。ネパール政府は、毎シーズン登山者からエベレスト山の使用料として約325万ドルを受け取っている。 とくに、8,000メートルの頂上を登るには、1人あたり11,000ドルかかる。そのため、ネパールの経済は、主に自然遺産であるエベレスト山によって成り立っている。ソルクンブの1人あたりの収入は19,679ルピー(NPR)で、全国平均よりわずかに高い。(WWF, 2012) しかし、その経済利益の多くは運搬労働者や観光業の後ろ盾となる労働者に届かないのである。

 チェスカム村はソル地区に位置する。丘陵の地形の上に立ち、海抜は1910mである。ケッペンの気候区分においては、温暖な気候で、平均気温は16.6 °C | 61.9 °Fである。

プロジェクト対象地に選ぶにあたっては、交通アクセスが届く範囲であることや、安全の水準も考慮した。

 

 

Jan

Feb

Mar

Apr

May

June

Jul

Aug

Sept

Oct

Nov

Dec

Avg. Temperature (°C)

9.5

11.3

14.9

18.1

19.1

21

21.4

21.3

20.2

17.9

14

10.8

Avg. Temperature (°F)

49.1

52.3

58.8

64.6

66.4

69.8

70.5

70.3

68.4

64.2

57.2

51.4

Precipitation /Rainfall (mm)

24

22

57

103

231

448

583

528

379

102

22

13

図:ソルクンブ州における月ごとの気温 

出典:https://en.climate-data.org/asia/nepal/eastern-development-region/bung-764019/

  1. 問題提起

私たちがプロジェクトの対象とする地域において最も深刻な課題は貧困です。以下に地域の現状や貧困の原因などについて説明します。

 


  • 地域の経済水準

                                                                     図:  ネパール/地域ごとのHPI, 2011

国連による、貧困の度合いを保健、教育、所得の3側面で計測される人間貧困指数 (HPI) によると、農村地帯に位置するソルクンブ州は 32.5と記録される。(HPI値が高いほど、貧困状態にある。*2007年度の日本のHPIは11.7であった。)多くの村の女性や高齢者は農業や畜産に携わるが、男性はエベレストにより近い北部クンブ地帯に趣き、職探しや家畜・農産物の売買を行う傾向にある。北部クンブ地帯の Lukla という市場に辿り着くには山岳地帯を徒歩で2日間歩かなければならない。そのため、クンブ地帯では学校を中退して観光案内や家内の手伝いを始める子供が多い。このように、貧困が所得のみならず教育にも影響を及ぼしている。

  • 地理的な隔離

 ネパール連邦総務省によると、地方レベルの分類は設備・開発状況に基づいて行われた。 このレベルは4つの評価で分類される。評価「A」は、162のローカルユニットを含むほとんどの遠隔地を示す。評価「B」は、218のローカルユニットがある遠隔地である。評価「C」は、275のローカルユニットがあり、かなりアクセスしやすいエリアを指す。評価「D」は、98のローカルユニットがあり、簡単にアクセスできるエリアとして定義されている。 ソルクンブ州は、設備・開発状況に基づいて「B」クラスに分類される。

  • 観光業における季節性

 ネパールでは、春(2月中旬~4月)、夏(5~8月)、秋(9~11月)、冬(12~2月中旬)の4つの季節を体験できます。ただし、エベレストの登山シーズンは、4月から5月、および9月から11月に行われます。 チェクサムのようなソル地区の村人たちは、より良い収入を求めて、登山シーズン中にクンブ上流地域に行きます。多くの場合、仕事は、荷物の運搬、クック、メイド、農家や小物売りなどがあります。 ほとんどの若い男性は、案内係や遠征ガイドと共に運搬者やアシスタントガイドとして働いています。 これらの仕事は大きなリスクを背負いますが、得られる収入は驚くほど低いです。 観光客やエベレスト登山者にサービスを提供するそのような労働者の話は、一般には公けにされておりません。

  • COVID-19 による影響

コロナウイルスの影響により、ネパール政府は3月中旬にすべてのトレッキングと登山の許可を取り消すことを決定し、コロナウイルスの発生に対する「予防策」として、空港における観光客の入国を一時停止しました。これによって、ガイド、運搬者、ホテル業者や、生計をエベレスト登山の2シーズンに依存しているその他の労働者は、大きな損害を被りました。 

  • 農業

 チェスカムで栽培されている主な作物は、トウモロコシ、キビ、小麦、大麦、そば、マスタード、米です。 ただし、ここ10年間で新しい品種があります。 ほとんどの人々は、とくに近代技術を取り入れることなく、伝統的な農業の方法を続けてきています。また、州政府は農民に必要なインフラ、設備、訓練を十分に提供できていませんでした。

 しかし近年、エベレスト地域と国の道路網を結ぶサレリ・サーク道路の建設が着実に進み、チェスカム村も道路網でつながりました。 よって、人々が農産物を市場に輸送することはより容易になりました。

  1. 解決策

私たちの1つ目の活動、グリーンハウスの建設は、気候に左右される農業への対応策として実践します。このプロジェクトは、年間を通じて食料供給を可能にすることで、チェスカムの人々に対してより安定的な収入源を提供し、間接的に貧困を緩和することを目的としています。そのため、DDのメンバーが30世帯の家族に必要な資材と、建設完了後に栽培できる種子を提供することで、グリーンハウスの建設と運営を援助します。具体的には、以下三つの段階を踏んで実践されます。

  1. グリーンハウスの建設と運営について、専門家による師範とビデオ講義を用いたワークショップを行う。
  2. 対象の30世帯にグリーンハウスの建設材料を寄付する。
  3. グリーンハウスの栽培に適した種を参加者に配り、竹酢などのオーガニック肥料を推奨する。

画像:  円状ビニールハウス

2つ目のアクティビティの竹酢と木炭のセッションでは、竹炭と竹酢を醸成するための炭化の工程を村の人達と実践します。炭化には、ローカルで取得できる資源(竹)を使用します。この伝統的な習わしは日本で広く行われていますが、ネパールでは冬に燃料を使用しないため、多く生産されていません。

炭化工程で得らる木炭は、冬にはグリーンハウス内の暖源として利用でき、竹酢は肥料として利用できます。このように、竹炭や竹酢の手法を取り入れ、地元の資源である竹を活用することで、ネパールで持続可能な農業を促進していきたいと考えます。

                                                                     図:  竹と竹から生まれる産物

私たちの3つ目の活動、日本文化の紹介は、竹を使った日本の箸作りや、折り紙といった伝統工芸を紹介することで、文化の違いによる新しい発見をチェスカムの人々と共有することを目的としています。このプロジェクトでは、チョモランマ小学校とシュリーチェスカム中学校の生徒が竹の箸と折り紙の作り方を学びます。さらに、地元の人々が利用できる資源の適切な利用について住民、とくに幼い子供たちに教え、他の文化に触れることを目的としています。子どもたちは次世代の担い手であり、早い時期に他の国からのアイデアや作品に触れることが貴重な機会となることを期待します。

          

  1. 目標

私たちはAPUで学び得た知識を活かし、社会課題の解決に臨みたいと思っております。とくに最優先である目標は貧困の緩和です。より具体的には、以下の目標を掲げております。  

  1. より高い収入源の提供
  2. 換金作物の生産と、地域の食生活の栄養価値を高める
  3. 害虫、雨、霜などから作物を保護し、収穫を増やす。
  4. 持続可能な農業への意識を高める
  5. 竹などの地域資源の活用

  1. プロジェクト実施要項

  1. 1次データ収集(現地への事前聞き取り調査)

  • 事前調査

事前にチェスカムの住民に複数の質問を行うことで、プロジェクトに期待される需要を明らかにします。質問の内容は、雇用率や識字率、世帯収入や農業従事率などについてです。シュリーチェスカム中等教育学校にメールで質問を送付し、教員の方で配布してもらうことで、チェスカム全家庭に行き渡るようにします。

  • 現地調査(聞き取り調査)

8月に団体の代表者がチェスカムを訪れ、地元の調査とプロジェクト実施に関する実現可能性について調査します。この調査では地元住民と実際に会って話しグリーンハウスが特に必要とされる世帯がどこなのかを明らかにする狙いがあります。

  1. 2次データ収集

書籍、雑誌、新聞、政府の記録、以前他のNGONPOによって実行されたプロジェクトを参考文献として使用します。

  1. タイムテーブル

        Activity name 

Apr-Jul

2020

Jul-Oct

2020

Nov-Dec

2020

Jan

2021

Feb

2021

Mar

2021

Apr-Jul

2021

Aug

2021

1.

Preparation stage

調査・準備

2.

Preliminary Survey 

現地への聞き取り

3.

Social media promotion and recruiting members 

SNSでのプロモーションとメンバー募集

4.

Interview locals

(Visit Nepal)

Nepali souvenir selection for crowdfunding event 

ネパールにて現地住民への聞き取り調査・クラウドファンディングのリターンのためのお土産購入

5.

Learn how to make small crafts like bamboo bell, flower basket and chopsticks from Bamboo

竹の楽器や花籠、箸の作り方を学ぶ

6.

Crowdfunding, charity event

and sponsorship

クラウドファンディング、チャリティーイベントと スポンサー集め

7.

Preparation of resources for greenhouse construction in Nepal.

グリーンハウスの材料準備

8.

Conducting charity events チャリティーイベントを実践

9.

Recruiting volunteers, contacting agriculture experts

ネパールで活動するボランティア及び、専門家の募集

10.

Project implementation

プロジェクト実施

11.

Project Evaluation

プロジェクト評価

12.

Final report and Presentation

最終報告書・プレゼンテーション

  1. プロジェクト実践期間の旅程

Year()

Month(月)

Day
(日)

Event (イベント)

2020

7

1-15

Designing flyer, poster and presentation for project promotion in APU and Beppu
APU(学内)と別府市内での広告に使うチラシ、ポスター、プレゼンテーションのデザイン

7

15-30

Preliminary survey

事前調査

8 

10-20

Visit Nepal (Representative)

Interview the villager in Chheskam and select the target group.

Buy the Nepali souvenir for crowdfunding.

ネパール訪問(代表のみ)

チェスカムとその他ターゲットグループへの聞き取り調査

クラウドファンディングのリターン用ネパールの土産物品の購入

8

20-30 

Learn how to make Bamboo vinegar and charcoal.

竹酢液と竹炭作りを教わる

10

1-10

Learn how to make chopsticks from bamboo, and small crafts like bamboo bell and flower baskets.

竹の箸、竹の楽器屋花籠などの小さい工芸品の作り方を学ぶ

10

15-16

Crowdfunding at Beppu Station

別府駅でのクラウドファンディング(寄付金集め)

10 

31-1

Charity event: Tapari ko Momo at Tenkusai Festival 

天空祭で食品販売:タパリコモモ

12 

15-30

Preparation of resources for greenhouse construction in Nepal

ネパールでのグリーンハウス建設にかかる準備

2021

1

1-15

Recruiting volunteers, contacting agriculture experts

ボランティア募集、農業専門家とのコンタクト

1

15-30

Buy the Greenhouse polyethene, nail, pipe, building accessories and seeds via agent in Kathmandu.

グリーンハウス用のポリエチレンシート、釘、パイプ、その他必要な部品と種の購入

2

1-15

Prepare Necessities for Project implementation

プロジェクト実施に必要な他のものの準備

2

15

Flight from Japan to Nepal

日本からネパールへの渡航

2

16

Collect all the materials and buy the necessities.

Transport all the materials to Chheskam

必要な物資の調達とチェスカムへの運搬

2

17

Travel from Kathmandu-Sotang Via bus

(11 Hours) one-night stay at Sotang

カトマンドゥ - ソタングへバス移動(11時間)

ソタングに一泊

2

18

Travel from Sotang to Chheskam(5 Hours).

Conduct workshops 1 (greenhouse farming and maintenance) then distribute all the materials.

ソタング - チェスカムへ移動(5時間)

ワークショップ1の開催(グリーンハウス農業とそのメンテナンスについて)後、物資の分配

2

19

Start the construction of a greenhouse in the village

村でのグリーンハウス建設開始

2

20

Conduct a workshop 2 at Shree Chheskam Sec school

シュリーチェスカム中等教育学校にてワークショップ2の開催

2

21

Inauguration of greenhouse, seeds distribution and sow the seeds

グリーンハウスの使用開始、種の分配と種まき

2

22

Closing day

終了日

2

24

Return to Kathmandu

カトマンドゥに戻る

2 

30

Flight from Nepal to Japan

ネパールから日本に渡航

  1. プロジェクト予算

  1. プロジェクト実施費用

グリーンハウス建設には、耐紫外線ポリエチレンを使用します。建設される温室の寸法は、長さ 12m、幅 6m、高さ 3.5mです。 グリーンハウス1軒につき必要な竹の数は12本です。KPI を達成するために必要な資金の予算は、以下の表に示されます。

 Table 1: Breakdown of construction cost of Greenhouse

S. N

Items
物品

Amount
数量

Unit cost
単価

Total cost (NRp)
合計金額

1.

Bamboo

12 stalks ()                     

150

1800

2.

Pipe
パイプ

90 mm

-

2500

3.

UV resistant  polyethylene sheet
耐紫外線ポリエチレンシート

 1

25 per m2

15,000

4.

Nails

½ kg

200

300

5.

External materials

外部部品

 -

 

 -

1,000

6.

Seeds

 1 kg

500

500

Total Cost of  1 Greenhouse(1つのグリーンハウスに必要な費用)                      21.100

Total cost for 30 Greenhouse Construction (グリーンハウス30棟分)                        633,000

7.

Delivery Fee
配送費用

   -

-

20,000

8.

Carpentry
工事費

3 days 3 workers

1000

3,000

9.

Bamboo craftsman
竹職人

3 days, 1 expert

3000

9,000

11.

Labor
その他労働者

-

-

-

12.

Bamboo craft workshop
竹工芸品ワークショップ

 

 

 10,000

 Total(合計)

 

 

 687,000


  Table 2:  Participants Fee

Purpose
目的
    

 Cost (approx.)
費用(概算)

Total cost for 4 participants (NRp)

4名分合計費用

Two-way Airfare
往復航空券

80,000

320,000

Transportation
交通費

6,000

24,000

Insurance

保険 

8,000

16,000

Accommodation (9 days)

宿泊費

500 per night

18,000

 Total(合計)

378,000

  1. プロジェクト財源

1. チャリティーイベント

私たちは活動の広報と財源の確保のため、2つのチャリティーイベントを行う予定です。また、クラウドファンディングも行い、現地で農業の専門家や労働者を雇用するための費用に充てるつもりです。

  • 「タパリコモモ」イベント 
    一つ目のチャリティーイベントはAPUで開かれる天空祭におけるネパール料理店としての出店です。ネパールの餃子として知られるモモという料理を提供します。プラスチックの皿をできるだけ使わない様にするため、バナナの葉(ネパール語:タパリ)を使用したいと考えています。

               

                                                                                Tapari komomo

                                                    

  • 「ナマステ・ネパール」出店

2つ目のチャリティーイベントでは、別府駅で2日間ブースを設置し、ネパールの種工芸品等を販売します。商品は羊毛でできた財布、カバン、靴下や手袋、キーリングの様なものです。

                                           Namaste vendor at Oita Global Fest 2018

  1.  マネジメントフレームワーク
  2. 組織図 

  1. メンバーの役割

  1. プロジェクトサステナビリティー

  1. リスクと課題 

1.  地形

ソルクンブ郡のネパールの海抜2100mの地域に位置するチェスカムはヒマラヤとその他の山々に囲まれています。耕作可能な地帯は一部の平坦な土地に限られており、チェスカムにある半数以上の家は急斜面に建てられています。この自然地理的条件により、郡の中心都市に行きやすい交通網がないのはプロジェクトにとって困難となります。また、通年で農業を行うのは食糧の安全供給を行うことができます。グリーンハウスの建設後、住民が数日間かけて買い出しに出る必要がなくなる様にしたいと思っています。

  

  

2.灌漑と排水

グリーンハウスの建設後、中で育てる作物には灌漑が必要ですが、チェスカムの大多数の住民は川などの水源への容易なアクセスが可能ではないため、その整備を行う必要があります。しかしながら、水道水をそのまま農業用水として使用している世帯が多いのも事実で、私たちが建設する予定のグリーンハウスも最大限水の循環効率を再現できる様な内装にする予定です。また、排水システムに関しては、小さな排水溝を作りそこから少しずつ水分が土壌に浸透していく様なものを設置する予定です。

3. Infrastructures

チェスカムはソルクンブ郡の中でも特に孤立していて未だ発展途上にある村の一つです。学校も2つしかありません。しかし、チェスカムとソタンという地域の間には未舗装道路があり、ソタンには市場や首都カトマンドゥにも通じる道路などがあります。プロジェクトに必要な物資のチェスカムへの運搬は容易ではないと言え、グループメンバーの渡航の際にもソタンを経由してカトマンドゥとチェスカムを往復する予定です。

  1. 運営マネジメント

        1. 実施地選定

温室を建設する際の主な考慮事項は、場所の選択です。最適な場所は、温室を東西方向に向ることで、南側からの日光量を最大限利用できるところです。また、近隣の木や建物からの影を避ける必要もあります。

2. グリーンハウスのレイアウト

温室の外装は、横幅、奥行き、高さ(6 * 12 * 3)のトンネル形状になります。 内部は、隆起した土床のある半島になります。中央から外側に向かっての傾斜は寒冷期の土壌凍結を防ぎます。また根の成長を妨げないよう、土を踏ないように歩くための経路を設置し、さらに水の流れをスムーズにすることにも役立ちます。

     

                                    Peninsular (interior layout)

      

3. Solar energy as primary heat source

 チェスカムで使用される温室用のポリエチレンカバーは、植物の光合成に必要不可欠な日光を透過させ、同時に熱として伝わります。これによりグリーンハウス内部の気温を上昇させ厳しい外部環境から植物を保護します。今回のグリーンハウスのデザインは太陽熱利用型であるため、追加の暖房設備特に必要ありません

                                            

Fig source: Green Flagstaff Real Estate - Flagstaff Green Homes

4.換気 
チェスカムの夏の平均気温は摂氏21度で、かなり穏やかではあるものの適切な換気が必要であることは間違いありません。温室換気の主な目的は、温室新鮮な空気の循環を可能にし、温度と湿度を下げることです。 過剰な湿度は結露につながり植物の葉に結露が発生すると植物病が発生する可能性があります。換気によって空気を適切に循環させることにより、光合成消費される二酸化炭素(CO2)を補充できます。したがって、温室は両側に2つずつ、計4つの窓を設置します。


5. 冬季におけるグリーンハウスの竹炭を利用した温度管理

冬季のチェスカムの平均気温は10度まで下がります。月平均気温は12月と1月では10℃前後で、野菜の生産性を向上させるためには、平均気温を確保するための暖房システムが必要です。また、最も寒い1月の間には何度か降雪があります。したがって、冬のシーズン中に温室を暖かく保つことは、適切なメンテナンスのための優先事項です。

一般的に、ネパールは冬の暖房に燃料を使用しません。そのため、温室を利用しても生産性は向上しません。しかし、野菜の発芽に必要な平均気温は春には13〜15°Cを超え、栽培には20°C以上が必要です。そのため、炭化工程で残った竹を使って、カーボンニュートラルな竹炭を作ってその後、バーナーの中に保管します。これを冬季の温室内の暖房として利用します。さらに、竹炭化プロセスの副産物(竹酢液)は肥料、または防虫剤として利用することもできます。また、温室の天井を低くすることで暖房効率を上げます。また、植物への散水は最小限にすべきで、少し盛り上げておいた土壌床は土壌の凍結を軽減するのに役立ちます。

  1. プロジェクト評価

プロジェクトの実施が滞りなく終了した後、地元の農業専門家が村の住民がグリーンハウスを使用した農業を管理および維持するのを手伝って頂くと同時に、プロジェクト評価に関わる情報も提供して頂きます。プロジェクトの事後反省は、チェスカム住民、地方自治体代表者、APUの学生、教員を対象に調査を行う予定です。

さらに、プロジェクト実施5か月後の温室内の野菜の成長を評価します。評価基準は、プロジェクト目標で示したキーパフォーマンスインジケーター(KPI)を参考にします。

KPI (キーパフォーマンスインジケーター)

 前述したプロジェクトの目標に関するKPIは以下の通りです。

  1. 持続可能な収入源の創出

 一人当たりの収入 [NPR]

  1. 生産性と栄養価の上昇

カリフラワー、キャベツ、トマト、南瓜、きゅうり、ニガウリ、唐辛子などの商品作物 [per kg] 

  1. 食糧危機の減少

自然災害によるフードロスの削減 [per kg (-)]

  1. 持続可能な農業に関する意識の向上

グリーンハウスと竹の暖房のメンテナンスを行う人 [#新しいシステムを管理するのに携わる人々の数

  1. 地域資源の活用

竹のような地域資源を活用して竹酢液や竹炭、工芸品を生産することを推進する。[ Liters/kg of the produced amount]

小さな竹の工芸品に関する知識 [#工芸品の数]