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JAAS緊急ミーティングを実施しました
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研究環境改善WG、社会連携WGの両リーダーから「change org『日本の未来のために、 科学研究費助成事業(科研費)の増額を求めましょう!』に対する署名を検討する緊急ミーティング」の企画提案がされました。(J24A029)この提案は、①8月の要望書提出に間に合うようにJAAS外も含めた公開での議論の場を設定することと、② ① を踏まえて署名を検討するという2つの目的があります。
①に対する緊急ミーティングが7月27日に実施されましたので、以下にご報告いたします。
■実施概要
日時:2024年7月27日(土)14:30~16:00
場所:Zoomによるオンライン開催
参加者:(最大同時接続数)52名 (申込数)74名
アジェンダ: 司会:研究環境改善WGリーダー三輪・社会連携WGリーダー黒ラブ教授
・開会挨拶(JAAS代表理事 北原秀治)
・企画趣旨説明、JAASのこれまでの活動 (三輪)
・パネルディスカッション(司会:同上)
(話題提供)
中川真一先生 北海道大学 大学院薬学研究院 RNA生物学研究室 教授 (学会連合有志・日本分子生物学会庶務幹事)
大庭良介先生 筑波大学 医学医療系 准教授
(ディスカッション) ※フロアを交えた議論
梅﨑隆二氏 文部科学省 研究振興局 学術研究推進課 企画室長補佐
住井英二郎 JAAS研究環境改善WGメンバー・東北大学 大学院情報科学研究科 教授
■ 内容
7月1日より学会連合の有志連合による署名運動「日本の未来のために、 科学研究費助成事業(科研費)の増額を求めましょう!」が署名サイトChange Orgで開始しました。この署名は開始一週間で2万筆を超え、学協会の署名も続々と増加しています。JAASでは研究環境の改善についてこれまでも多く対話を行ってきましたが、更に広く日本の科学を元気にするために日本の研究力には何が必要かを議論したいと考え、この企画を実施しました。
前述のアジェンダに沿って進行され、冒頭挨拶やJAASのこれまでの活動から今回の企画の趣旨が説明されました。学会連合の有志である中川先生より、日本の研究環境の悪化には様々な要因があることを認識しているが、基礎研究に対して広く助成する科研費に絞って有志の研究者の意見として要望を出すことから始めたという経緯が話されました。大庭先生からは、基礎研究に対して広く薄く研究費を分配する方がイノベーションの創出に良いというご自身の研究結果を紹介しつつ、科研費に関する課題についても意見をいただきました。ディスカッションでは、科研費の使い勝手の問題、運営費交付金など他の資金の必要性、国民に対する理解を得るための発信の必要性など、多岐にわたる意見が交わされました。
■ 今後について
JAAS会員に対し署名に対するアンケート実施し、JAAS内の意見確認を行います。その結果を理事会に報告する予定です。他にもイベントで話題になった研究費の現状に関して情報発信が不足していることからブログ等での情報や意見を発信し、その他の機会でも本イベントでの内容を広く伝える必要があると考えます。科研費増額要望だけで十分に研究環境が改善できないことはイベント中でも共通認識としてあるため、JAASとして研究環境改善のために単発のイベントだけで終わらせず、学協会との連携や一層の社会との対話が望まれます。
■ 当日事後アンケート結果
https://drive.google.com/file/d/1bR7XZEP36r7WUGYhZ9EZd7pFgXuNKV9T/view?usp=sharing
吉田 智美(文責)
黒ラブ教授、三輪秀樹、住井英二郎、冨樫祐一、北原秀治