ヴィヴィアン・メドラーノ(Vivziepop)によるトランス差別の証拠
本文書は、下記リンクをもとに、作成されました。
Evidence of Transphobia by Vivienne Medrano/Vivziepop
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概ねリンク先文書の翻訳ですが、ソースの追加、情報の補足、セーフティのための注意書き・ワンクッションの追加や意訳・言い換え等を訳者側で施した箇所があります。
以下の文書には、
⚠️トランスフォビア(とりわけトランス男性・トランスマスキュリンの方々に対するもの)
⚠️ミスジェンダリング
⚠️その他の差別的な言動の直接引用
が含まれます
⚠️特に上記の内容がトリガーと成り得る方が継続して以降を読むことを推奨しません。
⚠️(トリガーに該当しないという方についても)どうかご自身の心身の状態を勘案し適宜読むことを中止してください。
上記の通りこの文書は逐語的な翻訳ではありません。
骨組み・内容は概ね上記リンクの文書に基づきますが、原文のセーフティでない部分・差別的な表現・情報が足りない/ソースの明記されてない部分について、警告の追加・文言の削除/言い換え・情報の補足をしているほか、文の配置を前後させるなどして、安全で円滑で、出来るだけ正確な情報共有を目指しました。その点について充分に留意してください。
※他有志の方々の、私の誤訳・過ぎた意訳の指摘・批判・改善案等や、全く別口での翻訳の試みを、積極性をもって歓迎します
※『翻訳の文責』の一切は村上さつきが負う。が、協力者の誰もがここに名前を載せる是非を当人に委ねられます(ペンネーム・通称等なんでも)。載せる選択をする方、載せていたが削除したい方、その旨お知らせください。
村上さつき
クレジット
ー翻訳元ドキュメントのまとめ・作成→Twitter@SoftFurSunlight
ー翻訳文責→村上さつき(satsukim0523*gmail.com)
目次
ケースD:SpindleHorse Toons社内でのトランス差別疑惑 30
ケースE:『ヘルヴァ・ボス/Helluva Boss』におけるトランスマスキュリン表象 37
この文書は、Vivienne Medrano/Vivziepopが過去数年間に行ったさまざまなトランス差別・トランスミサンドリー(とりわけトランス男性/トランスマスキュリンの方々に向けられるトランスフォビアを指す)的な発言や行動の記録のために作られました。
以下に示す事件のひとつひとつは、Vivziepopの過去の一時的な過ち・判断の誤り・批判者側の悪意による文脈を欠いた糾弾などではなく、Vivziepop自身が今日まで一貫して繰り返している有害な行動パターンを形作るものです。本文書の主な目的は、この事実を簡潔に示すことです。
ここで主張したいのは、「Vivzieを“貶めよう”」でも「彼女の作品に触れる・関わることを辞めるべき/非難すべき/禁忌とすべきだ」でもありません。ただ、できるだけわかりやすく簡潔にVivziepopによる差別行為の証拠を提示したいと考えています。
画像A-1、A-2は、2023年5月に匿名希望の情報源から入手したDiscordのログです。これらの会話では、Vivziepopと思しき方が、トランス男性を「trender」などと表現して揶揄しています。
これらはDiscordの「コンパクトモード」で撮影されており、表示が通常と異なるものとなっていることを理由に、当初はその信憑性が疑われていました。しかし、当時Vivziepopが使用していたDiscordのアイコン画像(『ザ・シンプソンズ』のモー)が、2023年6月の『Queen Bee(ヘルヴァ・ボス/Helluva Boss シーズン1 第8話)』のリリースに関するSamとの会話(画像A-3)で確認されたものと一致していることが、後日確認されました。
A-3:VivziepopとSamによる会話画像説明 Discordのスクリーンショット。Vivziepopと、Samというユーザーによる会話。Vivziepopのハンドルネームはvivzieで、アイコンは『ザ・シンプソンズ』のモー。 SamのハンドルネームはSam☀で、アイコンは馬のキャラクターがピンク色の物を持って微笑んでいるイラスト。 文字内容 Sam: WWWWWWWWWWWWW待って爆笑WWWWWWWWWWWW205てwwwwwww誰も分かんないでしょwwwwwwwww 他になんて呼ぶか思いつかんかったwww あほすぎる
爆笑 すまんてw (ソース) |
また、Discordのログ画像A-1及びA-2が捏造されたものでないことは、TumblrユーザーVazelbeak(当該DMの流出や本文書のまとめとは無関係の方です)によっても検証されています(画像A-4, 5)。
A-4:Vazelbeakによる検証(1)画像説明 本文書[画像A-2]をPhotoshopで展開した様子のスクリーンショット。DMの文章に青いマーカーが引かれている。 投稿内容 時間があったので、とりあえず流出した例のDiscordのメッセージをPhotoshopで開いて編集された形跡がないか確認してみた。捏造された画像なら証拠が残るから。 2.定規を表示して、アイコン画像とVivzieの名前の間隔を測定したが(これもPhotoshopで書き換えられている可能性があるので)全て完全に一致する。編集した痕跡を一切残さずにここまでの完全一致を再現するのは困難だ。 3.アイコン画像のモーについて。このDM画像の流出は5月12日、Chaifootstepsによるものだが、私の記憶では、VivziepopのDiscordアイコンはそれまでBlitz(『ヘルヴァ・ボス』のブリッツ)だった。 (ソース) |
A-5:Vazelbeakによる検証(2)画像説明 本文書[画像A-3]の一部のスクリーンショット。Vivziepopのアイコン(モー)が写っている。 投稿内容 これをみるとVivziepopはアイコン画像をBlitzから流出したDMと一致するものに変更したことが分かる。この画像は6月12日にVivziepop本人のツイッターで投稿された。 つまり、流出DMに捏造や編集の形跡はないし、アイコン画像の変更から言っても、かなり最近なされたメッセージということだ。
(ソース) |
Vazelbeakの言葉の通り、トランス差別は様々な形をとり得ます。トランス差別に反対しているつもりでも、又は「トランス差別に反対だ」と宣言だけはしながらも、それ以外の点で言動が伴わず、差別的に振る舞い続ける者は存在します。流出した発言画像が古いものであったり、Vivziepopによるトランス差別的な言動が件のDMだけであるならば、「この頃からは考え方が変わったのでは」とか、「偽造が疑われるのでは」と論じることもできるかも知れません。しかし、Vivziepopがこれらのスクリーンショットに気が付いたとき、彼女は謝罪することなく、ただ法的措置をチラつかせた[1]だけでした。
KenDraw(またはKen)はVivziepopの元友人です。ふたりの間では様々なアイディアやコンテンツの所有権などを巡って争いが続いていました。本人もVivziepopとの経験について文書を作成しています。しかし、本項の目的はこの論争に深入りすることでも、誰が何の権利を有するかという問いに答えを出すことでもありません。本項は、Vivziepopが意図的に・悪意をもってKenDrawをミスジェンダリングしていたことを示すためにあります[2]。
Kendrawは、2012年以降トランスジェンダーであることをオープンにしており、they/themを使用しています[3]。Vivziepopは、このことを確実に認識していました。事実、ふたりの関係がまだ良好だった2017年時点の会話(画像B-1)において、Kendrawは性別違和/ジェンダー・ディスフォリア、自身のディスフォリア体験やアイデンティティを、Viviepopに共有しています。
しかし、この会話の中でも、Vivziepopは「非常に稀なこと。もちろん超VALIDだけど、稀なことだ」と答えるなど、ほかのトランスの方のアイデンティティを疑ったり、他者のアイデンティティの「真偽」を検査検閲する態度を示す発言をしています。
⚠️CW(画像B-1):ジェンダーディスフォリア、ボディディスモフィア。トランスアイデンティティへのゲートキープ・疑問視。
B-1:VivziepopとKendrawの会話画像説明 Discordのスクリーンショット。Kendraw(Ken)とVivziepop(Vivzie)による会話。アイコンは確認できない位置で切り抜かれている。日付は2017年4月11日。 文字内容 Kendraw: Vivziepop: |
関係が悪化したのちには、VivziepopはKenDrawに対し誤った代名詞を繰り返し使用しています。以下のスクリーンショット(画像B-2)は、2020年になされたVivziepopと匿名の方との会話です。VivziepopはKenDrawに言及する際、何度か正しい代名詞(they/them)を用いているものの、他の箇所では全く誤ったものを用いています[4]。
以下のスクリーンショット(画像B-2、B-3)は、2020年になされたVivziepopと匿名の方との会話です。VivziepopはKendrawについて話すのに、何度か正しい代名詞(they/them)を用いているものの、他の箇所では全く誤ったものを用いています。
⚠️CW(画像B-2、B-3):ミスジェンダリング、特定の者の言動への揶揄中傷・嘲笑的ジャッジメント、他者に対して「insane」「monster」。
B-2:VivziepopによるKendrawのミスジェンダリング(1)画像説明 Discordのスクリーンショット。Vivziepopと匿名者による会話。匿名者はアイコン・メッセージ共に編集で隠されている。Vivziepopのハンドルネームはvivzieで、アイコンは『ヘルヴァ・ボス』の絵柄で描かれたキャラクター。日時は2020年3月14日。 文字内容: Vivziepop: 彼人は私に何か提案したら、その通りにならなければ怒る権利があるとでも思ってんだわ 匿名: それか、ただあなたを避けてるだけって可能性は?
Vivziepop: いや私の弁護士がアドバイスをくれて契約書をちょっと直してくれた後、彼人はだんまりだから。 Vivziepop: 彼女からクソみたいな提案が来たと思ったら、自分で言い出したくせに全然違うことし出すし 契約書にはハズビンとしか書いてないっての!!! 匿名: いやでもこの件落ち着いたらマジでフォロー外すわ…、なんか彼人ずっと危うい感じの雰囲気だし Vivziepop: 彼女は理不尽で狂ってるよ なにされるか怖いわ んで 彼人の被害者だつってたひと
まあ加害者側の友達だったら周りからの警鐘には気付きにくいもんだよ
正直「彼女はあんま健康的とは言い難いから、腕一本分は距離をとっとこう」とはずっと思ってた |
B-3:VivziepopによるKendrawのミスジェンダリング(2)画像説明 Discordのスクリーンショット。Vivziepopと匿名者による会話。匿名者はアイコン・メッセージ共に編集で隠されている。Vivziepopのハンドルネームはvivzieで、アイコンは『ヘルヴァ・ボス』の絵柄で描かれたキャラクター。日時は2020年3月14日。 文字内容 Vivziepop: うん あのさ みんな 私を 裏切んのねってのは知ってる Vivziepop: でもそのひとはめっちゃKenに味方してる感じがして超怖い 彼女はそういうことする奴です
うわぁ… Vivziepop: 彼女はなにかしら探し出してくるから 「ね~~~~~~~~~ピエロの帽子さ~~~~~~~~~~~ン」みたいな だからさ |
同匿名者が後日Kenに話したところによれば、Vivziepopはこのとき酷いパニック発作に襲われており、後に謝罪しています(画像B-4)。しかし、VivziepopによるKenDrawに対するミスジェンダリングは、異なる状況下でほかの第三者の前でも起こっています。このようなミスジェンダリングは、KenDrawに対する個人的な嫌悪から、アイデンティティを軽視する意図で行われたのではないかと、同匿名者は推察しています(画像B-5)。画像B-6として示したのは、これまでに言及されていない方とVivziepopとの間の会話です。ここでも、VivziepopはKenDrawをミスジェンダリングしています。
⚠️CW(画像B-4):ミスジェンダリングへの言及。
B-4:Kendrawと匿名者との会話(1)画像説明 Discordのスクリーンショット。Kendrawと匿名者による会話。匿名者はアイコン・メッセージ共に編集で隠されている。KendrawのハンドルネームはKenで、アイコンはナメクジの顔。日時は2022年7月4日。 文字内容 Kendraw: Vivziepopがあなたに向かって僕をミスジェンしたことはある? |
⚠️CW(画像B-5):ミスジェンダリングへの言及、トランス差別的言動への擁護と取れる態度、他者の状態(パニック発作)に関する決め付け・ジャッジメント。
B-5:Kendrawと匿名者との会話(2)画像説明 Discordのスクリーンショット。Kendrawと匿名者による会話。匿名者はアイコン・メッセージ共に編集で隠されている。KendrawのハンドルネームはKenで、アイコンはナメクジの顔。日時は2022年7月4日。 文字内容 Kendraw: 正しい代名詞は「善い行いのご褒美として初めて尊重して頂けるもの」じゃないでしょ 彼女はトランス差別的だよ |
⚠️CW(画像B-6):ミスジェンダリング。
B-6:VivziepopによるKendrawのミスジェンダリング(3)画像説明 Discordのスクリーンショット。Vivziepopと第三者との会話で、第三者はアイコン・メッセージ共に編集で隠されている。Vivziepopのハンドルネームはvivzieで、アイコンは『ヘルヴァ・ボス』の絵柄で描かれたキャラクター。日時は2020年3月12日。 文字内容 Vivziepop:もう全然分かんない。kenはそうしたいんかなってか 彼女は何がしたいの [編集で隠れている] なんか、何が何に該当するのかとか 私が怖いのは彼女が私のものについて何を言い出すかってこと [Vivziepopが契約書の画像を添付。契約書はこのスクリーンショットからでは細かすぎて読むことが困難である。] |
誰かを侮辱したり悪口を言ったりする際、人格や属性、アイデンティティを攻撃する必要はありません。しかし、Vivziepopは、KenDrawがトランスジェンダーであることに矛先を向けて、ミスジェンダリングすることを意図的に選びました。上に示した証拠は、この許されない選択がただのその場限りの過ちではなかったことを示しています。
Vivziepopが連載していたWebコミック『Zoophobia』には、Jojoというキャラクターが登場します。Jojoは、Vivziepop自身のキャラクター化であるJayjayのフォイル[6]として創られました。JojoがDollcreep(Joとして知られた)を元にした風刺的創作/露悪的なキャラクター化であることは、その名前の酷似と、VivziepopとDollcreepの因縁に照らせば明らかです。
しかし、これまでのVivziepopによる「気に食わないトランスジェンダーの個人」への特定の攻撃の傾向と、下記に示すKediKatzenの証言(画像C-1)を合わせて考えれば、Jojoは「喧嘩の末の個人への嫌がらせ」には留まり得ず、背景にとりわけトランスマスキュリンの方々への差別的態度を持つヘイト創作のキャラクターであると結論付けざるを得ないでしょう。
以下の画像(C-1)は、Tumblrで2023年8月22日に受信されたメッセージです。このメッセージは「Vivziepopが、仲の悪くなったトランスマスキュリンの人物をフェミニンに描いたパロディキャラクターを創った」件に関する匿名の質問を受けて、当時そのコミュニティにいた第三者が回答したものです。
⚠️CW(画像C-1):トランス差別・ミスジェンダリング・加害の言及、デッドネーミングの可能性。
C-1:KediKatzenによるJojoに関する証言画像説明 Tumblrのスクリーンショット。Tumblrの「質問」機能を用いてKediKatzen(ハンドルネームはkedikatzen)から送信されたメッセージ。 投稿内容 kedikatzenの質問: やあやあ、Kediですよ。問題のキャラクターというのはJojoのことだね。VivziepopはDollcreep(Jo)のパロディとしてこのキャラを描きました。ふたりは昔は仲が良かったんだけど、そのキャラクターを作ったときは仲違いしていて……この辺は話すと超長いんだが。それはともかく、ふたりの仲違いはDollcreepがトランス男性であることとは一切関係がないにも関わらず、Vivziepopはそれを揶揄することにして、彼のパロディキャラを描いたということなんです。VivziepopはDollcreepに対して、彼のことを「本当のトランスジェンダー」ではないと考えていると直接言ったこともある[7]。Vivziepopによれば、それは彼がアート写真のモデルとしてトップレスで撮影したことがあるからだそうです(芸大に通っていたにしては、ヌードモデルに関して無知すぎる見解だよね)。Vivziepopは後に彼と公の場で喧嘩になったことについて謝罪したものの、彼女の攻撃方法がこの類のものであったという事実が物語るところは拭えない。特に、VivziepopのSVA(芸大)時代の同級生らが彼女に悪意を持ってデッドネームされたことを何年も前に告発しています[8]し、Vivziepopがこのような行動を繰り返していることは分かっているのですから。 (ソース) |
また、以下の匿名メッセージ(画像C-2)においても、類似の説明がなされています。
⚠️CW(画像C-2):ミスジェンダリング・デッドネーミング・中傷/嘲笑・“イジメ”などへの言及。
C-2:匿名によるJojoに関する証言画像説明 Discordのスクリーンショット。ハンドルネームと幾つかの名前が編集で隠されている。日時は2024年1月29日。 文字内容 最初のオフェンシブなキャラクターデザインは、Vivziepopのオオカミのオリキャラを批判していた「ヘイター」たちに向けて「なんか偶然出来た(笑)」ものとしてごまかされたの。Jojo/Jossはそうして出来たキャラだよ。 Jojoの存在それ自体が[個人名]を攻撃して嘲笑う目的で、搾り取れるありったけのトランスフォビアを搾り取るためのものなの。Jojo/Jossの名前の由来は[個人名]がトランジションする前に使われていたニックネームなんだよ。彼のデッドネームを使っているの。Jojoという名前は、JijiやJayjayのもじりでもあるけど、Jijiというのは[個人名]がVivziepopにそのキャラデザを売る前にあの青いウェアウルフのキャラクター[9]を呼んでいた名前だよ。 Jojoのキャラクターシートの説明書きのなかで、Vivziepopは[個人名]がトランジションの前どんな風に話したり、書いたり、振る舞って、どんな服を着ていたかを揶揄して馬鹿にしているの。VivziepopはJojoのことを哀れな馬鹿者として造形することで、[個人名]のことを馬鹿な加害者だと考えていることを表現した。彼はVivziepopがひとの絵を盗んだりひとをいじめていることを告発しただけだというのに。彼女はJojoをJayjayの宿敵として、またVivziepop(自身のキャラ化であるJayjay)の仲良しグループであるParty Dawgsから弾き出されたのけ者として描いた。Jojoを題材にしたオフェンシブな漫画まであるんだよ。(『Zoophobia』の)マンガにボイスを付けるプロジェクトに携わった誰も、Vivziepopが本当はそういうことをしていたとは知らなかったの。 |
Jojoのキャラクターシート[10]は表象として非常にオフェンシブですが、記録として以下に示します(画像C-3)。
CW: “SJW”の露悪的/カリカチュア的表現、表象される者への冷笑・嘲笑的態度。
SpindleHorse Toons社は2018 年にVivziepopによって設立されたアニメーション制作会社です。
2023年9月、SpindleHorse Toons元社員Salem the Squidder(Twitter:@squiderdoodle。以下、Salem)は、自身が最新の話においてクレジットされていないことを告発しました。これに関わる会話のなかで、Salemは社内において「わざとじゃない」ミスジェンダリングが繰り返されていたことを明かしました(画像D-1)。
D-1:社内におけるミスジェンダリングの告発ツイート(1)画像説明 Salem(@squiderdoodle)によるツイッター投稿のスクリーンショット。プロフィール画像は、紫色の髪をした緑色の肌のキャラクター。 投稿内容 「『わざとじゃない』ミスジェンダリングを繰り返し、私がさすがに苛立って辞めるまでの3か月間、殆どコミュニケーションとってこなかったこともあったような雇用主なんだから、大して期待なんてできないけどさ…」 (ソース) |
Salemは、2023年10月30日および31日[11]にも同様に、トランス差別がSpindleHorse Toons社内で問題であることを示唆しています(画像D-2、3):
D-2:社内におけるミスジェンダリングの告発ツイート(2)画像説明 Rattlesnake Jake(@kingexplosion30)による投稿と、それに対するSalem(@squiderdoodle)の返信。前者のプロフィール画像は、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の主人公、碇シンジ。 投稿内容 Rattlesnake Jake:「社内でトランス差別がすごい酷くなったって話も聞いた」 Salem:「コソコソはしてたけど、裏では酷かった」 (ソース) |
D-3:社内におけるミスジェンダリングの告発ツイート(3)画像説明 Salem(@squiderdoodle)によるツイッター投稿。 文字内容 「給料に見合わない仕事の文字内容、殆どないしは全く取られないコミュニケーション、業務指示もなし、ミスジェンダリング、ボディシェイミング、延々と続くほかのインディーズ作品の悪口、給料は少ないくせに求められるありえない量の追い込み作業、現社員や元社員に関する大量の悪口。いっぱいあった。さっきも言ったけど、本書けそうなくらい。」 (ソース) |
この節で示すものは、「確実な証拠」とはとても言えませんが、読者らが各々で判断できるよう、全ての情報を提示する目的でここに含めます。
Animation Studio Reviews(以下、ASR)は、アニメーション業界で働く方が職場の環境を匿名で共有できる、Google Docs上の文書です。ここには小さなインディーズの会社から、NickelodeonやDreamworksのような大企業まで、あらゆる会社の評価が書き込まれています。
以下、同文書より、SpindleHorse Toons社で働かないよう忠告してる投稿を、二つ引用します。ただし、同社について複数の虚偽のレビューを投稿していたと、あるTwitterユーザーが2023年秋に明かしています(画像D-4[12])。このことを前提に、以下をお読みください。
D-4:ASRへの虚偽レビュー投稿証言[13]画像説明 Animation Call Out(@ani_callout)によるツイッター投稿。プロフィール画像は、Vivienne Medranoの顔写真。Spencer Rothbell(@srothbell)による、Animation Studio Reviewsへのリンクが貼られた投稿を引用している。 投稿内容 「もしこれ[=Animation Studios Reviews]を読んでいる方がいたら、Spindle horse[ママ]についてのものは、いくつか自分が書いています。あそこで働いたことはありません。社員の数人が好きじゃなくてみんなに注意したかったのと、Erin Frostの言葉を広めたかっただけです。あと、Discordの友達数人にも、同じように投稿してもらいました。」 |
2023年7月17日には、SpindleHorse Toons社のコンセプト・アーティストと思しき者によって、社内でのコミュニケーションの問題やミスジェンダリングの横行が告発されています(画像D-5)。
D-5:ASRへのレビュー(1)投稿内容 「自分がこれまで働いた中で、もっともうまく動いてないスタジオだった――ほかとくらべものにならないくらいに。同僚の一部は特に問題なく、心地よくともに働けたが、上に上がれば上がるほど、酷い行動がみられた。リーダーたちを永遠に褒めたたえ、ほかのインディーズ・スタジオを貶すことが求められた。ほかのスタジオでも働くことは、積極的に阻止しようとしてきた。給料の低さと不規則な仕事単位での業務であることを考えれば、現実的にはやむを得ないはずなのに。特に、数週間、あるいは数か月、リーダーたちからフィードバックもコミュニケーションもないことが多い時期には。メモが来たとしても、文字内容が曖昧だった。修正には賃金が発生しなかった。HR[15]があることすら辞めてから初めて知ったが、担当者は監督の友人らしいから、利益相反もいいところ。貶されるのはほかのインディーズ・スタジオだけでなく、特定の社員についても、リーダーたちは裏で悪口を言っていた。これは、トランスマスキュリンやノンバイナリーの社員について、特に露骨だった。ミスジェンダリングもよくあった。離職率も高く、ファンとして働きはじめた経験の浅いアーティストが来ては去っていった。今考えれば、そういったアーティストたちを搾取していたと個人的には思う。」 |
また、2023年8月5日に投稿されたレビューでも、 SpindleHorse Toonsのアニメーターと思われる方が、同社での経験を語っています。ここでも、Kenに対する悪質なミスジェンダリングが告発されています(画像D-6)。
D-6:Animation Studio Reviewsへのレビュー(2)投稿内容 Spindle horse[ママ]で働き始めたときは、トランスアライとLGBTQコミュニティで活動的な方が多くいる寛容な職場だと思っていました。でも、全く違いました。日常的にミスジェンダリングされました。また、アニメーション部門のトップには、文句ばかり言われ、わたしのすることすべてに、いちいちケチをつけられました。性別やあまり話題にしたくない身体的特徴についても、プライバシーを侵害するような質問をされました。わたしの仲の良い友だちであるKenに対して、vivzieすらも、裏で差別的な表現で呼んだり、誤った代名詞を意図的に使用したりしていました。最悪でした。Spindle社ではなく、よりLGBTQフレンドリーな職場を探すことを、強くお勧めします。 |
Vivziepop自身が創作したフィクショナルなキャラクターを彼女がどう扱っているかのみに基づいて「Vivziepopは[16]トランス差別的だ」とするのは不適当かも知れません。また、キャラクターとは、その属性に関わらずストーリー上で良いことも悪いことも経験するものであり、マイノリティのキャラクターが作中で嫌な経験をしているからと言って、必ずしもそれが差別的表象とは言い難いでしょう。
しかし、これまで述べてきたとおり、Vivziepopの行動には、一貫してトランス差別的なパターンがみられます。冒頭に述べた通り、本文書は、Viviziepoのそういった行動の証拠を集めることを目的としています。よって、この項では、トランスのキャラクターが、『ヘルヴァ・ボス』で問題のある扱いをされていることを指摘します。
『ヘルヴァ・ボス』に登場する〈インプ/Imp〉は性二元の種族であり、出生時の割り当て性別(AGAB)を反映する模様の角をもつとして、描かれています。
また、登場キャラクターのジェンダー表現から、〈インプ〉の社会には髪の毛の色が明るい方がマスキュリンで、暗い方がフェミニンであるという通念ないし規範があることが窺えます。『ヘルヴァ・ボス』の世界で〈インプ〉たちが角の見た目を変更する方法は無いものとされているため、任意の〈インプ〉が出生時割り当て性別(AGAB)と規範的に沿うジェンダー表現で生きているか、又はそうでないかは、角のストライプの太さを確認することによって、観客にも一目で分かるようになっています。
『ヘルヴァ・ボス』のメインキャラクターのひとり、〈インプ〉のミリーには、五名のきょうだいがいます。以下のキャラクター資料に示されるこのきょうだいは、SpindleHorse Toons元社員のErin Frostによってデザイン/作画されました。
E-1:Erin Frostによるキャラクター資料画像説明 灰色の背景に、6名のキャラクターの「立ち絵」が一定の間隔で描かれている。それぞれに対応するカラーパレットが、各キャラクターの右隣に示されている。 3番目のキャラクターは白い髪に赤い肌の悪魔のキャラクター。角は太く長く後ろ向きにカーブしていて、黒と白の同幅のストライプ。黄色い目に黒い瞳、黒い眉で全体的にまるみがかっている。体格は1番目のキャラクターと近しいが、やや背が低く、下重心で肩幅は狭い。尻尾は細長い。汚れた白いシャツ、首に巻かれたグレーのバンダナ、グレーのズボンに茶色のグローブを身に着けている。
6番目のキャラクターは、濃いグレーのシルエットで示されている。下重心で、3番目のキャラクターとほぼ同じ背丈で、やや長い髪の毛と、根元が太くて先端が細い尻尾を持っていることが伺える。 |
それぞれの角を確認することによっても、Erin Frostはミリーに、3名のシスジェンダーのきょうだいと、2名のトランスジェンダーのきょうだいをデザインしたことが分かります。ひとりはトランスマスキュリンで、ひとりはトランスフェミニンです。トランスフェムのきょうだい(画像E-1の[5番目])であるサリー・メイは、元々たった20秒の登場時間と3つの台詞しか持たないキャラクターでしたが、プロジェクトチームにとっても作品ファンにとっても重要で大切なキャラクターとなりました。彼女はトランス女性のMorgana Ignisによって演じられ、ミリーと彼女を中心に据えたエピソードが制作中であることも発表され、公式グッズにもセクシーないでたちで登場しています。
しかし、Vivziepopの、作中でのクィアなキャラクターの扱いや表象については、批判がないわけではありません。作中でも公式グッズ[17]でも、サリーが過剰にセクシャルな出で立ちで登場していることへは、Erin Frost自身を含めた多くの方から批判があります[18]。特に、サリー・メイのグッズでは、露出度の高い服を着たうえで、股間に「ふくらみ」が強調されており、トランス女性のフェチ化や性的な搾取であるという指摘もあります。
Vivziepopの作中でのクィアなキャラクターの扱いや表象について、視聴者から批判が為されるとき、Vivziepopやそのファンたちはサリー・メイやその声優Morganaの存在を指摘し、それによって差別的なバイアスへの指摘を“論破”できるかのように振る舞うことがあります(画像E-2)。
E-2:トランス表象への批判に反対するコメント画像説明 Twitter/Xのスクリーンショット。Vivziepopの「お気に入り」。投稿主の情報は見切れている。 投稿内容 [3時間前] |
トランスマスキュリンである[画像E-1]左端のキャラクターに焦点を移しましょう。サリー・メイ以外のきょうだいたちと同じく、彼には名前も台詞もありません(※但し、Erin Frostは[2番目]のキャラクターをクリフォードと呼んでいました)。しかし、彼に名前や台詞が無いこと自体は問題ではありません。指摘されなければならないのは、『ヘルヴァ・ボス』のシーズン1第5話においてこのキャラクターが実際に登場した際、Erin Frostのデザインから角の模様が変更され、シスジェンダーの男性キャラクターになっていたことです。
E-3:トランスマスキュリンのキャラクター改変の検証画像説明 Tumblrのスクリーンショット。Tumblrの「質問」機能を用いた投稿。投稿主に関する情報はスクリーンショットから見切れている。
[右側には本文書画像E-1から、左端(1番目)のキャラクターをクローズアップしたもの。キャラクターの角は、黒い地に細い白のストライプ模様。]
投稿内容: マジでクソ腹立つことに気付いてしまった。Erin Frostのキャラクターシートにミリーのトランスジェンダーの兄弟いたじゃん……アニメ観たら彼がシスジェンダーにされてるよ。Erin Frostの資料とアニメのスクショを並べたから見比べてよ。コソコソやってたのを明るみに出しちゃったかも知んないけど、角が違う。ヤバい腹立ちすぎて匿名投稿にしようとも思わんわクソが。 (ソース) |
「キャラクター資料では彼はもっと細身だった」や「もっと下まつげが長かった」などの違いについてはいくらでも説明のしようがありますが、角の模様は決定的であり、背景にある悪意を示唆するに足るでしょう。
※余談[19]ではありますが、Erin FrostがVivziepopによるサリー・メイの表象を性的消費的であると批判した際、Erin Frostは「(トランスフェムの性的表現を嫌悪しており、)トランス差別だ」として糾弾されました。また、「サリー・メイの“代わり”に例の(画像E-1[1番目]の)キャラクターがトランスジェンダーであってほしかった嫉み」と解釈されました(「ひとつの家庭にふたり“も”トランスジェンダーの者がいる」ことが“不自然”であるかのように)。Erin Frostは元のデザインでミリーに「ふたりのトランスジェンダーのきょうだい」を望んだということを、また、Erin Frostのパートナーがトランスマスキュリンの方であることを全く無視され、「トランス差別的」として糾弾されました[20]。
『ヘルヴァ・ボス』には、トランスマスキュリンのキャラクターが登場しないわけではありません。画像E-4は、作中で初めて描写された、台詞のあるトランスマスキュリンなキャラクター(ただし、名前が設定されていない、所謂「モブキャラ」)のスクリーンショットです。
E-4:『ヘルヴァ・ボス』に登場するトランスマスキュリンのキャラクター画像説明 『ヘルヴァ・ボス』シーズン1第8話のスクリーンショット。 真ん中に大写しでマスキュリンなキャラクターが映っている。白に染めた“プリン頭”の短髪に赤い肌、“無精ひげ”の悪魔で、短い黒い角に細い白のストライプが入っている。「Voxflix」と書かれた白のタンクトップに、動物の歯を加工したネックレスを身に着けている。画面外の誰かに向かって、笑顔で背景に見える建物に誘うような仕草をしている。 背景は海に近いリゾートか別荘のような雰囲気の建物で、幾つかのキャラクターのシルエットが出入りするのが伺え、にぎやかな様子。 (ソース) |
“美しく才能豊かな”自信家で、家族に愛されているキャラクターとして描かれているサリー・メイとは、表象が極めて対照的に感じられます。上画像(E-4)の<インプ>は、ワルっぽいいでたちで、「Netflix and Chill[21]」をもじったタンクトップを着ており、歯並びが“整って”おらず、髪も“きちんと”染まっていません[22]。しかしより重要なのは、このキャラクターは『ヘルヴァ・ボス』主人公のひとりであるブリッツと以前からの知り合いであることが会話内で示唆されており、ブリッツは開口一番彼を「くそ野郎(asshole)」と呼ぶことです。
もちろん、トランスジェンダーのキャラクターの表象が常に「周りの皆に愛されており、性的にも魅力的」でなければならないということは全くありませんが、Vivziepopによる一連の行動パターンを知れば、『ヘルヴァ・ボス』における初のトランスマスキュリン表象がこの形であることは指摘に値します。
また、トランスジェンダーの俳優がセーフな環境で仕事をしにくいことや、自身の経験を活かしながらトランスのキャラクターを演じるメリットは、これまでに何度も指摘されてきています[23]。しかし、画像E-5のクレジット・ロールを見ると、このトランスマスキュリンの〈インプ〉はシス男性であるEdward Bosco(同アニメDennis役でもある)によって演じられたことが分かります。同じくトランスの「モブキャラ」でも、サリー・メイにトランス女性の声優をキャスティングしたこととは、対照的です。
E-5:『ヘルヴァ・ボス』シーズン1第8話のクレジット・ロール画像説明 アニメ終わりのクレジット・ロールのスクリーンショット。オレンジのハチの巣模様のデザインが施された背景の中ほどに、スポットライト上の明るいグラデーションが配置されている。 文字内容 声の出演 (ソース) |
―誰かを「引きずり落としたい」などとは、誰も考えていません。ただ、Vivziepopがトランス男性に対して差別的な行為を繰り返していることは、多くの証拠に示されています。それらがどこにもまとめられていないと、ファンたちからですらこの状況は無視され続けるままです。だから、こうして一か所に証拠をまとめて、同じようなことが何度も繰り返されていると示すことで、ファンたちがこれを無視したり、これ以上傷ついたりする状況を終わらせたい、と考えています。
―VivziepopかKen、どちらの「味方」をするかは、今は関係ありません。大切なのは、嫌いな相手に対しても人称代名詞は尊重すべきだという考えに賛同するか否かです。Vivziepopが、たとえ「ゲーマーあるあるの興奮状態になっていた」としてもミスジェンダリングを看過する理由にはなりませんし、複数の対象に同じことをしていたことも忘れてはいけません。
―Morgana Ignisはトランス女性であり、トランス男性を代弁する権利はありません。さらに、トランス女性に対する差別には反対しているのにトランス男性を差別する方は、残念ながら少なくありません[24]。
―Vivziepopの行動は、Dollcreep を加害していた頃から2023年夏に至るまで、一貫しています。また、仮に誇張や、あるいはAnimation Studios Reviewsの一部のように真っ赤な嘘が含まれていたとしても、否定できない証拠はいくつもあります。
―そんなことはありません。ここで提示した情報をもとに、あなたがこの先どういった選択をしていくのかは、あなた自身が決めることです。本文書の目的は、Vivziepopの作品から距離を取らない/取れないことを責めることではありません。私たちが望むのは、この文書で示した情報が、この先、あなたがVivziepopを経済的に支援したり、クィア・アライとして評価してしまったりする行動を取る際、あなた自身の状況や考えにより合う選択をするために活用されることです。
Vivienne Medrano/Vivziepopが批判の対象になるのは、今回が初めてではありません。もちろん、WEBコミック『Zoophobia』の頃から続いている様々な批判のなかには、妥当でないものや揚げ足取りでしかないものもあるでしょう。大好きな作品やそのクリエイターが批判された際、「また『あいつら』が変な噂始めやがって」と一蹴したくなる気持ちだって、自然なものです。しかし、Vivziepopが一貫して、決して些事とは言えない問題を繰り返していることもまた、数々の事実が物語っているのです。揺るがない証拠とVivziepop自身の発言が、この懸念が決して思い過ごしなどではないことを裏付けているのです。
トランス男性のアライであることなく、トランス・コミュニティを愛するアライであることはできません。トランス男性のアライであるのなら、トランス男性を標的にした差別の証拠を看過するのは自己矛盾です。Vivziepopがトランス差別を繰り返してきたのなら、わたしたちはその責任をきちんと問わなければなりません。
これは、「『ヘルヴァ・ボス』のファンアートを一瞥することすらもう辞めろ」ということではなく、「深刻な問題があることを、まずはしっかりと受け止めよう」という呼びかけです。そして、それなくしては、この先、変化も改善もありえないのです。
[1] 「法的措置をチラつかせた」という主張について、原文にソースはなく、訳者の方では調べきれなかった。問い合わせ中。調べている過程で説明や謝罪も探したが、それも特になかった。
[2] KenDrawが過去にグルーミングをしていたという主張があり、Vivziepopによるミスジェンダリングに対して、引き合いに出されることがある。しかし、グルーミングが事実であったとしても、ミスジェンダリングを正当化する理由にはならない。なお、グルーミングの疑惑については、KenDraw自身が詳細な反論をしている:https://kendraws.tumblr.com/post/126592479652/kensrebuttal
[3] 「Kendrawは、2012年以降トランスジェンダーであることをオープンにしており」について、他のソースはないが、KenDraw自身がVivziepopによるミスジェンダリングを告発した文書(2023)で同様の旨を述べている。
[4] 以下、会話文については該当箇所を分かりやすくするため、they/them=彼人、she/her=彼女として訳しましたが、一人称の訳出とならべて、人称代名詞の訳出は一例に過ぎないことに留意してください。
[5] このような物言いには訳者は同意しないことを書き添えたい。誰かがパニック発作を起こしているか否かは、専門知識のない他者がまして文章で断定できることではない。(また、パニック発作を起こしていようがいまいがミスジェンダリングはそれそのものが加害であり、パニック発作の最中であれば/事故であれば/わざとでなければ、謝罪不要/許されて当然というわけでもない。)
[6] Foil……任意のキャラクター(多くは主人公)の特徴を際立たせるような、たとえば、表裏を為す特徴を持つキャラクターのこと。
[7]「 VivziepopはDollcreepに対して、彼のことを「本当のトランスジェンダー」ではないと考えていると直接言ったこともある」という主張について、当該投稿にソースはなく、訳者の方では調べきれなかった。調査中。
[8] 「SVA時代の同級生らが彼女(Vivziepop)に悪意を持ってデッドネームされたことを何年も前に告発しています」について、同上。
[9] Vivziepopが購入して、Jayjayという名前で自分のキャラクターとして用いていたが、Dollcreepと仲違いして後はデザインを概ね保ったままカラーリングが変更された。
[10] ファンの間でも批判者の間でも、Vivziepopが描いたものであるというコンセンサスはあるようだが、元投稿や関連の企画に関する投稿は一切が削除されており、訳者の努力の範囲ではソースを辿ることはできなかった。又、並行して探していたが、Vivziepopが自分の絵であることを肯定または否定したり、説明したり、謝罪をした投稿も確認できず。
[11] 日本時間では10/31および11/1
[12] 本情報は、訳者が追加したものである。
[13] 本情報は、訳者が追加したものである。
[14] 元投稿およびアカウントは削除済み。画像はリンク先の投稿に添付されたもの。
[15] HR:Human Resourses。日本企業における人事部に近く、社内での問題等を報告・相談できる場所としても機能する。
[16] 太字は訳者。「任意の作品/表象が差別的及び加害的」と「作者が差別的及び加害的」とでは意味が異なることを強調する意図。
[17] https://hazbinhotel.fandom.com/wiki/Sallie_May/Gallery
[18] 批判の例:https://web.archive.org/web/20230516164700/https://www.tumblr.com/erinfrostart/716236825168117760/disgusting-like-actually-i-had-no-idea-she-was
[19] 原文にソースはないが、作品ファンらからErin Frostへの反論は下記リンク等https://www.tumblr.com/petitprincess1/tagged/erin%20frost。
[20] 近しい関係性にトランスマスキュリンの方がいることと、任意の個人がトランス差別的/トランスミサンドリー的か否かは無関係。そこに相関を認めるような物言いには訳者は同意しないことを書き添えておく。
※この「余談」が事実である場合、「Erin Frostにトランスマスキュリンのパートナーが居ること」が、『ヘルヴァ・ボス』側によるErin Frostのデザインへの敬意を欠いた振る舞いに関わった可能性は否定できず、故にこれを記載に足る情報と呼べるかも知れないが、このような書き口は不適当であると批判します。
[21] 元は文字通り「うちでネットフリックスでも観てチルしよ」の意だが、転じて性的な誘い文句としても認識される。
[22] ワルっぽいいでたちや、歯並びや、ファッションそれそのものの良し悪しを本文書でジャッジする意図ではなく、アニメ内においてそれらの要素が露悪的に、悪し様に/ひととなりを物語る要素かのように描かれていることへの指摘の意図。
[23] 例:https://www.nytimes.com/2019/07/08/arts/television/euphoria-jules-hunter-schaefer.html https://www.gendergp.com/trans-and-non-binary-actors-in-the-entertainment-industry/
[24] そもそも、自身がトランス男性だからといって、ほかのトランス男性を差別しないとは限らない。