総合運動公園基本計画について

つくば市議会議員 黒田健祐の考え方

総合運動公園基本計画を現時点で進めるベきではない。 住民投票には反対を!

このまま進めてよいのか?

過去3回に渡りこのテーマで論点を提示して一般質問において議論を重ねてまいりました。この事業は URから期限を切られた形での土地取得(平成26年3月定例会)、2019年の国体に間に合わせるよう なタイムスケジュール等我々はタイトな判断を迫られ続けております。土地ありきでスタートした事業に 対し行政側は苦しい説明に終始している印象であります。

相反する判断材料をどう捉えるか

この事業をこの規模で今行うか否かの判断は難しいわけです。

  1. つくば市は人口が増えているが国とし ては人口が減少している事
  2. 財政は比較的良いが公共施設等の老朽化対策をつくば市の特徴(居住可能面積が広い事) を考えると一定程度予算をかけなければならない事 (ハコモノ+人件費を圧縮し難い)
  3. 長年のつくば市の悲願(要望・請願等) であるものの市民意識としてスポーツのまちを目指すという意識は低い事(平成25年度つくば市民意識調査より)

等の相反する判断材料が存在するからです。

過大な便益をどう考えるか

費用対効果分析結果は1.38でありますので作った場合公共財としての価値は担保されている訳であります。しかし便益(効果) が広範囲につくば市外にも及ぶため市単独でこの事業を行う事に合理性があるの かという疑問が生じてきます。市側は「大規模公園費用対効果分析手法マ二ュアルに沿っている」と答弁 していますが、考え方として「市税を使う事業の受益が市民以外にも還元されるという事」に合理的な説明が必要なわけです。

平成12年時の基本構想からグレードアップした理由は?

「当時から計画にあり唐突ではない」と行政側は説明していますが、その論理にたってこの事業を考えても12年構想時は約130億(上物のみ) であり、陸上競技場も2種5000人でありました。何故これ程まで に予算規模が拡大したのか説明を求めましたが、「建設コストは当時と比較できない」などと納得がいく 説明は得られませんでした。「新市建設計画」 (平成24年12月) においても約100億程度 (他の事業も 含む) でありました。 (裏面に続く)

行政の考えが住民と隔たっている理由

 ー私が考える行政側の理ー

この総合運動公園事業だけではなく公共事業を行う時、行政は

  1. 国からの補助金を主軸に公共事業を 考え、
  2. 割の良い起債を行い、
  3. 一般財源からの持ち出しを可能な限り圧縮する

という方法論に立って 物事を考えていると思います。そして地方公共団体の場合国とは違い社会保障関係費を補うのに借金を するのではなく、資産 (ハコモノ・インフラ) として残るものに借金をするので、この開発行為を繰り 返し行う事によって財務書類上はオーバーアセットになって本当に必要なものを作れば自治体は発展し、 市民サービスは向上するという論理があるわけです。地方公共団体の場合(国とは違い) 借金=悪と一 元的に考えるのではなく、その大きさと都市としての持続可能性という視点で考えた場合違う見方が出 来るわけです。

人口減少と少子高齢化と既にあるハロモノ・インフラ老朽化問題

 ー国のお金で増やした資産を自前で持ちきれなくなるという事ー

しかし作ったはいいが後の維持管理 (人件費、大規模修籍含め) は考慮しなければならないでしよう (経常的に支出がなされるからです)。国全体として人口が伸び都市間競争という言葉が国内の数多ある地方公共団体間で使われる事無く、一定程度の経済成長が続いているのであればあまり後年度の維持管理は考慮しなくても良いでしよう。大部分を国のお金で作れるからと飛びついて後々持ち続けるという事の大変さは細かい数字を示さなくても想像に難くないと思います。国公共施設等総合管理計画の作成を平成26年4月に自治体に通達し求めた背景を深く考える必要があります。

2択という住民投票をどう考えるか

ー住民投票は意見の把握でなく住民の決断であるー

 「見直しがあればよかったのに」という声を頂きます。住民投票は一つの決断であります。判断とは トレードオフでありその事を認識しなければなりません。住民投票自体に反対の議論もありました。衆愚政治に陥り収拾がつかなくなるというものです。しかし市民の一人ー人の知見や直観、意志の総体こそも正しいというのもまた真実ではないかと私は考えます。時の為政者たち (首長と議員) の判断が絶対に正しいという考えは騎りでありましょう。もちろん我々議員は各々の立場・知見・経験を生かし調査し、かつ住民の方々の声を聞き議論をして最善の判断をすべき義務があります。そして我々政治家は (市長と議員) は民意に生かされている訳であり、法的拘束力が住民投票自体になくてもその影響を多大に受ける立場にあります。是非とも皆様の意思を示して頂ければ幸いであります。

最後に

この事業をこのまま進めるには拙速であります。議会において議論すべき論点は多くの議員から提起されましたが、現計画を進めるためだけの論調から議論が深まって行かない印象は否めません。「NO」、 これが私の結論であります。これほどの規模の予算をかける事業を急かされるように判断する事が最良であるとは思いません。一旦仕切り直すという事も大切です。住民投票反対の先に見直しを含めた議論があります。賛成は結論であると考えます。長文を最後まで読んで頂いた皆様ありがとうございました。

つくば市議会議員 黒田健祐